複数税率のレシート、領収書を会計システムに取り込んでみた。〜Freeeの軽減税率対応は?
複数税率が含まれるレシートにどう対応するの?
12月に入り、そろそろ確定申告の準備もしないといけないですね。しかし、売上にしても経費にしても複数税率に対応した処理をするのは、なかなかに大変なものです。
基本は、8%と10%に分けてする処理が必要です。
※なお、以下レシートは個人的に消費したものであり、実際には会計システムに経費として登録はしていません。
2019年10月1日に消費税率が引き上げられ、軽減税率の制度がスタートしました。あわせて、消費者・キャッシュレス還元事業がスタートしました。そのため、早速10月1日の深夜、いや早朝に軽減税率の体験をしました。
複数税率のレシートをゲットしました
レシート(領収書)の書式が変わりました。区分記載請求書というやつです。以下の写真でいうと②の部分です。総額を10%と8%に分けて記載する必要があります。
今回は 食べ物(餃子)→8%と お酒→10% の買い物をしました。
なお、2023年10月1日から適格請求書制度、いわゆるインボイス制度がスタートします。そうすると、さらにレシート(領収書、請求書)の書式がまた変わります。③のところです。
現状は内消費税率ということで、このレシート全体の消費税額の38円が記載されています。インボイス制度になると、この消費税額も10%と8%に分けて記載する必要があります。
コンビニからの還元
そしてキャッシュレス還元ですね。コンビニはフランチャイズなので2%還元されて、9円還元されます。
なお、コンビニでも中小企業オーナーが運営するFC店は2%還元ですが、大企業である直営店では還元されません。しかし、消費者の立場からするとFC店と直営店を見抜くのは無理と言っていいでしょう。
そうすると、同じブランドのコンビニでも還元されるときと還元されないときが発生しますが、それでは混乱を招いてしまいます。ということで、コンビニでは自腹を切って直営店も還元してくれています。その結果、レシートに還元額が2%記載されているわけです。
多くのお店ではレシートに還元額が記載されていませんが、コンビニでは記載されるのです。
決済事業者(PayPay)からの還元
一方で、還元は今回は2%で終わりではなく、469円からさらに還元されます。
今回はPayPayで支払いしましたので、さらにPayPayの還元で1.5%還元されています。7円分です。
合計では2+1.5%=3.5%還元されています。
そして会計処理で、複数税率の経費はどのように処理するか?
ではこういったレシートを貰った時にどうやって処理すればいいのでしょうか。
12月に入って会社で忘年会をするシーンも多いでしょう。業務のお割間近にお酒とおつまみを会社の経費で購入することもあるでしょう。
そうすると、福利厚生費として処理している場合の例です。
今までは総額を福利厚生費で処理しておけばよかったですが、今回はそうはいきません。 現時点では税率の基本設定は10%になっています。
そのまま登録すると
福利厚生費 469円 10%となります。 (PayPay還元は考慮せず)
しかしただしくは以下のように処理するわけです。
福利厚生費 211円 (消費税率10%)
福利厚生 267円 (消費税率8%)
一枚のレシートを分けて処理するなんて面倒くさすぎる。
会計システムで自動に処理できないの?
会計システムで自動で処理されるといいですね。
試しにFreeeに登録してみました。レシートの写真を登録すると、8%と10%を自動認識して、自動仕訳してくれればいいのに。
しかし、現時点ではFreeeでは自動に分けてくれません。
(自動で分けてくれる安価なサービスがあるかと言ったら現時点では、私の知る限りはありません)
そうすると自分で8%と10%に分けて、登録しないといけないですね。(スキャンして登録する意味がないですね・・・)
まとめ
このように、複数税率が混在するレシート、領収書、請求書を処理するのは面倒なものです。(経理担当の仕事)
できれば、8%のものと10%のものを分けて取得できるといいですね。しかし、実際には支払いを2回に分けたり、請求書を分けて作ってもらうのも、大変です。(営業担当とか、購買担当の仕事)
社内で共通の意識を持って、どうしておくのか、経理担当だけでなく各担当にも教育しておくことが求められますね。
そんなところで。