ハンドメイドの商品をネット・ショップで販売していくには
IT中小企業診断士の村上です。
ネットショップ出店をはじめてやるにはどこに登録すればいいの?とよく聞かれます。どんなもの売るのか、どれくらい売るつもりなのか確認するわけですが、窓口相談などに来られる方のケースは、あまり売上計画が明確で無いことが多く、そうするとある程度の運用費用が必要な楽天やAmazonは勧めにくいですね。
かといって、無料だからYahooに出したら?といっても、大量の出展品に埋もれて、なかなかうまく行きません。
そこで、まずは、BASEなどの簡単な無料ショップでネット・ショップを運営するには?という修行をしてもらってから、次のステップで本格的にどこに出店するかを考えましょうと、いったアドバイスになることが多いです。
ただ、多くの相談が、ビジネスというより趣味の延長線上のものが多く、最近はハンドメイド製品を売りたい、というようなケースも増えています。
そうすると、今度は通常のネット・ショップでなくて、テーマに特化したネット・ショップに出店すべき!ということになります。たとえば、ハンドメイドだけでも、以下の4つのサイトがあります。(画像をクリックすると各サイトにとびます)
4つのサービスの違いは?
この4つでどう違いがあるのでしょうか?4つのサービスのtitleがどうつけられているか確認してみましょう。
minne(ミンネ) | ハンドメイド、手作り作品の通販
ハンドメイド・手作りマーケット tetote(テトテ)-販売・購入
Creema | ハンドメイド・手作り・クラフト作品の通販、販売サイト
iichi(いいち)| ハンドメイド・クラフト・手仕事品の通販
なんだか、どれもあまり変わりませんが、 iichiとCreemaはクラフトという単語を含んでおり、一般のママさんの作品販売というより、アーティストを目指す人達が、出品する場なんでしょうか?
クラフト:手芸品。工芸品。民芸品。 うーむ、あんまり違いがわかりません。 と調べていたら、東洋経済の去年の記事に4つのハンドメイド市場の比較がありました。プロっぽいところクリエーターぽいところ・・・目指す方向は微妙に違いそうですが、運営側としても数多くの作品を揃えるためにはプロ・セミプロをどう集めていくかで最終的なサイトの成功の勝敗がつきそうですね。
出典:東洋経済 子育て中のお母さん!ハンドメイドで稼ごう
iichiは27万点から、今日(5/4)時点で、"現在412,428点の作品"の作品数になり、
Creemaは、92万点から、今日時点で、”現在2,311,537作品”になり、
tetoteは、75万点から、今日時点で、”1,015,805 ”作品になっており、順調に増えてきているようですね。
市場規模は?
2014年度版の『ホビー白書』によると、ハンドメイド(クラフト)の市場規模は8673億円とのことです。ホビー白書なんて初めて見ました。
ホビーユーザーはクラフト と コレクト と ドゥ にわけられるのです・・
作る人、集める人、やる人・・・
このクラフトの人達が、ハンドメイド市場の市場規模になるわけですね。
洋裁、和裁 編み物、織物、手芸 趣味工芸 絵画、彫刻 陶芸 模型作り 工作
日曜大工 書道 茶道 華道 文化教育・・・・
日曜大工とか文化教育はさすがにネット・ショップでは販売はしないだろうけど多種多様ですね。
どうやって売っていくの?
ここでも趣味でちょこちょこ出していると、将来のビジネス化のために積極的にやっている人では差が付きそうですね。普通のネット・ショップだと埋もれてしまうため、こういったハンドメイド専門のようなテーマが明確なショップに出店するわけですが、それでもこれだけの作品数があると、埋もれてしまうわけです。
埋もれないためには、どうしても
・取引数
・その際の顧客の声
・ファンの数
などが必要になりそうですね。
たとえば、tetoteのピックアップに入っていた、あるクリエーターさんの情報を見ると、作品数197件!その結果、アクセス数が12,752件もあります。5%の人が買ってくれていれば、600件の取引ですね。そしてその取引の対応度がハートマークで採点され、かわいい!ステキ!などのソーシャル評価がついていくわけですね。
そしてそういうのが溜まってくると、サイト上でピックアップしてもらえたり、イチオシクリエーターなどになれたりすると、急激にアクセスが増えて来るのだと思います。
商品へのレビュー数、コメント数で上位に表示されるとか、楽天さんと仕組みが同じともいえます。しかし楽天では、もはや後発企業がコメント上位のお店のコメント数を抜くのは不可能に近いでしょう。でも、まだまだ後発のこういったサービスでは、ちょっとしたブレークで上位に来るのも可能なのかもしれませんね。(楽天のように、金でレビュー数を買う仕組みは他のところはやっていないようですし。)
ちなみに以前ご相談を受けた方は革製品のハンドメイドの販売をされていました。(画像をクリックするとサイトに飛びます) ご相談者さんは、いろいろ上記4サイトを見た結果、自分の作品のトーンに一番あいそう!ということで minneを選んだそうです。 女性的なものが多すぎるのより、ちょっとクールな感じがしたと。
作品数も50を超えて、アクセスも売上も増加傾向です。今後も楽しみデスね。
そんなところで