経営法務 H22年度 第3問

第3問

破産手続、民事再生手続及び会社更生手続について述べた次の文章について、下 線部~の説明のうち最も適切なものを下記の解答群から選べ。 破産手続、民事再生手続及び会社更生手続の違いとしては、第一に、手続が目指 す結果の違いが挙げられる。即ち、 破産手続は、清算型と呼ばれ、法人・自然人を 問わず破産者が破産手続開始決定時に保有する全ての資産を金銭に換価して配当に 充てることになるが、民事再生手続、会社更生手続は、再建型と呼ばれ、それぞれ の手続に従って、債務者の再建を図りながら弁済を行うこととなる。 第二に、対象となる人の違いが挙げられる。 破産手続、民事再生手続は、法人・ 自然人を問わず全ての人に適用されるが、会社更生手続は、会社法上に規定がある 会社にのみ適用され、それ以外の法人・自然人には適用されない。 第三に、手続の主体の違いが挙げられる。 破産手続、会社更生手続では、管財人 が選任され、管財人が資産の管理処分等を行うが、民事再生手続では、管財人とい う制度が法律上存在しないため、債務者自身が主体となって手続を遂行することと なっている。 第四に、抵当権等の担保権に関する基本的な取り扱いの違いが挙げられる。 破産 手続、民事再生手続は、担保権は別除権となり、担保権者は手続外で担保権を実行 することが可能であるが、会社更生手続においては、担保権は更生担保権となり、 手続外での実行は禁止される。

  1. 下線部
  2. 下線部
  3. 下線部
  4. 下線部 ― 3― ◇M5(295―119)
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正解:

解答:エ(下線部③)

〔リード〕本問は破産・民事再生・会社更生の4つの相違点(下線部①~④)のうち、説明として取り上げるべき下線部を選ぶ問題で、公式正解はエ=下線部③。下線部③は「手続の主体の違い」として、破産・会社更生では管財人が選任されるが、民事再生では『管財人という制度が法律上存在しない』ため債務者自身が遂行するとしている。しかし民事再生にも管財人制度(管理命令により管財人を選任する場合)は法律上存在する。民事再生は債務者自身が業務遂行権を持つDIP型が「原則」というだけで、管財人制度が存在しないわけではない。この点を捉えるのが下線部③である。

  • ア(×・下線部②):対象者の違い。破産・民事再生は法人・自然人を問わず適用され、会社更生は(会社更生法上の)株式会社にのみ適用される、という説明は基本的に正しく、取り上げる下線部ではない。
  • イ(×・下線部④):担保権の扱い。破産・民事再生では担保権は別除権として手続外で実行可能、会社更生では更生担保権として手続外実行が禁止される、という説明は正しい。
  • ウ(×・下線部⑤相当):本問で取り上げるべき下線部に該当しない。
  • エ(○・下線部③):手続主体の違いに関する記述。民事再生にも管理命令による管財人制度が法律上存在するため、「管財人という制度が法律上存在しない」とする点が正解として選ぶべき下線部。

よって

#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当#倒産・事業再生#民法・契約・PL

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