ネットショップ接客のポイント〜集中してやらないと気づかれない〜りょくけん東京

IT中小企業診断士の村上です。

「健康に育てた元気で美味しい野菜くだものをお届けします」のりょくけん東京さんにお伺いしてきました。
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松屋銀座本店の地下に店舗があります。
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トマトで有名なところで、トマトジュースの人気も非常に高いです。
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ご相談の内容は好調な店舗に比べて、ネットショップの方がもう一つということで、ネットショップの売上向上についてでした。

ネットショップはカタログだと売れない

ということで、早速ネットショップを確認していきます。まずは商品のカテゴリページを見てみると整ったきれいなページではあります。ただしカタログ的で商品が単に並んでいるなあという印象です。
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商品のカタログは重要です。自社が持っている商品一覧を見やすくお客さまに見てもらうわけです。ただし、カタログでは商品を買おうという意識が今ひとつ盛り上がりません。たとえば、通販カタログをパラパラと見ていると、商品がありすぎて、何を選ぼうか・・・と悩んで、そのままパラパラとページをめくり続けてしまいます。しかしその時に特集ページなどが登場したら目がとまりませんか? カタログページでは商品の写真も小さく、たいして気にもならなかった商品が、特集ページで大きく取り上げられることで、目にとまり、欲しくなって、詳細情報をさらに読んでしまい、そのまま購入!となることが多いです 。

やはり、綺麗にならでいるだけのカタログページではなく、注力したものがはっきりわかる、チラシ的なページを用意する必要があるのではないでしょうか。
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接客がたりない

次に商品ページを見てみます。こちらも整っていますが、説明の量は少しだけですね。

今が旬のファーストトマト。
果肉が熟してやわらかく、キズが目立つ【わけあり品】としてお求めやすい価格でご案内いたします。
収穫日が限られているため日付指定を承れません。
また他の商品との同梱も不可とさせていただいております(但し、同じ商品および小粒ファーストトマトのみ同梱可)。
ご了承ください。
※到着後、2日以内にお召し上がりください。
※届きましたら野菜室にて保管ください。

りょくけんのトマト通販

りょくけんのトマト通販

接客の量が不足してはいないでしょうか?これが実店舗だともっとたくさん接客しているはずです。
「このトマトはね、◯◯産で❒❒さんっていう農家が無農薬で・・・」
「冷蔵庫に入れるときは◯◯した方がいいよ!」
「このトマトは甘みがね◯まるで・・・」

野菜を売る上で、「トマトです!」だけではもちろん売れません。
品種の説明や、そのトマトができるまでの背景や物語、農家さんの努力・・・・
こういったことを伝えてこそ、お客さまが買いたい!と思うトマトになるわけです。

リアル店舗では、口頭で補足できるでしょうし、POPを美く使うということになるでしょう。

しかし、ネットショップでは、その場に書いていなければ、それでもうお客さまには伝わらないわけです。

じつは、りょくけん東京さんでは、そういった物語はしっかり説明してくれています。
りょくけんだより」というブログで情報発信しています。

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なるほど岡本さん、こうい方か。そう頷いた。
岡本さんとのお付き合いは2年ほど前から。それからうまく続いているのだからよほどのご仁、なんて思っていた。つくるみかんの品質も秀逸。他の生産者のみかんに切り替えたら、売場スタッフから不満が出たこともある。

りょくけんの始まりは、みかん。永田 照喜治さんが熊本の代々の土地を離れ海沿いの断崖絶壁のやせた畑でみかんを作ったところ、思いのほか絶品であったのを発見したことから、後の緑健栽培だったり、スパルタ農法、断食農法、永田農法と言われる考え方が始まった。
だから、みかんの取扱量は多かったし、必ず担当者がいた。そのためか、私が自ら産地に足を運ぶことはめったになく、今回はほぼ初めてみかんの産地を歴訪させていただいた。・・続く

なるほど、思わず続きが読みたくなる記事です。

しかし、HPとネットショップは以下のドメインですが、
http://ryokuken.co.jp/
「りょくけんだより」は異なるドメインです。
http://ryokuken.blogspot.jp/

これではお客さまは気づかないのではないでしょうか?
検索して、せっかくこのブログを読んでくれたとしても、ブログの検索順位は上がってもHPの検索順位は上がりませんし、異なるドメインの記事なので、本体サイトへの誘導は難しいでしょう。
(事実、アクセス解析をすると、ブログから、本体のHPへ遷移しているお客さまはほとんどいませんでした)

同じドメインであれば、せめて、検索順位の向上に寄与したのではないでしょうか?

動線コントロールが難しいので商品ページだけで勝負を決める

ただし、同じドメインにあっても、お客さまが気づかないと読んではくれません。これもリアル店舗との大きな違いです。リアル店舗であれば顧客の動線はある程度想定できます。入り口から入ってきて、巡回路がみえており、最後にレジに流れていくわけです。ですので、お客さまの通り道に見えるようにPOPや看板を置いたりするわけです。

一方、ネットショップは、なかなか思うようにお客さまの動線をコントロールできません。

ブログを読んで当社の理念に共感
 → HPのTOPページを見て、弊社のイチオシ商品カテゴリや特集を確認
  → 例えばトマト特集を見て、このトマトを買いたいと思ってもらう
   → 商品のページに進んで、説明の詳細を読んで納得して購入

と思い通りに巡回してくれると購買率は高まりそうですが、検索してやってきたお客さまはいきなり最後の商品ページから入店することがあるわけです。そうすると、理念やイチオシ商品がわからぬまま、また購買意欲が高まらないまま商品ページを見て、購入しないままサイトを去ってしまうわけです。

そこで、巡回しなくても、その商品ページだけで決着を付けれるように、商品ページを充実させるネットショップが増えているわけです。
(もちろん上記のような巡回をさせる仕組みを作るのも重要です)

楽天のランキング市場で、野菜のNo1サイトを見てみます。(2015/3/31時点)画像をクリックすると、楽天サイトが開きますが、ものすごく長いページではないでしょうか?

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この中で、この人参の良さをたっぷり伝えています。
・入手が難しい
・農薬を使わない
・このお店が無農薬に取り組んだ理由
  と言ったふうに顧客が納得するプラス情報がたくさん掲載されています。

また、
・実際の農家を登場させる
・購入したお客さまの声を載せる
・放射能データを測定する
 といった顧客を安心させるマイナス払拭情報もたくさん掲載されています。

たとえば、産地直送はしません!とかも面白いですね。
当社で、検品して品質を担保するためです・・・と理由づけておられます。

そしてとどめに(すぐに購入するように)、今月一杯は送料無料です!と金銭的インセンティブも与えています。

りょくけん東京さんのサイトより丁寧に丁寧に接客しているいえるのではないでしょうか?

改めて、ネットショップの接客のポイントをまとめてみました。
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りょくけん東京さんも、色々物語や背景、農家さんとのつながりと、野菜を売っていくのに必要なパーツは持っておられます。今後、そのパーツをお客さまの目にとまるように、さらにHPやネットショップを改善して行かれるとのことです。今後のネットショップでの躍進も期待できそうですね。

そんなところで。