H22年度 E 経営法務

経営法務 H22 第1問
募集設立における株式の引受け
甲は、株式会社を設立することとし、設立時発行株式は、発行価額万円で 1,000株を予定している。甲は、発起人として600株を引き受ける予定であるが、 残り400株については募集設立の方式を使って募集することとし、申込期間を月 日から月30日までとして募集したところ、A~Dの名から、以下のとお り、申込みがあった。 申込日時 引受希望株式数 A 月日 午前時 200株 B 月21日 午前10時 300株 C 月21日 午後時 400株 D 月28日 午前11時 100株 甲は、引受人及びその引受株式数を決定することとしているが、募集に際し、決 定方法は特に定めなかった。甲としては、申込者の名の中では、今後の取引関係 等を考慮すると、BとDに引き受けてもらうのが最も望ましく、他の方法は、法律 上やむを得ない場合に実施したいと考えている。かかる前提で、会社法の制約の範 囲内で、甲の希望を最大限に実現する割り当て方法として最も適切なものはどれ か。
#会社の種類・設立#株式・機関
経営法務 H22 第2問
株式会社の機関設計
中小企業診断士であるあなたは、資本金3,000万円で株式会社を設立しようとし ているあなたの友人から、設立する会社の組織をどうしたらよいかについて相談を 受けた。あなたの友人の希望は以下のとおりであるが、それを前提に友人の希望に 沿う組織形態を、あなたがアドバイスするとすれば、最も適切なものはどれか。下 記の解答群から選べ。 【あなたの友人の希望内容】 私を含めて株主は約10名を予定しており、私が1,600万円出資する予定であ る。会社の運営に当たっては、何でも株主総会で決議できるというのでは支障を 来すので、株主総会で決議できる事項を制限し、代表取締役社長の決定で大部分 の業務執行を行えるようにしたい。また、当初の役員の人数は必要最小限とした い。
#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当
経営法務 H22 第3問
破産・民事再生・会社更生手続の違い
破産手続、民事再生手続及び会社更生手続について述べた次の文章について、下 線部~の説明のうち最も適切なものを下記の解答群から選べ。 破産手続、民事再生手続及び会社更生手続の違いとしては、第一に、手続が目指 す結果の違いが挙げられる。即ち、 破産手続は、清算型と呼ばれ、法人・自然人を 問わず破産者が破産手続開始決定時に保有する全ての資産を金銭に換価して配当に 充てることになるが、民事再生手続、会社更生手続は、再建型と呼ばれ、それぞれ の手続に従って、債務者の再建を図りながら弁済を行うこととなる。 第二に、対象となる人の違いが挙げられる。 破産手続、民事再生手続は、法人・ 自然人を問わず全ての人に適用されるが、会社更生手続は、会社法上に規定がある 会社にのみ適用され、それ以外の法人・自然人には適用されない。 第三に、手続の主体の違いが挙げられる。 破産手続、会社更生手続では、管財人 が選任され、管財人が資産の管理処分等を行うが、民事再生手続では、管財人とい う制度が法律上存在しないため、債務者自身が主体となって手続を遂行することと なっている。 第四に、抵当権等の担保権に関する基本的な取り扱いの違いが挙げられる。 破産 手続、民事再生手続は、担保権は別除権となり、担保権者は手続外で担保権を実行 することが可能であるが、会社更生手続においては、担保権は更生担保権となり、 手続外での実行は禁止される。
#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当#倒産・事業再生#民法・契約・PL
経営法務 H22 第4問
会社分割における労働契約の承継
甲株式会社(以下「甲社」という。)では、営業部門を会社分割の手続を利用して分 社化することとしているが、その中で、従業員A~Dの所属について、以下の対応 を検討している。これら従業員のうち、「会社分割に伴う労働契約の承継等に関す る法律」第条第項に基づく通知が必要となる者の組み合わせとして最も適切な ものを下記の解答群から選べ。なお、分社化により新たに設立される会社を乙株式 会社(以下「乙社」という。)とする。 従業員A:入社以来、営業部門に従事している者であるため、会社分割に際して も、乙社所属とする。 従業員B:総務部門に従事する者であるが、乙社での総務担当者がおらず、従業員 Bは過去に営業部門に関連する総務業務も担当していたことがあるた め、会社分割に際しては、乙社所属とする。 従業員C:経理部門に従事し、営業部門に関連する経理も若干担当していたことは あるものの、会社分割に際しては、甲社所属とする。 従業員D:一昨年の人事異動で、営業部門に異動となり、その後約年間その業務 に従事していたが、適性の問題もあることから、会社分割に際しては、 甲社所属とし、異動前の部署に戻す。
#会社の種類・設立#株式・機関#組織再編#民法・契約・PL
経営法務 H22 第5問
特例有限会社
中小企業診断士であるあなたは、依頼者であるX 有限会社(特例有限会社)の代 表取締役である甲に対して、以下のアドバイスを行おうと考えている。このアドバ イス案のうちで最も適切なものはどれか。 なお、X 有限会社は、資本金300万円、株主は甲、甲の弟名、甲の子の計 名、役員は、代表取締役の甲のほか、甲の弟名がそれぞれ取締役、甲の子が監査 役に就任している。
#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当
経営法務 H22 第6問
会社の種類(持分会社)
会社を設立しようとしているあなたの友人甲と中小企業診断士であるあなたとの 以下の会話を読んで、下記の設問に答えよ。なお、A~Dの空欄には、同一語句は 入らない。 あなた:「それで設立する会社の種類はどうするのかい。」 甲 :「会社の種類ってなんだい。株式会社のことじゃないのかい。」 あなた:「株式会社以外にも、 A 、 B 、 C を設立するこ とができるんだよ。」 甲 :「へえ。どう違うんだい。」 あなた:「会社法上では、出資者のことを社員というんだけど、その社員の責任の 内容が違うんだ。 A というのは、出資者全員が、無限責任社員といって、個人財産 で限度なしに責任を負う会社で、逆に、 B というのは、出資者全 員が、有限責任社員といって、出資の範囲内でしか責任を負わない会社だ よ。」 甲 :「へえ。そうすると、 C というのは、なんだい。」 あなた:「 C は、無限責任社員と有限責任社員と両方の社員がいる会社だ よ。」 甲 :「なるほどねえ。そういえば、ときどき D っていう名前も見るけ どこれは会社じゃないのかい。」 あなた:「それも会社だよ。でも、平成17年に会社法という法律ができたりしたの で、平成18年月からは設立することができなくなったんだ。」 ― 6― ◇M5(295―122) (
#会社の種類・設立#株式・機関
経営法務 H22 第7問
破産手続における配当と債権の優先順位
中小企業診断士であるあなたは、顧問先の会社の社長甲から、甲の子が勤務して いた会社が倒産したとして相談を受けた。甲の子が勤務していた会社の破産の概要 及び甲の子が会社に対して有している債権の内容は以下のとおりである。そのうえ で、あなたと甲との会話を踏まえて下記の設問に答えよ。 甲 :「配当はあるのでしょうか。」 あなた:「破産の場合、配当する順番が決まっているから、それに従うことになり ます。」 甲 :「具体的にはどうなるのですか。」 あなた:「まず、破産財団から、 A に対する配当を行います。これには破 産管財人の費用その他破産財団の管理・換価及び配当に関する費用などが 含まれます。 A に全額配当してもまだ破産財団に余剰があるとい う場合には B に対する配当を行います。 B に全額配当してもまだ破産財団に余剰がある場合には、一般破 産債権に対する配当が行われますが、通常は、全額弁済できないので、按 分して配当されることになります。」 甲 :「そうすると、今回の場合どうなるのでしょう。」 あなた:「仮に、現状を前提にして考えると、破産財団1,000万円から、破産管財 人の費用その他破産財団の管理・換価及び配当に関する費用200万円がま ず支払われます。そして、残りの破産財団800万円から、 A に該 当する税金や未払給料への配当など、先ほどお話した順番で配当がされま す。ですから、お子さんの場合、配当額は、 C ということになり ます。ただし、配当額は、破産財団の管理等に要した費用などで大きく変 動しますから、詳しくは破産管財人に問い合わせて下さい。また、未払給 料については、独立行政法人労働者健康福祉機構で行っている未払賃金の 立替払制度もありますから、こちらの利用も検討してもよろしいかと思い ます。」 ― 8― ◇M5(295―124) 【破産した会社の概要】 決算期 毎年月日~月31日 破産手続開始決定日時 平成22年月日(水)午後時 現在の破産財団 約1,000万円 破産管財人の費用その他破産財団の管理・換価及び配当に関する費用(見込額) 約200万円 税金の滞納分 平成19年分 約100万円 平成20年分 約150万円 平成21年分 約500万円 合計約750万円 未払給料(甲の子を含む10名分) 平成21年月~月分 約50万円 平成21年月~月分 約100万円 平成21年10月分~12月分 約300万円 合計約450万円 【甲の子が有する債権の概要】 平成21年月~月分の未払給料 約15万円 平成21年10月~12月分の未払給料 約30万円 合計約45万円 (
#計算・配当#倒産・事業再生#民法・契約・PL
経営法務 H22 第8問
職務発明(特許法第35条)
特許法第35条によれば、職務発明とは、従業者、法人の役員、国家公務員又は 地方公務員(以下「従業者等」という。)がその性質上使用者、法人、国又は地方公共 団体(以下「使用者等」という。)の業務範囲に属し、かつ、その発明をするに至った 行為がその使用者等における従業者等の現在又は過去の職務に属する発明であると 規定されている。次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
#特許・実用新案#民法・契約・PL
経営法務 H22 第9問
商標登録出願
商標登録出願に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
#意匠・商標
経営法務 H22 第10問
登録を受けられる商標
商標登録を受けることができる商標に関する記述として、最も適切なものはどれ か。
#特許・実用新案#意匠・商標
経営法務 H22 第11問
税関による輸入差止請求の対象
日本における知的財産に関する権利を有する者が、自己の権利を侵害すると認め る貨物が輸入されようとする場合に、税関長に対し、当該貨物の輸入を差し止める よう申し立てることが認められているが、必ずしも税関に対する輸入差止請求の対 象とならない貨物として最も適切なものはどれか。
#特許・実用新案#意匠・商標#著作権#不正競争・独禁法#民法・契約・PL
経営法務 H22 第12問
建築瑕疵をめぐる不法行為責任
ホテル業を営むA 会社は、新しくホテルを建設することとし、B 設計建築会社 (以下「B 会社」という。)との間で工事請負契約を締結した。予定どおり竣工し、A 会社は、当該契約に基づいてこのホテルの引渡を受け営業を開始した。 しかし、このホテルは、B 会社から構造設計の委託を受けた一級建築士C が、 建築基準法令で定められた耐震強度を満たしたかのように偽装したものであった。 なお、このホテルの建築に関し、D 会社による確認審査、E 会社による構造計算適 合性判定においては、それぞれ建築基準関係規定に適合しているとされていた。 その後、同地域を襲った地震により、このホテルの耐震強度偽装が発覚した。そ の結果、行政当局の指導を受け、このホテルを休業および補修し、A 会社は多額の 損害を被った。 これらの状況を前提に、以下の選択肢ア~エのうち最も適切なものはどれか。
#民法・契約・PL
経営法務 H22 第13問
国際売買契約(準拠法・契約交渉)
日本において設立された株式会社甲はヤングカジュアル衣類を製造販売する会社 であるが、このたび、上海に主たる営業所がある中国の会社である会社乙と、会社 乙がデザイン・製造したカジュアルジャケットα について売買契約を締結しようと している。 以上の事情を前提に、株式会社甲の代表取締役社長と中小企業診断士をめざして いるあなたとの次の会話を読み、下線部~のあなたの回答のうち最も適切なも のを下記の解答群から選べ。 社 長:「今まで、わが社は国産にこだわってきたのだけど、最近、中国でも技術 や質が上がってきているし、コストのメリットもあるしね。だから、今 度、縁あって、新規に中国の会社乙と契約しようと思っているんだよ。」 あなた:「それは、良かったですね。」 社 長:「この会社は外国企業との取引に慣れているようで、契約書を提示してき たんだ。中国語や英語は分からないといったら、契約書は日本語のものを 持ってきてくれたよ。でも、いろいろな面で取引を慎重に進めなくてはな らないよね。どんなことに注意したらいいのかな。ぼくにとって海外取引 は初めてだから、一般的なところから教えて欲しいんだ。」 あなた:「契約内容については、欠けているところがないか弁護士に聞いた方がい いですよ。」 社 長:「そうだよね。でもね、たとえば、契約に規定していないことが起きた ら、どうなるの。」 あなた「 契約書には一般的に準拠法の定めがあるはずです。それがない場合に は、製品の買主側、すなわち、日本の法律が適用されることになります よ。」 社 長:「それと、価格の部分とかは後で決めるのでもいいのかなー。」 あなた:「 それでも良いと思います。けれども、契約書で何も規定していない場合 は、近年、日本でも発効した国際物品売買契約に関する国際連合条約に 従って、運送費は買主負担になるので、運送費の負担方法だけでも契約書 ― 16― ◇M5(295―132) で規定していた方がいいと思いますよ。」 社 長:「会社乙は営業所が大阪にあってね、ここで外国会社の支店の登録もし て、日本向け販売の窓口になっているんだ。ぼくたちはジャケットα に自 社ブランドのロゴをつけて国内で販売する予定だけど、会社乙と日本で契 約締結ということもできるのかなー。」 あなた:「 会社乙日本支店の日本における代表者の名の下に、会社乙と国内で契約 締結することも可能ですよ。ただ、外国会社の支店といっても、本社から 独立して法人格を有するわけではないので、結局、契約の相手方は会社乙 ですけどね。」 社 長:「ところで、万が一、相手方と裁判になったら怖いよね。相手方を訴える ときは、中国でしないといけないのかなー。」 あなた:「 それは、裁判管轄の問題ですね。ただ、契約上の裁判管轄がどこであ れ、契約書が日本語であれば、日本で提訴することが可能ですよ。でも、 強制執行するときは、結局、中国まで行かなくてはならないから、中国で 提訴するのと一緒ですね。」
#会社の種類・設立#株式・機関#民法・契約・PL#国際法務・契約英語
経営法務 H22 第14問
特定商取引法(訪問販売・通信販売)
株式会社A は、一般消費者である女性をターゲットに各家庭を訪問して、ある いはインターネットにおける自社のショッピングサイト上で、高額化粧品をディス カウントして販売する業者である。この株式会社A による商品の販売に関する説 明として最も適切なものはどれか。
#会社の種類・設立#株式・機関#民法・契約・PL
経営法務 H22 第15問
ソフトウェアライセンス契約の条項
以下の条項を読み、この条項が何について書かれたものか、最も不適切なものを 下記の解答群から選べ。 なお、この条項は、ロンドンに本社を有するXXX 社が開発したソフトウェア (文中“Software”を意味する)を、XXX 社がYYY 社に対しライセンスを付与する (文中“License”を意味する)契約書中のつの条項であるとする。 Article 〇〇 This License Agreement constitutes the entire agreement between the parties with respect to the use of the Software licensed hereunder and supersedes all prior or contemporaneous understandings regarding such subject matter.No amendment to or modification of this License Agreement will be binding unless executed by both parties in writing.Any translation of this License Agreement is done for local requirements and in the event of a dispute between the English and any non-English versions,the English version of this License Agreement shall govern.
#民法・契約・PL
経営法務 H22 第16問
物上保証人兼連帯保証人の責任
X 社の代表取締役甲の母親乙は、不動産等の資産を有しており、X 社が自社工場 建設などの事業資金を必要とした10年前に、X 社のY 銀行からの11億円の借り 入れについて、乙所有の不動産に抵当権を設定して、物上保証人兼連帯保証人と なった。甲はこの借り入れについて、連帯保証人となっている。X 社は10年間は 返済を毎月履行してきたが、最近、業績悪化のため返済が滞りがちである。 これらの状況を前提に、以下の選択肢ア~エのうち最も適切なものはどれか。
#株式・機関#民法・契約・PL
経営法務 H22 第17問
金融検査マニュアルの債務者区分
金融庁の公表している「金融検査マニュアル」によれば、金融機関に対して自己査 定を行う体制の整備・確立を求めている。それによると、金融機関では、貸出金な どを債務者の信用リスクに応じて適切に管理するため、債務者を信用格付けやその 他の状況等により正常先、要注意先、破綻懸念先、実質破綻先及び破綻先に区分 (債務者区分)する。さらにそれぞれの債務者ごとの個別の債権の分類を行う。貸倒 引当金の算定は、この債務者区分や債権の分類に基づき行われる。 上記に関連した記述として、最も不適切なものはどれか。
#民法・契約・PL
経営法務 H22 第18問
財務報告に係る内部統制(J-SOX)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 金融商品取引法により、上場会社は財務報告に係る内部統制報告書の提出が義務 づけられている。 企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」 (以 下「本基準」という。)によれば、内部統制とは、基本的に、企業のつの目的の達成 のために企業内のすべての者によって遂行されるプロセスであり、つの基本的要 素から構成されると定義されている。このつの目的のうち、「財務報告の信頼性」 を確保するための内部統制を「財務報告に係る内部統制」と定義し、この有効性につ いて経営者による評価及び公認会計士等による監査についての考え方を示してい る。 中小企業においては、上場会社でない限りこのような基準の適用はないが、規模 がある程度以上の会社になると、健全な会社経営のために、会社が営む事業の規 模・特性等に応じた内部統制を整備することが求められている。 (
#金融商品取引法・上場
経営法務 H22 第19問
デット・エクイティ・スワップ(DES)
業績が悪化した会社の再建のため、債権者がその債権を債務会社の株式に振り替 えることがある。このような、会社に対する金銭債権を現物出資し株式を発行する 手法を指す名称(略称)として最も適切なものはどれか。
#株式・機関#倒産・事業再生#民法・契約・PL
経営法務 H22 第20問
剰余金の配当規制
会社法における株式会社の剰余金の配当規定に関連する説明として、最も不適切 なものはどれか。なお、本問における株式会社は、取締役会設置会社であるが会計 監査人設置会社ではないものとする。
#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当