高い開業率・高い廃業率の業種はやっぱり・・@小規模企業白書2017
2019年発表の 2018年の開業・廃業率のデータはこちらです。
たまには白書を読まねばと、2017の白書をPDFでペラペラと眺めています。考察せずにペラペラ眺めているのも楽しいものです。
そして、中小企業白書より、小規模企業白書の方に興味がありますね。やっぱり、実際にお伺いする企業は中小企業ではなくて、小規模企業の方が圧倒的に多いんです。
そんなわけで小規模企業白書をペラペラと見ていて興味深かった図表を幾つか。もちろん劇的な発見があるわけではないですが、やっぱりそうだよなあ、うんうん、と感じる図表はいいですね。 (なんでこんなデータ載せてんだろ・・・みたいなのもありますが)
第1-2-9図 業種別開廃業率の分布状況(2015年度)
やっぱり飲食業大変だな。 宿泊業・飲食業・・・まあ、飲食業のほうが圧倒的に多いでしょうから、飲食業は開業率は圧倒的に高いが、廃業率も圧倒的に高い! できてはつぶれ、つぶれてはでき。 我が家は割りと繁華街の隣なので、日々実感するであります。
一方、建設業は 高い開業率、そして低い廃業率。当面は、工事の量も多く安泰なんでしょうかね。当面がいつまでか・・・という問題はありますが。
開業率の水準については、製造業が 1.9%と最も低く、事業所数も多いため、全体の開業率を大きく押し下げている。他方で、最も開業率が高い業種は、宿泊業,飲食サービス業の 9.7%で、次いで、建設業、生活関連サービス、娯楽業となっている。
宿泊業,飲食サービス業は開業率が高いだけでなく事業所数が一定程度あること、また、建設業についても開業率の水準は 2 番目に高く、事業所数は最も多いため、この2 業種が全体の開業率を押し上げているといえる。
廃業率について同じく業種別に見ると、業種別の差異は小さくなっており、最も廃業率が低い業種は、医療,福祉の 2.4%で廃業率を押し下げており、最も高い業種は宿泊業,飲食サービス業の 6.4%で廃業率を押し上げている。
他方で、開業率で差が見られた製造業と建設業については、廃業率はおおむね同水準となっている。 開業率、廃業率の 2 つを並べ、業種別に確認すると、開業率・廃業率共に平均を超え、事業所の入れ替わりが盛んであるのが、宿泊業,飲食サービス業、生活関連サービス,娯楽業であり、開業率が高く廃業率が低い業種が建設業、開業率・廃業率とも低い業種は製造業、卸売業であった。
開業率・廃業率の計算方法
企業のデータは、存続事業所、新設事業所、廃業事業所と別れて、集計されています。
しかし、毎年のデータが集計されているわけではありません。3年周期くらいでデータが取られます。
そうすると廃業事業者数は3年間のデータですので、 1年の廃業事業所数=廃業事業所÷3 となります。
開業事業所数も同様です。 1年の新設事業所数=新設事業所÷3
そのため、廃業率は以下となります。 その年の正確な廃業率はわかりませんが、3年間の平均の廃業率というものになりますね。
廃業率=1年の廃業事業所数÷事業者数
そんなところで。