中小企業診断士の仕事とは?

2023年12月8日

税理士や弁護士に比べて、仕事の内容がわかりにくいと言われる中小企業診断士ですが、ここではどういった仕事をしているのか紹介していきます。

中小企業診断士とは

中小企業診断士の業務は、中小企業支援法で「経営の診断及び経営に関する助言」とされています。中小企業診断士の役割は、中小企業診断協会によると以下のように定義されています。

中小企業診断士は、まず企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスします。また、策定した成長戦略を実行するに当たって具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行います。このため、中小企業診断士は、専門的知識の活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業への施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できるような知識や能力が求められています。

中小企業診断士は国認定のコンサルタント資格ですから、広義には企業にコンサルティングを提供することが役割と言えます。一方で、狭義では、「中小企業への施策の適切な活用支援」とあるように国が定める中小企業の支援施策を中小企業に伝え、うまく使ってもらうこととも言えます。

とはいえ、中小企業診断士には独占業務は、ほぼありません。だからこそあまり狭く考えず、中小企業の業績を改善すること全般と言えると思います。

中小企業診断士の仕事

中小企業診断士の仕事は、書く、話す、診るの大きく3つに別れます。

中小企業診断士としての実績の概要を以下に示します。

書く

診断士にとって一番最初に取り組むのは書くことではないでしょうか。補助金等の申請書を書いたり、業界紙に寄稿したりするわけです。わたしは、診断士に合格して一番最初の仕事は、受験参考書「80分間の真実」を書くことでした。「ふぞろいな合格答案」の前作ですね。受験参考書関連では、20冊位出ています。まあ、科目も多いですしね。

その後、雑誌やWeb記事にチャレンジする機会が増えました。多かったのは、やはり中小企業庁のサイトであるJ-net21ですね。駆け出し診断士の記事はかなり思いを入れて書きました。独立までの経緯、独立後の仕事の話がよく分かるのかなあと思います。

  • JNet21 ~駆け出し診断士奮闘記
    【第1回】 「独立のきっかけは、どうしたら見つかる?」
    【第2回】 失敗は自己責任、成功は助けてくれた人に感謝
    【第3回】 自然体で進んでいけるといいと思います

また、診断士関連の雑誌「企業診断」や「企業診断ニュース」にも長年記事を書いています。特に、ビジネス書を読むのが好きだったので、本シェルジュというチームを立ち上げ、交代でビジネス書評の記事をメルマガ出だしたり、記事を書いたりしています。

記事を書く仕事は好きですね。記事の種類はいくつかありますが、調査をして色々調べて、自分の中で整理した上で、文章化していくと、すごく頭の中がクリアになるので、その後、セミナで話すのにも、コンサルティングのネタとして使うのにも役立ちます。

話す

予備校でのセミナ

話す仕事も最初は、診断士受験関連からスタートしました。いわゆる診断士予備校ですね。一番最初の講義は今でも覚えています。予備校の主任講師から、「得意な分野で2時間自由に企画して動画講座を作ってください!」というものでした。

得意・・・何が得だろう・・・と悩みました。診断士の1次試験の中では、企業経営理論が一番好きでした。だから戦略論的なものをやろうかとも思いましたが、果たしてニーズが有るだろうかと。得意なのはやはり、経営情報でした。ITネタでやろうかな・・・と思いましたが、その時ひらめきました。 「統計学だ!」と。

統計学は、診断士試験でいつも2問くらい出題されます。が、範囲も広く難解なことから、殆どの診断士受験生が 捨て問題として勉強していませんでした。しかし2問で8点❗取れると大きいです。

私自身も統計学が得意だったわけではないですが、一念発起で勉強して、「2時間でわかる!統計学で8点取る方法」 すごいまだ販売されているんですね。でも、8年前くらいに作ったやつなので、もう買わない方がいいと思います。受験の傾向も変わってますしね。

しかし作るのには苦労しました。かなり真剣に勉強して、診断士試験範囲によく出た 検定や、分析手法の分類、選び方を徹底的にまとめました。 今見てもよく整理されていると思います。 作成時点では、過去問にかなり対応できる自信作でしたが、時間の経過とともに、やはり出題範囲もゆらぎ、今となっては診断士試験のネタとしてはいまいちです。(でも、統計学の講義としては、良いと思いますよ)

という感じで、予備校のビデオ講義からデビューして、その後教室講義もたくさんやりました。

商工会議所でのセミナ

話す力は、予備校講座でだいぶアップしたところで、診断士らしく、商工会議所でのセミナーにデビューしていきました。一番最初にやったのは、東京商工会議所品川支部で、「FreeなIT活用術」でした。受験生時代の勉強会の先輩が紹介してくれました。本当に先輩はありがたいものですよね。

一度やって、評価がたかければ、徐々に依頼が増えてきました。今では年間に50−60本くらいのご依頼を頂けるようになりました。 2017年の上半期を振り返ると以下のような感じですね。 IT活用や、販売促進、創業関連の開催が多いですね。

7/2,9,16,23,30  府中市創業塾
6/26   たった『1日』で HPが完成するwordpress講座@横浜 IDEC
6/14   はじめての創業セミナ@府中市
6/10 JimdoでHPを作成しよう@豊富町
7/13-14 経営指導員向け研修(札幌)日本商工会議所
6/29-30 経営指導員向け研修(広島)日本商工会議所
6/1-2 経営指導員向け研修(名古屋)日本商工会議所
5/20   中小企業診断士のIT活用 @マスターコース夢かな
5/11 WordPressでHP作成@神奈川よろず拠点
3/22 JimdoでHPを作成しよう@テクノ川崎
2/24 WordPressでHP作成@神奈川よろず拠点
2/14 中小企業診断士のパワーポイント活用術@中小企業政策研究会
2/6  中級編Wordpress講座 @横浜企業経営支援財団(IDEC)
1/22 29 2/5 12 19 府中創業塾@むさし府中商工会議所
1/17  創業時のIT活用@埼玉大学
1/14  創業塾 創業時のIT活用@東金商工会議所

今までにやったセミナの一覧はこちらに掲載しています。

診る

そして、最後に診る。つまりコンサルティング。やはり、一番多いのは ITコンサルティング。その中でも、ホームページやネットショップの改善コンサルティングです。公的機関さんから最初の依頼を受けるのはだいたいこのテーマです。そして、その後に革新や改善計画の策定につなげて実施していたっリ、コンサルティングの範囲を広げて行くことが多いですね。

お客様訪問日記として今までやってきたコンサルティングの事例を掲載しています。ただ、公開できる事例だけですので、HPやネットショップ活用などのオープンなものが多いですね。 お金の話ばっかりの事例はなかなかホームページにかけないので。

ということで、中小企業診断士のお仕事を紹介するふりをして、自分自身の実績を中心に紹介してしまいました。

発信することの重要性

診る 書く 話す はそれぞれ重要ですが、どこから始めればいいのでしょうか?

どこから始めるかは、人によって違うでしょう。診る主体の人は、診てないのに話せるわけないやろ?といいます。

話す主体の人は、診るは1社しかできないけど、話すと複数社に伝えられるので話すのが大事だといいます。

それぞれそのとおりだと思います。

その中で、わたしは自分の営業活動としては書くことを重要視しています。調べたら書く。書くことで情報が整理できて、相手に分かりやすく話して伝えることもできるようになる。

バランスが重要だとは思いますが、書くを最初にするのも一つの作戦かと考えています。

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Posted by tomoyamurakami