軽減税率延期でどうなる?インボイスも延期?

2017年12月19日

軽減税率スケジュール

消費税率引き上げ延期へ

いまだ正式な発表はありませんが、軽減税率・・・というか消費税率10%への引上げは延期になりそうですね。

<安倍首相>消費増税、再延期へ 「リーマン前に似ている」
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6202274

リーマン・ショック級の問題が発生しないかぎり、消費税率は引き上げるといい続けていたため、リーマンショック前夜の状況だから、引上げは延期する・・・と完全にこじつけ論理ですすみそうですね。 みっともない言い訳は、もうやめたらいいのにね。

まあ、ただ消費税率引上げの延期は、多くの人にとっては喜ばしいことなんでしょうね。
私は悲しいです(^^; せっかく書いた軽減税率の本が発売延期になりそうだから・・・まあ、そういった個人的な事情は置いておきましょう。

今回の2%の引き上げで5兆円の税収が増加すると言われています。そして軽減税率で−1兆円なので、4兆円もの税収が確保できないということになります。ただでさえ足りない介護・福祉関係の予算はどうなるんでしょうね。収入がないんだから減らすしかないと思いますが・・・ 逆に大盤振る舞いの財政出動とかをやれば、さらに財政は苦しくなる一方ですね。

そういったマクロ的なところは言っても仕方ないので、実際、消費税利率引上・軽減税率の延期でどういった影響が起きるのでしょうか?

消費税利率引上・軽減税率の延期でどうなる?

まずは、私も含めて用意していた人の行為が無駄になります。すでにシステム改修に手をつけているところもいるでしょう。一般の企業ではまだ少なくても、会計ソフトメーカーさんや、レジメーカーさんは、大慌てで対応を進めてきたのに、一体なんだったんだ!という気になるでしょう。 2年半後に軽減税率が導入されるのなら、まだ早く準備してよかったね!ということにもなるかもしれませんが、2年半あれば、政局で、連立が組代わり、軽減税率だけはヤメ!みたいな結末も予想されます。

多くの会計システムは、すでに複数税率対応しているので、8%と10%の混在自体は、そんなに大きなインパクトではないかもしれませんが、軽減税率の対応などせっかく対応した改修がムダになると金カエセーともいいたくなりそうです。

消費税関連の今後のスケジュールは以下のとおり予定されていました。これで、最初の税率は、平成29年4月からが、平成31年10月開始となるのでしょうね。

特措法

消費税特別転嫁対策特別措置法はどうでしょうか? 総額表示をしなくてもいい!という法律でこのままいくと、平成30年9月に切れてしまいます。これは延長せざるを得ないでしょうね。

インボイス

また、請求書の様式とか税額計算はどうなるのでしょうか?一緒に2年半先送りでしょうか? 本来インボイスは消費税率の引き上げに関係なく、導入して、公平な税負担を実現すべきための制度ですから、延長せずに導入してもいいのかなあ、なんて思ったりもします。

軽減税率スケジュール

免税事業者は?

免税事業者にとってインパクトの大きい、仕入税額控除の問題もどうなるのでしょうね。これも消費税率の引き上げのタイミングというより、インボイスのタイミングに応じて・・・というところでしょうか。

売上1000万円以下の消費税の免税事業者は、今まで消費税を受け取るが、納めなくていいという益税の効果を受けてきました。上記のスケジュールで仕入税額控除がなくなると、免税事業者は間違いなく取引から排除されるため、多くの売上1000万円以下の事業者も消費税を納めるしかなくなります。こちらのスケジュールも気になるところですね。

レジの補助金

また、他にも、現在受付が始まっている レジやシステムの補助金 についても、どうなるんでしょうか? まさかすでに申請した企業に補助金なし!という訳にはいかないでしょうから、これは1年間補助金を受け付け続けるんでしょうかね。それとも途中でやめちゃうのか。

レジ特需を見込んでいたメーカーさんたちにとっても痛いところでしょうね。

延期は延期でいろんなところに悪影響がでますね。導入を決めた制度をこんなにあっさりずらしてしまうなんてやっぱり節操がないですね。 おっと、まだ正式決定ではないですので、最後にミラクル引上げ実行!なんてことを期待しておきたいと思います。

そんなところで。

その後

軽減税率導入も19年10月へ先送り…首相表明

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160601-OYT1T50147.html

正式に消費税引上げは延期になりました。2年半ときましたか。その半は何なんだ!ちゃんと説明して欲しいですね。まさか選挙のスケジュールを見込んで2年ではなく、半にしたとは言えないでしょうが。 4月と10月はどっちがいいのでしょうか。 前回の延期の時は 10月→4月になったので、4月のほうがキリが良くていいかななんて思っていましたが。

増税と同時、方針変えず…首相・公明代表が確認

http://mainichi.jp/articles/20160601/k00/00m/020/057000c

そして、2年半後に、消費税率を引き上げたら、そのタイミングで軽減税率も導入することが確認されました。まあ、これも、その時まで公明党が与党にいれば・・・という闇限定条件付きだと思いますが。

軽減税率対策補助金の受付は継続いたします

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2016/160602zeisei.htm

一方で、すでに始まっていたレジなどの補助金は継続されます。かっこわるい。消費税率引上げはH29/4からだったわけですが、こんなに直前まで引っ張ってやめるから、その周辺の政策が先に始まったりと整合性を失ってしまうわけです。政策を作って、補助金を作って、要領を決めて、事務局を作って・・・というところにはたくさんの作業と費用がかかっています。もちろん補助金もだしているわけで。こんな無駄は勘弁してほしいですね。

まあ、ただ事業者にとっては、純粋にレジを入れ替えるチャンスとも言えるので、活用できる事業者さんは上手く活用して欲しいですね。もともと1年でレジ入れ換えとか、レジメーカーの方が手が回らなくて、サポート受けられないのではないかと心配されていました。 でも今回の延期でレジメーカーさんも暇になったでしょうから(^^; 手厚いサポートが受けられるのではないでしょうか?

ところで、インボイスはどうなるのだ?まだ情報が出てきません。

そんなところで2

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