AIでプレゼン資料を作る〜AIの生成のままに話す資料ならできるが、自分好みにするのはなかなかに難しい。

前置き
まず前提として、自分がプレゼン資料をAIで全自動で作るかと言うと作っていません。基本的にはプレゼンの構成を生成AIで考えて、その内容に従ってプレゼン生成AIで資料を作る内容を本記事では紹介していこうと思います。しかし、自分がプレゼンの構成を生成AIで考えることは、あまり多くないからです。今まで実施してきたセミナやプレゼンがあり、その内容に追加項目や追加事例を足して資料を作っていきます。そのため、ゼロから資料を作ることがほとんど無いからです。またゼロから作る時も生成AIに構成を考えてもらうと、自分が話したい内容の順番ではなかったり、必要ないと思う項目もたくさん生成されてしまいがちなので、それを修正・削除していくくらいなら、自分で構成考えて資料化していく方がスムーズだからです。普段資料はCanvaで作っています。
ま、そのうち、自分が構成を考えるよりスムーズに、自分の過去の資料や知識からよりよい構成のプレゼン資料を作ってくれるようになるとは思いますが、当面は、まだ自分を信じて資料を作っていきたいと思います。前来おきはこの辺にして、AIでプレゼン資料を作っていきたいと思います。
構成を考える
今回は、商工会や商工会議所の経営指導員の指導力を高めるセミナを作り出していきたいと思います。
ChatGPTへの相談
【プロンプト】(ChatGPT)→ 商工会議所の経営指導員の指導力を高めるポイントを箇条書きで10個挙げて、その内容ごとに更に詳しくブレイクダウンして細目を箇条書きにしてください。
【出力結果】
以下のように10項目と、その細分化された要素が出力されました。この内容でプレゼン資料を作っていきます。
1. 中小企業支援制度への深い理解
- 中小企業庁の補助金・助成金制度の最新情報を把握
- 地方自治体の支援策(例:創業支援、事業承継)を網羅
- 制度の申請手続きや実務運用の経験を積む
- 制度の対象・条件・実績報告の要件まで把握
2. ヒアリング力の向上
- 経営者の本音を引き出す傾聴技術
- 課題を言語化・整理するための質問力
- 相手の価値観・判断基準を尊重する姿勢
- メモやツールを活用して情報を正確に記録
3. 経営分析スキルの強化
- 財務三表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)の読み取り
- 損益分岐点分析、原価計算、資金繰り表の作成指導
- 経営指標(ROA、粗利率、営業利益率など)の活用
- 業種ごとの収益構造の違いに配慮した分析
4. デジタル・ITリテラシーの強化
- クラウド会計・POSレジ・勤怠管理などの基本操作
- SNS・Googleマップ・LINE公式アカウント活用支援
- ChatGPTや業務自動化ツールの中小企業向け活用法
- DX推進に向けたロードマップづくり支援
5. 地域ネットワークの構築・活用
- 地元金融機関、士業、支援機関との連携強化
- 地域商工業者同士のマッチングや共創の支援
- 行政・NPO・大学などの連携リソースの把握
- 地域イベントやセミナーでの継続的な関与
6. 創業支援・新事業支援の実践力
- 創業計画書の作成支援(売上予測、資金計画)
- ビジネスモデルキャンバス等の活用
- フランチャイズ・ネットショップ等多様な創業形態への対応
- 創業融資や補助金申請に必要な書類の準備サポート
7. コミュニケーション能力の磨き上げ
- 難しい内容を噛み砕いて伝える力(説明力)
- 言葉だけでなく図や例を使った伝達工夫
- 指導後のフォローアップを丁寧に行う
- 相手に安心感を与える表情・態度・言葉づかい
8. 現場感覚と柔軟性の保持
- 実際の事業所訪問や現場視察を積極的に行う
- 一律対応でなく、個別の状況に応じた助言
- 事業者の悩みに寄り添いながらも建設的な提案
- 環境変化に応じてアドバイスを迅速に修正できる力
9. 成果に結びつくPDCAの実践
- 初回面談→目標設定→行動計画→進捗確認→成果報告まで一貫支援
- 記録と評価をもとに継続的な改善提案
- 小さな成功体験を積ませることで動機付け
- 支援活動のログを取って組織的にナレッジ化
10. 自己研鑽とナレッジ共有の習慣化
- 定期的なセミナー参加・読書・資格取得
- 他の指導員との事例共有・相互フィードバック
- 商工会議所の内部勉強会やロープレ訓練
- 成功事例を事業者に展開するためのドキュメント作成
マインドマップのMapify
資料構成を考えるのにはChatGPTのようなテキストチャットも有効ですが、私はマインドマップ形式で考えるほうが好きです。そのため、Mapifyでも考えてみます。
同じように、商工会議所の経営指導員の指導力を高めるポイントを箇条書きで10個挙げて、その内容ごとに更に詳しくブレイクダウンして細目を箇条書きにしてください、とお願いしたら、ツリーにまとめてくれました。出力された10個は,ChatGPTとだいぶ内容は異なります。

ちなみに、Mapifyではこのマインドマップのツリー形式でそのままプレゼンも実施できるので、実は一番手間暇がかからないかも知れません。まあ、ちょっと味気ないですけどね。
プレゼン資料を作る
パワーポイントで(スライドマスタ)
作成したプレゼン資料は以下からダウンロードできます。
“パワポで作成 経営指導員の指導力アップ研修” をダウンロード 経営指導員の指導力アップ(パワポ).pptx – 8 回のダウンロード – 108.93 KB先ほどChatGPTで出力した内容をアウトラン形式でパワポに入れ込めば簡単な資料は完成してしまいます。デザインも、必要であればスライドマスタで変えられますね。
ページタイトルと各ページにいくつか項目が並んでいるだけといった非常にシンプルな資料を作りたいのであれば、操作の慣れたパワーポイントが一番楽なのかなと思います。
Canvaが一番プレゼン資料作成に使っている資料ですが、アウトラインエディタがCanvaに無いことには対象の不満を感じます。
パワポのCopilotで作る
あまり使いたくはないですが、パワーポイントのCopilotでプレゼン資料を作りました。
“Copilotで経営指導員力向上研修資料” をダウンロード Coplilot経営指導員力向上.pptx – 10 回のダウンロード – 3.66 MBChatGPTの出力をそのまま貼っつけたのですが、23ページも作られてしまいました。

創業支援のところを見てみると、ChatGPTの目次構成からちょとズレてしまっているように感じます。色々追加で生成してくれているのはいいのですが、スライドの内容としてもピンボケしてしまった気がします。


イルシルで作成
イルシルで、先程のChatGPTの出力を貼り付けて、プレゼン資料を生成しました。今回は、貼り付けた内容がそのまま文字で出力されるわけでなく、文章をAIで追加したり図表化してくれています。
例えば、先程の創業支援の内容のテキストのところが、以下のようなプレゼン資料でビジュアルに書き換えられました。4つの項目だったのが、図表的には3つにうまくまとめられていますね。
6. 創業支援・新事業支援の実践力
- 創業計画書の作成支援(売上予測、資金計画)
- ビジネスモデルキャンバス等の活用
- フランチャイズ・ネットショップ等多様な創業形態への対応
- 創業融資や補助金申請に必要な書類の準備サポート

動画でも見れます。
gensparkでも
“Gensparkで作成 経営指導員の指導力向上研修の資料” をダウンロード 経営指導員の指導力向上のポイント.pptx – 8 回のダウンロード – 189.60 KBgensparkが生成AIでのプレゼン資料を作るのは一番評価が高いようにも感じます。やってみます。

与えたプロンプトから、外部の情報も調査して、資料をさらに作り込んでくれました。10分位かかりましたけど。

イルシルでも実施した、創業支援のページを見てみます。
4行しかなかった内容がかなり追記されていますね。ビジネスモデルキャンパスというキーワードから、粗内容も含めて提示してくれています。

範囲指定をして、AI編集を選ぶと改めて追加で指示ができて、資料を作り直してくれます。

ちなみに中身はコードで書かれています。

MarpとCursorでプレゼンを作る
以前記事を書いた内容です。
ChatGPTで出力した内容をMarp形式でまとめてとお願いしました。


目次があって、各ページの内容が箇条書きされている形式です。このMarpの出力形式をCursorに貼り付けて実行してみます。
そうするとパワーポイントと似たようにテキストペースでプレゼン資料を作ってくれます。

違いはここからチャットで日本語で指示ができるところですね。
商工会議所のロゴを入れてくれるようにお願いしました。

ロゴが入りました。
まあ、これならパワポでスライドマスタでロゴ入れたほうがスムーズかも知れません。

感想
プレゼンやセミナの資料作りって人によってやり方も異なってくるでしょう。
1スライドにタイトルと、3行くらいの箇条書きという今回試したスタイルなら、生成AIを使って資料を作るのは速くなるのでしょうね。とはいえ、パワポのスライドマスタ使うのと大差無い気もします。
内容を生成できるところに価値を感じているひともいるでしょうが、自分が把握していない内容がでてきたりするくらいなら、自分でコントロールして文章を作って、それからスライドマスタにいれるくらいでいい気もします。
生成AIがつくったまま話すのならいいのですが、やはり内容理解もしていないと、人様の前では話しづらいので、全自動化的プレゼン術は、現時点では私にはやりきれないなあ、といったのが正直な感想です。
自分好みの内容や図表に変更していくのも、もちろんAIで使い指示する手法もありますが、なかなか思い通りにはなりません。60点の資料はAIではすぐ作れるが、自分なりに80点、90点の資料にしていくところは、AIではなくて、人手出やりたくなってしまいます。そうすると、そもそも60点の資料もいらなくて、自分で0から作って、内容の確認修正くらいにAIを使うのは自分には、現時点であっていると思います。
そんなところで