財務諸表をAIで分析【FreeeのAIクイック解説】〜財務を分析して原因を究明したら犯人はお前だったのか

AIによる財務分析
決算書や試算表をAIで分析することは可能です。ただChatGPTで分析しようと思うと、経理の数値をAIに伝えないといけないです。例えば月次の損益計算書をCSVファイルで会計ソフト(Freee)からダウンロードして、Geminiに2025年10月の状況の分析をお願いしました。

分析結果
① 売上・原価の構成
- 高い粗利率 (80.3%): 売上原価は売上の約2割に留まっており、付加価値の高いビジネスモデルであることがうかがえます。
- 原価の中身: 原価の全額(◯◯◯円)が「外注費」として計上されています。外部パートナーを活用しつつ、高いマージンを確保できている状況です。
→なんか、外注を搾取しているようなコメントですが、我が社は一人士業会社なので、利益率はもちろん高いですし、たまに、連携している士業と一緒に仕事をするくらいの感じなのです。
② 販売費及び一般管理費 (販管費) の内訳 販管費の合計は◯◯◯円円で、主な内訳は以下の通りです。
③ 営業外収支
- 受取利息として◯◯◯円円の計上があります。営業外費用はなく、営業利益とほぼ同額が経常利益となっています。
2025年10月は、外注費を活用しながら高い粗利を確保し、販管費(主に役員報酬と旅費)を差し引いても売上の約半額が利益として残る、極めて健全かつ高収益な月であったと言えます
→うーん、ざっくりですね。もう少しプロンプトを投入してみます。
11月で費用の勘定科目で大きく数字が増減したものを教えて下さい
2025年10月から11月にかけて、費用の勘定科目で変動が大きかったものは以下の通りです。 特に**外注費(売上原価)**がゼロになったことが最も大きな変化です。
1. 売上原価(外注費)
- ◯◯◯円 減少 (◯◯◯円 → 0円)
- 10月に発生していた外注費が11月にはなくなり、原価がゼロになっています。これに伴い、11月は売上=粗利となっていると考えられます。
2. 通信費
- +46,868円 増加 (44,972円 → 91,840円)
- 前月比で約2倍に増加しています。通信機器の購入や契約変更、あるいは一時的な高額請求があった可能性があります。
3. 消耗品費
- ◯◯◯円 増加
- 前月比で約3.3倍に増加しています。事務用品や備品などのまとめ買い等が発生した可能性があります。
という感じで何となく、プロンプトを重ねれば色々指摘してくれそうです。
しかしそもそもファイルをダウンロードしてAIにアップし直すなど面倒ですよね。これじゃ毎月分析はしないでしょう。
やはり大事なのは、使っているソフトの中でそのままシームレスにAIが動くこと。今回の例であれば、会計ソフトのfreeeの中でAIが動いて分析してくれれば、プロンプトもいらないし、毎月勝手に報告してくれるわけです。
freeeのAIクイック解説
ということで、freeeにAI分析がベータ版のようですが、登場しました。

モバイルアプリでしか見れないようですね。PC版でも提供してくれたらいいのに。
スマホアプリで見ると、毎月の売上や費用データが表示されて、売上、原価、販管費に分けて分析してくれますね。

実際の出力は以下のイメージです。細かく全部よむというよりは、ザーッと見て、気になった内容を確認していくと、毎月の財務分析精度があがりそうですね。

気になったのは、通信費が倍増しているとのことです。通信費はスマホ代の他、クラウドサービスの費用などが含まれます。11月は9万円!このペースで行くと、年間で100万円超える・・・そんな馬鹿な・・・ということで、内容を確認してみました。

残念ながらレポートの内容をクリックしたら、その勘定科目にいくわけではないので、自分で試算表を開いて、通信費の内容を確認しました。
11月の通信費が4万円増加しているのは・・・
freee! お前が犯人やないけ!

ということで、毎月の費用や売上の変動を、テキストで解説してくれるのは、悪くはないかなあと思います。
そんなところで


