特殊なお客様?~スルガ銀・IBM裁判2~ニュースまとめ

2022年12月23日

 駿河銀 VS IBM の、 判決後の振り返り記事がそろそろ出てきたので、追記(4/13)

●裁判後の振り返り記事

2012/4/11  スルガ銀-IBM裁判判決、あなたはどう見る?

2012/4/12 スルガ銀が事実上の全面勝訴 IBMの責任認めた判決の深層

このTwitterまとめも、わかりやすいですね。 ちょっとIBMに厳しい気もするけど。
@tsuchie88さんによるスルガ銀行vs日本IBM裁判のまとめ

IBMの「不法行為」を認定
 不法なんだ。。。

新しく導入するパッケージを、 初めて入れるお客様は
赤字でもやりきって、 それから、他企業にテンプレートとして販売して費用を回収する。 
  って作戦は、よく立てられるけど、 ほとんど、失敗していると思う。

 テンプレート化 自体は、 通常に開発するより手間もコストもかかるわけで、
 実際のプロジェクトのQCDを達成するという プロジェクトマネジメントとは対立することが多い。

 まあ、今回は、そこまで行かなかったわけだけど、
 赤字をかぶる気は捨てたので、ケツまくって、 逃げたけど、逃げきれなかったという感じなのだろうか。
 

ただ、納得いかないのは、このあたり。

・スルガ銀は今回の裁判で、最終合意書をもって
「完成したシステムに対し代金を支払う一括請負契約だ」と主張。

・これに対して日本IBMは、
「開発局面ごとの個別契約は履行している。契約上の義務は果たした」と主張。

 もちろん、契約書は見れないので、事実はわからないけど、
 SIerは、リスクを小さくするために、できるだけ、期間を短くして、金額も小さくして
 細切れ単位で契約を結びたいものだ。

 企画フェーズの契約、要件定義の契約、基本設計の契約、詳細設計の契約・・・

 そして、1個1個の契約単位で、確実に、お客様から承認印をもらい、
 次のステップに進んでいく。
 きっと、IBMもそうしていただろう。

 そんな積み重ねが、途中で、ひっくり返ったとしても、
 途中までの契約は完了しているから、そもそも賠償を要求する云われはないはず。

 でも、複数の契約をざくっとまとめて、一括請負で、完成責任だ!といわれると、
 契約書の立つ瀬が無い気がする。

 よっぽど、IBMの法廷戦略がだめだったのか?
 本当に、IBMがほぼ全額を負担しないといけないほどだめだったのか?

 まだまだ、続報を待ちたいですね。
 でも、上告したし、色々情報が出てくるのは、まだまだ先かな。。

しかし、弁護士は、法定でガッツポーズとかするもんなんだ。。。
「スルガ銀行側の弁護士は小さくガッツポーズを見せた。」


 (以前の記事)
この2社のやりとりの内容は把握できていませんが、
こういった裁判って、正直、お客様側に難ありだと想像していました。
 (顧客思考不足してるかもね(^^;)

それだけに、74億円もの賠償命令というのはショッキングですね。
本当に、IBMに本当に非がそれだけあったのか、
問題プロジェクトになった時点で、
非があったことは間違いないとは思いますが、
これだけ多くの金額を背負わされるほどの非があったのか?
そして、銀行側の非はそんなに少なかったのか?

過去の記事、これからの記事をウォッチしていきたいと思います。

自分のメモ的位置づけブログです。


●判決記事
2012/3/29
・日経Pro
[速報]スルガ銀-IBM裁判、日本IBMに74億円超の賠償命令

・日経新聞
スルガ銀・IBM裁判、日本IBMに74億円超の賠償命令


●裁判前の記事

・2008年3月
スルガ銀が日本IBMを提訴、システム開発の債務不履行による損害など111億円超を賠償請求

・2008年4月
スルガ銀行と日本IBMのシステム開発失敗を巡る裁判がスタート

・2008年4月
スルガ銀と日本IBMの「動かないコンピュータ」裁判の訴状内容が判明、要件定義を3回繰り返す

・2010年6月
「改変を強要された」、スルガ銀-IBM裁判で日本IBM副会長

・2010年6月
「日本IBM副会長の証言は失当だ」、スルガ銀裁判に関してJTBのIT部門長が反論
  なぜ、他社のユーザ側IT部門からコメントが・・・
   銀行から言えとかいわれたのかと、穿った見方をしちゃいますね。

・2010年7月
スルガ銀-IBM裁判、終盤戦へ

“スルガ銀-IBM裁判”を振り返る


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