令和8年度 税制改正のポイントが日本商工会議所からでました

日本商工会議所のページへ
https://www.jcci.or.jp/news/news/2025/1225170000.html
記事内容をAI解説してもらいました。詳細は日商のサイトをご確認ください。
事業承継税制の活用促進に向けた見直し
戦略的背景
中小企業にとって、円滑な事業承継は企業の存続と成長を左右する最重要課題の一つです。後継者へのバトンタッチを税制面から強力に後押しするために設けられた「事業承継税制」は、経営者の皆様が安心して次世代に事業を託すための生命線とも言える制度です。
制度概要
「法人版事業承継税制特例措置」は、先代経営者から後継者へ非上場の自社株式を贈与または相続する際に発生する税負担が、実質的に100%猶予され、さらに一定の要件を満たすことで最終的に免除される画期的な制度です。この特例措置は2027年末までの時限措置とされています。
改正内容の分析
今回の改正における最大のポイントは、制度適用の前提となる「特例承継計画」の提出期限が、従来の2026年3月末から2027年9月末まで1年6か月延長されたことです。これは、日本商工会議所の強力な要望活動によって実現したものであり、事業承継の準備や検討に時間的な猶予が生まれ、より多くの中小企業が本制度を活用できる道が拓かれました。
活用のための手続きフロー
本制度を活用するための基本的な手続きの流れは以下の通りです。各ステップの期限にご注意ください。
1. Step 1: 特例承継計画の都道府県庁への提出
◦ 期限:2027年9月末まで
2. Step 2: 後継者の自社役員就任
◦ 後継者が代表取締役に就任する直前までに完了する必要があります。
3. Step 3: 後継者の代表取締役就任と自社株の譲受
◦ 期限:2027年12月末まで
4. Step 4: 認定申請書の都道府県庁への提出と認定受領
◦ 期限:贈与を受けた翌年の1月15日まで
このように事業承継の円滑化が図られる一方で、日々の事業運営における税負担を軽減する措置もまた重要です。次に、消費税インボイス制度に関する負担軽減策の拡充について詳述します。

消費税インボイス制度における負担軽減措置の拡充と見直し
戦略的背景
消費税インボイス制度の導入は、特にこれまで免税事業者であった小規模事業者や、そうした事業者と取引を行う多くの中小企業に大きな影響を与えています。この影響を緩和し、円滑な制度移行を支援するために設けられた負担軽減措置は、事業者の実情に配慮した重要なセーフティネットです。
① 免税事業者等からの仕入に係る負担軽減措置
制度趣旨
この措置は、インボイス発行事業者ではない免税事業者からの仕入れについて、経過的に仕入税額の一部控除を認めるものです。これにより、免税事業者が取引から排除されるといった事態を防ぎ、サプライチェーン全体への急激な影響を緩和することを目的としています。
改正内容の評価
「税の公平性の観点からも予定通り廃止・縮小すべき」との意見も根強くある中、商工会議所は事業者の実情を訴え、強い要望を続けました。その結果、2026年10月以降の控除率が引き上げられるとともに、適用期限が2年間延長されることになりました。従来のスケジュールと比較すると、事業者の負担が大幅に軽減されることが分かります。
| 期間 | 従来の控除率 | 改正後の控除率 | 変更点 |
|---|---|---|---|
| ~2026年9月末 | 80% | 80% | 変更なし |
| 2026年10月~2028年9月末 | 50% | 70% | 引上げ |
| 2028年10月~2029年9月末 | 0% | 50% | 引上げ |
| 2029年10月~2031年9月末 | 0% | 30% | 新設・2年間延長 |
② 免税事業者が課税転換した際の負担軽減措置
制度趣旨
「2割特例」とも呼ばれるこの措置は、免税事業者がインボイス発行事業者になることを選択した際の急激な納税負担を緩和するため、納税額を売上税額の2割に軽減するものです。
改正内容の評価
今回の改正では、個人事業主を対象として、この特例措置が2028年9月末まで2年間延長されることになりました。その際、負担割合は売上税額の3割に見直されます。この延長措置は、既に本特例の適用を受けている個人事業主も対象となります。
日々の取引における税負担の軽減に加え、企業の成長を直接的に後押しする「稼ぐ力」の強化に向けた税制措置も拡充されました。続いて、研究開発に関する税制改正を解説します。

中小企業の稼ぐ力の強化に向けた税制の延長と拡充
戦略的背景
消費税インボイス制度の導入は、特にこれまで免税事業者であった小規模事業者や、そうした事業者と取引を行う多くの中小企業に大きな影響を与えています。この影響を緩和し、円滑な制度移行を支援するために設けられた負担軽減措置は、事業者の実情に配慮した重要なセーフティネットです。
① 免税事業者等からの仕入に係る負担軽減措置
制度趣旨
この措置は、インボイス発行事業者ではない免税事業者からの仕入れについて、経過的に仕入税額の一部控除を認めるものです。これにより、免税事業者が取引から排除されるといった事態を防ぎ、サプライチェーン全体への急激な影響を緩和することを目的としています。
改正内容の評価
「税の公平性の観点からも予定通り廃止・縮小すべき」との意見も根強くある中、商工会議所は事業者の実情を訴え、強い要望を続けました。その結果、2026年10月以降の控除率が引き上げられるとともに、適用期限が2年間延長されることになりました。従来のスケジュールと比較すると、事業者の負担が大幅に軽減されることが分かります。
| 期間 | 従来の控除率 | 改正後の控除率 | 変更点 |
|---|---|---|---|
| ~2026年9月末 | 80% | 80% | 変更なし |
| 2026年10月~2028年9月末 | 50% | 70% | 引上げ |
| 2028年10月~2029年9月末 | 0% | 50% | 引上げ |
| 2029年10月~2031年9月末 | 0% | 30% | 新設・2年間延長 |
② 免税事業者が課税転換した際の負担軽減措置
制度趣旨
「2割特例」とも呼ばれるこの措置は、免税事業者がインボイス発行事業者になることを選択した際の急激な納税負担を緩和するため、納税額を売上税額の2割に軽減するものです。
改正内容の評価
今回の改正では、個人事業主を対象として、この特例措置が2028年9月末まで2年間延長されることになりました。その際、負担割合は売上税額の3割に見直されます。この延長措置は、既に本特例の適用を受けている個人事業主も対象となります。
日々の取引における税負担の軽減に加え、企業の成長を直接的に後押しする「稼ぐ力」の強化に向けた税制措置も拡充されました。続いて、研究開発に関する税制改正を解説します。

中小企業の経営基盤強化に資する税制
戦略的背景
従業員の待遇改善による人材確保・定着や、生産性向上のための設備投資は、中小企業の持続的な発展に不可欠な経営基盤です。このセクションでは、賃上げ、設備投資、そして福利厚生といった企業の足腰を強化する取り組みを、税制面から具体的に支援する措置について解説します。
① 中小企業向け賃上げ促進税制の維持・継続
改正の意義
大幅な賃上げが進む中、「もはや税制による後押しは不要」との声も上がり、大企業・中堅企業向けの賃上げ促進税制は廃止・縮小されることになりました。しかし、商工会議所は中小企業の実情を訴え、中小企業向け税制を死守しました。その結果、本制度が維持され、中小企業が継続して賃上げに取り組みやすい環境が守られました。
制度要件と控除率
以下の要件を満たすことで、税額控除が適用されます。一方で、教育訓練費の増加に応じた上乗せ措置は、中小企業向け税制においても廃止される点にご留意ください。
• 基本控除: 雇用者全体の給与総額が対前年度比で +1.5%以上増加した場合、その増加額の15%を法人税額等から控除。
• 上乗せ①(賃上げ): 給与総額の増加率が +2.5%以上の場合、控除率をさらに15%上乗せ(合計30%)。
• 上乗せ②(両立支援等): 次世代育成支援対策推進法に基づく「くるみん認定」または女性活躍推進法に基づく「えるぼし認定」を取得した場合、控除率をさらに5%上乗せ。
• 繰越控除措置: 控除しきれなかった金額は、5年間の繰越控除が可能です。
② 大胆な設備投資促進税制の創設
制度創設の目的
国内における大規模で高付加価値な投資を強力に推進するため、新たな設備投資減税が創設されました。これにより、企業の競争力強化と国内サプライチェーンの強靭化が期待されます。
中小企業の適用要件
中小企業が本制度を利用するための主な要件は以下の通りです。
• 対象業種: 全ての業種
• 最低投資額: 5億円以上
• 投資利益率: 15%以上
税制優遇の内容
要件を満たす投資計画について、「即時償却」または「税額控除7%(建物・建物付属設備等は4%)」のいずれかを選択適用できます。さらに、3年間の繰越控除措置も導入され、より柔軟な活用が可能となりました。 ただし、本制度の適用には以下の点にご注意ください。
• 産業競争力強化法に基づく事業計画の確認を受ける必要があります。
• 税額控除の上限は、その事業年度の法人税額の20%です。
• 3年間の繰越控除は、事業環境の急激な変化に対応するための計画認定を受けた事業者が対象です。
③ 少額減価償却資産の損金算入特例の延長・拡充
改正内容
中小企業者(常時使用する従業員数が400人以下)を対象に、取得価額30万円未満の資産を即時損金算入できる特例が3年間延長されました。さらに、商工会議所の要望が反映され、対象となる取得価額の上限が40万円に引き上げられました。
④ 従業員への「食事補助」に対する非課税上限の引上げ
改正内容
従業員の福利厚生強化と実質的な手取り増を後押しする措置として、所得税が非課税となる食事補助の上限額が、月額7,500円に引き上げられました。この非課税措置が適用されるには、以下の2つの要件を満たす必要があります。
1. 従業員が食事代金の半額以上を負担していること。
2. 会社が補助する金額が、月額7,500円以下であること。
具体例
例えば、会社が定価800円の弁当を従業員に450円で提供する場合を考えます。 従業員の負担額(450円)は定価の半額(400円)以上であり(要件1クリア)、会社の補助額(350円)は月額上限7,500円の範囲内です(要件2クリア)。したがって、この補助額350円に対して従業員の所得税は課税されません。

今回の税制改正大綱には、事業承継、インボイス制度対応、研究開発、賃上げ、設備投資といった、中小企業が直面する多様な経営課題に対応するための支援策が数多く盛り込まれました。これらの多くは、日本商工会議所が全国の会員企業の皆様の声を代弁し、粘り強く要望活動を続けた結果、実現したものです。
会員企業の皆様におかれましては、本稿で解説した改正内容を正確に理解し、自社の経営戦略に積極的に取り入れていただくことを強く推奨いたします。より詳細な情報については、日商のサイトも併せてご参照ください。
そんなところで

