価格決定力を持とう!〜中小企業白書2023年(概要版案)が発表されました。
総論
価格転嫁、賃上げ、はもちろん実現しないといけないんでしょうが、加えて、イノベーションの加速が1番の課題になっていそうですね。そのためには、事業者側が構造変化を機会としてDXなどの投資をしていくことが求められています。 そして当然ながら、国側も構造変化・規制緩和をもっと積極的に取り組んでほしいですね。(いつになったらUberなどのライドシェアの規制緩和されるのでしょうか。)
中小企業・小規模事業者が、価格転嫁に加えて、
「国内投資の拡大、イノベーションの加速、賃上げ・所得の向上の3つの好循環」を実現
- (1) 賃上げを促進する上では、価格転嫁と生産性向上が重要であること
- (2) 物価高等のマクロ経済環境の変化を踏まえ、価格転嫁を取引慣行として定着させることが重要であること
- (3) 生産性向上に向けては、GXやDXといった構造変化も新たな挑戦の機会と捉えながら、投資の拡大やイノベーションの実現が重要であること
中小企業白書
まず価値を創出して、価格決定力を持つ! いいですね。価格決定力。インボイスの問題なんかも価格交渉力に帰着しますよね。インボイス対応で納税負担が増える!ではなくて、しっかり利益の取れる価格が設定できる企業になり、納税していく!ということなのでしょう。
中小企業の成長を通じて日本経済や地域の発展につなげる観点から、中小企業白書では投資やイノベーション、賃上げの取組が期待される成長企業に焦点を当て、「競合他社が提供できない価値の創出により、価格決定力を持ち、持続的に利益を生み出す企業へ成長を遂げることが重要」であることを示す。
小規模企業白書
小規模企業白書の総論はモヤッとしていますね。地域課題解決して地域を下支えしてくれ!支援機関はそれをさぽーとしなはれ!という感じなのでしょうか。 (今まで通りってことですね
小規模企業白書では、少子高齢化・人口減少に伴い、地域の社会課題等が顕在化する中でも、小規模事業者の持続的な成長を促していくことが重要、との観点からソーシャルビジネスを通じた地域課題解決等を取り上げ、「地域経済を下支えする小規模事業者について、支援組織や自治体のサポートも得ながら、引き続き、地域の持続的発展を担っていただくことが重要」であることを示す。
第1部(中小企業動向データ)
気になったデータのみいくつか抽出します。
物価高騰がやばい
物価上昇!は間違いないですね。販売単価が上がるのは嬉しいですが、仕入れもそれ以上に挙がっているケースもよくありますね。
人手不足がやばい
どこでも人がいません。
そしてその対策は・・・採用はもちろんのこと、業務プロセス見直しによる業務効率化、社員の能力開発による生産性向上、IT投資による生産性向上・・・ということで引き続き生産性革命が求められるのでしょう。
デジタル化も引き続き大きなテーマになりそうですね。
イノベーション大事!
それはわかるのですが、具体的に何をするかは各企業頑張れ!ということなんでしょうね。グリーン投資の事例はでているものの、なかなかその分野で頑張れる業種も多くないでしょうし。GX推しですね。
① イノベーションは、競合との差別化や販路拡大等につながることから、成長に向けた重要な取組。
② 実際にある企業では、戦略的に新たな事業に取り組むことでイノベーションを実現している。
事業環境が激変する時代にこそ、中小企業の経営者が成長意欲を持って果敢に挑戦し、イノベーションによる生産性向上が重要。
第2部(テーマ別分析)
第一部が中小企業の動向データであり、第2部が個別テーマになります。つまり今年度力を入れていく施策と関連した提言がなされることになります。価値を創れ!そのためにはイノベーションだ!と言うことが主題になるのでしょうか。また、デジタル化を含めた共通基盤の重要性は昨年から言われていたことなので、このあたりは継続なのでしょうね。
【1】成長に向けた価値創出の実現/新たな担い手の創出
【2】地域の持続的発展を支える事業者(地域課題解決等)
【3】中小企業・小規模事業者の共通基盤
【1】成長に向けた価値創出の実現/新たな担い手の創出
社長がんばれ!ということですかね。
成長に向けた価値創出の実現、
企業の中長期的な成長に向けては、競合他社と異なる価値を創出するための戦略を構想・実行することが重要と示唆されることから、価値創出のための「戦略」と構想・実行の核である「経営者」に今回焦点を当てた。
【2】地域の持続的発展を支える事業者(地域課題解決等)
事業の社会的意義を検討・伝達している企業ほど、黒字化や円滑な資金調達を実現している、というのは納得ですね。社会的意義、地域貢献の先に仕事ができていくとよいのですが。
【3】中小企業・小規模事業者の共通基盤
共通基盤とは、価格転嫁、取引適正化、デジタル化、そして伴走支援ですね。これはやはり去年とかわらず。
デジタル化については、アンケート的には数値が伸びていませうね。そしてやはりデジタル化は経営者が頑張れ!ということでしょうね。
最後はやはり伴走支援!件数増加しています。
出典
中小企業庁のページ
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/shingikai/soukai/036/036.html
そんなところで。