来年2022年中小企業施策の予算はどうなる?〜令和3年度補正と令和4年度当初
基本的な課題認識と対応の方向性
資金繰りと、生産性や付加価値の向上、そして、再構築、承継、再生、また、賃上げも!というとこでしょうか。
- コロナ禍の影響により厳しい業況にある中小企業・小規模事業者等に事業復活支援金を給付するとともに、資金繰りなど必要な支援に引き続き万全を期す。
- コロナ禍の影響を乗り越え、中小企業・小規模事業者等の雇用・技術といった経営資源を活かした事業価値の向上を実現するため、事業者に細やかに寄り添いながら、事業再構築、承継・再生、生産性向上を支援する。併せて、取引適正化対策を強化し、前向きな投資や賃上げが可能となる環境を整備する。
- 加えて、「災害からの復旧・復興、事前の備え(強靭化)」にしっかり取り組んでいく。
事業再構築・承継・再生を目指す事業者の後押し
引き続き、事業再構築と、承継、再生の支援については予算が組まれています。
事業再構築補助金【6,123.0億円】
・コロナの影響を大きく受けながらも新分野展開、業態転換等の「事業再構築」に挑戦する中小企業等を支援。
中小企業向け事業再編・再生支援事業【757.4億円】
・事業再編・再生支援を促進する官民連携ファンドの拡充等を実施。
ものづくり等高度連携・事業再構築促進事業【10.2億円(新規)】
・複数の中小企業等が連携して行う、新たな付加価値創造を図る製品・サービス開発や、「事業再構築」等の取組を支援。
中小企業再生支援・事業承継総合支援事業【157.7億円】
・中小企業再生支援協議会や事業承継・引継ぎ支援センターを通じて、中小企業の円滑な再生・事業承継を総合的に支援。
事業承継・引継ぎ支援事業【16.3億円】
・事業承継・引継ぎ(M&A)に伴う設備投資等の取組や、引継ぎ(M&A)時の専門家活用費等を支援。
土地(商業地等)に係る固定資産税の経済状況に応じた措置
・課税額が上昇する土地について、税額上昇分を半減する措置を講じ、税負担の増加を緩和。
法人版事業承継税制における特例承継計画の提出期限を1年延長
生産性向上による成長促進
そして、コロナ以前から続く生産性の向上も
中小企業生産性革命推進事業【2,000.6億円】
・設備投資、販路開拓、ITの導入等を補助するなど、中小企業等の生産性向上に資する継続的な支援を実施。
デジタルツール等を活用した海外需要拡大事業【12.4億円】
・越境EC市場の獲得促進のため、中小企業の行う海外向けブランディング・プロモーション等を支援。
成長型中小企業等研究開発支援事業(旧:サポイン事業)【104.9億円】
・中小企業が大学等と連携して行う、研究開発やAI/IoT等の先端技術を用いた革新的なサービスモデル開発等の取組を支援。
海外展開のための支援事業者活用促進事業(JAPANブランド育成等支援事業等)【5.5億円】
・海外市場の獲得に取り組む中小企業に対し、新商品・サービス開発や展示会出展等を支援。
企業の賃上げを促進する税制措置の抜本強化(賃上げ促進税制)
・雇用者全体の給与や教育訓練費を増加させた中小企業が雇用者全体の給与の増加額の最大40%税額控除可能。
交際費課税及び少額償却資産の特例措置の延長
・販路開拓等の支援のため交際費課税の特例を延長。事務負担軽減等のため少額償却資産特例を延長
そんなところで