IT導入補助金2022年の公募要領が公開されました。〜1次締め切りは4/20「デジタル化基盤導入枠」
本記事の内容は公募要領からの抜粋ですので、実際に申請される場合は、必ず公募要領を確認ください
IT導入補助金のサイトがリニューアル
IT導入補助金の2022年のサイトリニューアルもされましたね。
https://www.it-hojo.jp/
先日までは2022年の特設ページでしたが、もともとのURLが2022年のページそのままなりました。
AB類型については、変化が少ないですが、2022年はインボイス対応を主題とした、「デジタル化基盤導入枠」ができました。(複数社連携IT導入類型もありますが、こちらは、DXでまちづくりといった、ちょっと大きな話になるので、個別の事業者にはあまり関係ないでしょう。複数社連携が求められています)
スケジュール
最初にスケジュールを確認します。ただ、通常枠のAB類型と「デジタル化基盤導入枠」はスケジュールや公募要領は異なります。今回の記事は、「デジタル化基盤導入枠」についての情報のみにします。通常枠のスケジュールは異なりますので注意してください。
申請開始は3/31つまり昨日からスタートしました。1次の締切は4/20です。
デジタル化基盤枠の公募要領
それでは、デジタル化基盤枠の公募要領を確認していきたいと思います。
通常枠との違いについて
インボイスの対応という大義名分があるため、通常枠に比べて、補助率は高くなっています。また、クラウドの料金も通常枠の1年に比べて、最大2年となっています。ハードウェアの購入費も含まれます。もちろんハードなら何でも買えるわけではなく、インボイス対応のハード(レジ、券売機、POSを動かすPCなど)になります。
複数の機能があると、補助上限が上がる
会計、受発注、決済、ECの機能を保有するソフトウェアが、デジタル化基盤導入枠の対象になります。
ただし、1機能しかないと上限は50万円となります(補助率3/4)。複数機能だと350万円までですね。(補助率は2/3に下がります)
例えばECであれば、ECと決済の複数を持っているということになるでしょうか。
B2B ECのソフトウェアなら、受発注、EC、そして決済の3機能にカウントされるのでしょうかね。ちょっとこれは、ソフトウェア側の登録要領を確認する必要がありそうです。
申請の仕組み(事業スキーム)
これは去年までと変わらず、中小事業者はITベンダ(IT導入支援事業者)をまず選んで、それから、一緒に申請していくことになります。
申請の要件
いつものように中小企業であることです。
変更があったのは、通常枠では、生産性向上に関わる情報(売上、原価、従業員数及び、就業時間)や賃上げ目標の計画を作って、提出する必要がありましたが、デジタル化基盤導入枠では不要となります。
インボイスの対応をするので売上上がります!といった計画を作るのは、おかしいと思いますので、なくなってよかったです。ただし、当たり前ですが、最低賃金を守っていることは必須要件になります。
また、SecurityActionの星を一つ以上取るというのも変わらない要件になります。
それ以外の細かい申請要件は公募要領を確認ください。
あと、もちろん、申請するためにはGbizIDプライムが必要になります。
補助対象経費
ソフトウェアの費用はもちろんですが、クラウドサービスの場合、通常枠は1年分でしたが、、デジタル化基盤導入枠では2年分の料金が対象となります。
ハードウェアも対象となります。レジ周りが中心ですね。タブレットやプリンターなど。もちろんPOSレジをパソコンで動かしている場合は、パソコンも対象になります。
また、初期設定費用などの役務の費用も対象です。
補助対象となるITツール
ソフトウェア(会計、決済、EC、受発注)の大分類1がベースとなって、オプション費用や役務費用そしてハードウェアを含めて補助対象になります。
ただし、予め手登録されているソフトウェアしか対象になりませんので注意が必要です。ハードをソフトウェア事業者と別の事業者から買うことはできません。
補助対象とならない経費
一部を以下に掲載しておきます。くわしくはこれも公募要領を確認ください。
インボイス対応とはいえ、請求書作成機能のみのサービスは対象となりません。また、特定の顧客向けに開発したソフトウェアも対象外です。(スクラッチ開発はダメ)既存ソフトウェアはあるものの、導入のたびに顧客に合わせた追加スクラッチ開発を伴うものも当然対象外です。
ホームページ制作ツールで制作した簡易アプリケーションもNGです。簡易見積りや請求書機能をホームページツールでつくって、対象です!といった申請をしていたIT会社さんが過去にいたんでしょうね。
その他に、従量課金方式や、リース・レンタルのソフトウェアも対象外です。
また、初期設定の役務は対象になりますが、現地に伺う交通費、宿泊費は対象外です。
そして、どの補助金でも(基本的には)同じですが、交付決定前、つまり、補助金が出ると決まる前に購入したソフトウェアは対象外ですから気をつけてください。ソフトの購入は、補助金の申請が通ってからです。
また、申請代行費も対象外です。他者にお金を払って、補助金の申請を頼むのではなく、ソフトウェアベンダと相談しながら、自社で申請の手続きをすすめるのがいいでしょう。
通常枠との同時申請可能
通常枠とデジタル化基盤枠と両方を申請することは可能です。
通常枠で例えば、工程管理のソフトウェアを導入して、デジタル化基盤枠で受発注のソフトウェアを導入するなどです。
ただし、当たり前ですが、二重計上はNGです。ソフトウェア上の二重計上はすぐわかりますが、オプションや役務提供の二重計上はわかりにくいのですが、予め以下のように警告されていますので、両方を申請するとしても、きっちり分けて対応する必要はあるでしょう。
審査内容
審査項目
加点項目
前述のように生産性が事業計画をたてる必要はなさそうなのですが、給与支給額の年率平均1.5%以上伸ばすことを従業員に表明していることは加点になります。
地域未来牽引企業とは
減点措置
過去にIT導入補助金の交付を受けた事業者や、今年の通常枠の交付申請をしていると減点ですね。片方に絞ったほうが採択されやすそうです。
その他留意事項
支払いは1回払いのみです。2年間のクラウドサービスの支払いも一括前払いということでしょうかね。
ポイント・クーポンなどの減額がある場合にも注意が必要ですね。
そんなところで。