オンライン展示会の可能性と課題〜CEATEC2020に参加して~出展のポイント
秋になり、イベントや展示会なども徐々にリアル開催が増えてきました。とはいえ、まだまだ開催は少なく、オンラインのみの開催も徐々にに見受けられるようになってきました。
今回は、CEATECのオンライン展示会に行ってみました。 https://www.ceatec.com/ja/
CEATECは会社員時代は毎年参加していましたが、独立後はなかなか足が遠のいていました。展示会とか丸一日時間かかるので、なかなか行きづらくなりました。しかし、今回はオンラインということで、2〜3時間で、ザーッと、セミナをチラミしながらブースも回ってみました。
そこで、オンライン展示会に参加しての感想と、出展する側のポイントを整理してみます。
オンライン展示会に参加しての感想
オンライン展示会に行ってみると、リアル開催でない残念さも感じつつも、オンラインのメリットも多数感じられました。一番のメリットは、セミナや講演が効率的にたくさん見られることです。以前のリアル展示会であれば、行く日によって、見れるセミナは限られていました。行った当日も、セミナ会場は複数に別れており、どれを選んで見るか!というのが展示会の楽しみであり、見れないセミナがあるというのが残念なところでした。ところが、オンラインセミナになり自宅からすべてのセミナを閲覧できるようになりました。セミナはすべて録画された動画データが展示会サイトにおいてありました。閲覧も、展示会期間だけではなく、2ヶ月間くらいは見られるようになっています。
また、今までは各社のブースを回って、名刺を交換したりアンケートに答えないと資料などがもらえないこともありましたが、今回は、各社のブースページに伺うと、動画がおいてあり、資料もダウンロードできる場合がほとんどでした。
これいはいい!
今後コロナが収束しても、今後の展示会は、リアル開催とともにオンライン併設という状態になっていくのではないかと予測します。
オンライン展示会の機能
オンライン展示会の機能として、テーマごとに分類されて、各社ブースや、イベントのカンファレンスンがあったわけですが一番いいなと思ったのは履歴機能です。自分が訪れたブースは履歴として残されています。さらにいいね!したブースだけも別の履歴で確認できました。展示会場で色々回って、あのブースもう1回みたいな!、でもどこだったっけ?ということが以前はありましたが、オンラインでは迷子はなさそうです。
以下の画像は履歴機能を開いたところです。自分が訪問したブースが並んでおり、もう一度内容を確認しやすいです。さらに、いいね!機能もあるのでいいね!したブースだけを後で確認することもできますね。
もちろん、サイトの検索機能もありますので、見つけたいキーワードで一覧から探してすぐ訪問できるというのが、オンラインの良いところですね
下の画像は、「オンライン展示」で検索した結果です。オンライン展示会関係のソリューションがいくつか出てきました。
事業者にとってのメリットになるか!?名刺情報集め
なお、オンライン展示会場に参加を申し込むときには、社名、名前、連絡先などを事前に登録しています。そのため、これらの情報の取り扱い規約次第になりますが、ブースに訪問した参加者の情報を出展者に渡されれるとしたら名刺情報は、普段の展示会より集められる可能性もあると考えます。
オンライン展示会出展のポイント
オンラインブースに来訪してもらうためには〜集客のポイント
それでは、たくさんあるブースからより参加者に選んでもらう出展をするにはどうしたらいいでしょうか?
一言で言って、特徴のあるキャッチコピー、アイキャッチ写真が全てだと感じます。通常の展示会も、大規模ブース出ない限り各社定型のブースが提供されます。似たようなブースが立ち並ぶ中、看板や展示物のキャッチコピーで特徴を打ち出さないとブースに入ってきてもらえません。
オンライン展示会も同じで、各社のブースが一覧表示されているページは、定型であり、各社同じです。だからこそ、特徴のあるキャッチコピーがついているブースとそうでないブースでは閲覧数に差がでたでしょう。
何でもできます!といった総花的な展示ではなく、今一番アピールしたい項目に絞ってメッセージを尖らせてほしいです。
CEATECに出展している会社のブースのキャッチコピーをいくつかピックアップしてみました。
<なんとなく最新用語が並ぶけど、何やっているか今一歩伝わらないと感じたキャッチコピー>
- ニューノーマル時代における国際化戦略~WOVNの提言~
- ウィズコロナ時代のテレワーク勤務を3つの見える化でサポート!
- 大企業向け業務デジタル化クラウド「SmartDB(スマートデービー)」
- 業務自動化とワークスタイル変革で働き方改革に貢献 ~現場データ×AI×技術~
- ホワイトカラーの業務効率化」「ワークスタイル変革」を目的とした最新製品を展示!
- サプライチェーンを取り巻く環境変化に対応する「コグニティブディシジョンセンター」
- XRのスペシャリストが創り出す、新しいコミュニケーションをご体験ください!
- 情報の透明性を高めるトレーサビリティプラットフォーム 「KPMG Origins」
- 住宅のオフグリッド化で、暮らし方はもっと自由になる
<やっていることは明確だけど、他社との差別化キーワードがよく見えないキャッチコピー>
- 「WEBセールス・オフィス」非対面型の営業ができる、新しいECシステム
- 生産性の高い働き方改革を実現するWeb電話帳サービス【連絡とれるくん】
- セキュリティと新型コロナ対策を両立 訪問者受付管理システム
<より具体的でやっていることが伝わってきたキャッチコピー>
- DecoBull:バイタルデータを「見える化」し、災害発生時の重症化リスクを低減
- 新型コロナ感染者対応型電子カルテソリューション「i-MEDIC Plus RMC」
- 座席抽選サービス らくーざ 「席替え」のワクワクを オフィスにも
問い合わせを増やしていくためには〜動画の重要性
さらにブースに入った後は、提供する動画の質によって問合せの数も変わるでしょう。講演にしても、製品紹介にしても今まで通りのプレゼンテーションを録画放映しているブースがほとんどでした。パワーポイントを映しっぱなしでひたすら説明しているような動画です。対面やリアルタイムの講演であれば、これでも良かったのでしょうが、録画ではこのスタイルは厳しいです。今では多くの人がYoutubeの動画に慣れています。テンポ良い編集は必須ですし、わかりやすい字幕や音入れも求められます。今までの撮りっぱなし動画より手間はかかりますが、しっかり編集していきましょう。
今年は、展示会が開催されないことで、新規集客に悩まれている事業者は多いことでしょう。この機に、自社のネット活用の度合いを高め、オンライン展示会にもスムーズに出展でき、成果に繋げられるように準備をしたいですね。
その他、オンライン展示会の出展サポート、出展ツール
色々課題はあるものの、今後は、小規模でもオンライン展示会が開催されることが多くなると感じます。リアル開催の展示会が復活しても、並行してオンライン展示も実施するのではないでしょうか?
オンライン展示会の出展サポートや出展ツールも今後多数出てきそうですね。CEATECの展示の中にもそれらしきものがいくつかありました。
展示会ツールに求めたいのは、シンプルで情報にアクセスしやすいことだと思います。無駄にアバター機能をつけて、VR的に展示会が見れるとかの機能は、もしかして帰ってわかりにくくしてしまう気もします。凝りすぎないようしてほしいですね。
オンライン展示会プラットフォーム
https://online.ceatec.com/event/92/product/1581
バーチャル展示会
オンライン営業ツール、リアル感のあるブースイメージの提供
https://online.ceatec.com/event/92/booth/1335
VRで展示会
https://online.ceatec.com/event/92/booth/1042
そんなところで