第1問
甲は、株式会社を設立することとし、設立時発行株式は、発行価額万円で 1,000株を予定している。甲は、発起人として600株を引き受ける予定であるが、 残り400株については募集設立の方式を使って募集することとし、申込期間を月 日から月30日までとして募集したところ、A~Dの名から、以下のとお り、申込みがあった。 申込日時 引受希望株式数 A 月日 午前時 200株 B 月21日 午前10時 300株 C 月21日 午後時 400株 D 月28日 午前11時 100株 甲は、引受人及びその引受株式数を決定することとしているが、募集に際し、決 定方法は特に定めなかった。甲としては、申込者の名の中では、今後の取引関係 等を考慮すると、BとDに引き受けてもらうのが最も望ましく、他の方法は、法律 上やむを得ない場合に実施したいと考えている。かかる前提で、会社法の制約の範 囲内で、甲の希望を最大限に実現する割り当て方法として最も適切なものはどれ か。
- ア A: 0株 B:300株 C: 0株 D:100株
- イ A:80株 B:120株 C:160株 D:40株
- ウ A:200株 B:86株 C:114株 D: 0株
- エ A:200株 B:200株 C: 0株 D: 0株 ― 1― ◇M5(295―117)
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正解:ア
解答:ア
〔リード〕募集設立で割当方法を定めなかった場合、発起人(甲)は申込者に対して割り当てる株式数を自由に決定できる(割当自由の原則。会社法60条)。申込みの先後や希望株数に拘束されず、申込者ごとに引受株式数をゼロとすることもできる。よって甲はBとDに望みどおり割り当てられる。総募集株式は400株で、BとD合計は300+100=400株。これで募集枠が満たせるなら、AとCにはゼロ株を割り当てればよい。これが甲の希望(BとDに引き受けてもらう)を最大限実現する方法である。
- ア(○):A=0株、B=300株、C=0株、D=100株。割当自由の原則により、甲は希望どおりBに300株・Dに100株を割り当て、AとCをゼロにできる。募集400株を過不足なく満たし、甲の希望を完全に実現する。最も適切。
- イ(×):申込株数に比例配分するような割当だが、割当自由の原則がある以上、わざわざ全員に按分する必要はない。甲の希望(BとD中心)を実現できておらず不適切。
- ウ(×):Aに申込どおり200株、残りをB・Cに割り当てDをゼロにする案。甲が最も望むDを排除しており希望に反する。
- エ(×):A・Bに各200株を割り当てる案。甲が望むDがゼロで、希望に反する。
よって ア。