プログラム生成以外にどこで削減したのかな?〜GMOが生成AIの活用で約67万時間の業務時間を削減
プログラム生成にはすでに生成AIは欠かせない存在に
GMOがニュースで、生成AIで大幅に時間削減をアピールしていましたが、何の業務で時間を削減したのでしょうか?大半はプログラム生成の時間だと思います。
テキスト生成とプログラム生成。生成AIを使う際に何が異なるかと言うと、テキスト生成は生成されたテキストが正しいかわからないので、重要な文章であれば、改めて見直したり、書き直したりする手間が発生します。(どうでもいいアフィリエイトブログ作成とかならノーチェックで生成AI任せで効率は上がると思いますが)
一方でプログラムは、生成したあと実行した際に、エラーが出たら、エラーを再度、生成AIに読み込まして修正ができる。またそもそも試験工程もあるわけなので、間違いが発見できる仕組みがあります。
そのため、プログラム生成はかなりの時間削減に貢献します。ただテキスト生成は悩ましいところ。たいして重要でない文章以外は、それほど時間削減に寄与しないんじゃないかと思います。
何の業務で削減できたか?
時間は書いていないですが、以下のような業務をあげていました。
営業のテキスト生成
営業は何の文章を作成したんでしょうね。お客様へのメール?謝罪文?
「生成AIプロンプトポータル「天秤AI by GMO」で複数のLLMでの判断を比較することで、AIの回答が正しいかを確認する時間が減った(営業)」
テキストは正しさを確認するのに手間がかかるので、あまり効率化に寄与しないと思いますが、複数LLM比較で正しさの確認時間が減ったというのはちょっと興味深いですね。
まあでも営業担当ってそんな文章ばっかり書いてましたっけ?そもそもそんな業務時間自体が多くないような気もしますが。。。
開発の方法調査
「ChatGPTを開発方法の調査に使うこと。完全な正解を得られなくても部分的にキーワードを引き出せるので調査のしやすさが上がる(エンジニア)」
→これはプログラム生成というより調査ってことでしょうか。調べ物は確かに早くなりそうです。
ディレクターの相談壁打ち?
「他社サービスの仕様理解。相談相手がいないため学習後のAIの回答をもとにブラッシュアップした。確認時間を数時間減らせた(ディレクター)」
→他社サービスの仕様理解でどのように聞いたのかは不明ですが、他社のサービスだから仕様書読み込まして、質問した・・というわけではないですよね? なんだろう
ディレクターのプログラム開発
「これまでは他人に依頼していたGASの修正や開発が、AIを活用することで自分だけでできるようになった(ディレクター)」
→プログラム書けないディレクターが以前はGASの開発を他人に依頼していたのが、自分でできるようになったということですね。正確にできているか不安な面はありますが、ある程度できちゃうのがプログラム生成AIの価値ですね。
英文の要約
「英文の要約では、1回の作業につき、15分~30分程度効率化できている (エンジニア)」
→これはすごい使えそうですね。今までは英訳ソフト使うだけだったのが要約までできてしまう。研究のときの英語論文を読み漁るのにはめちゃめちゃ効果を発揮しそうです。 (もちろん、あくまで要約なので、ある程度その分野に理解のある人なら有用ですが、よくわかってない人が要約だけ読んで、誤解してしまうこともありそうです。)
管理系は・・
「理解し難い言葉があった際、AIに分かりやすく教えてもらうことで理解度の向上になった(管理系)」
→管理系だけしょぼいですね。大して時間の節約になっていなさそうですね。ググれ!というはなしだったのが、AIで調べろ!っていう変化くらいですかね。 まあでも調べ物もperplexity的な表示をしてもらえたら少しは早くなっていると思いますが・・大幅な時間削減ではないような。
人間がやったほうがいいと思うこと
一方で、生成AIではモノ足りずに人間がやった方がいいと思うこともあがっていました。
専門的な調べ物
「法的な調べもの、判断。専門知識(ディレクター)」
→これもインターネットのデータから学習したAIだときついですね。専門データだけ学習されたAIが増えてくればあるていどできそうですね。
専門的なアイデア出し
「専門分野におけるアイディア出し。現在のビジネスの利益をさらに上げる方法・クラウドのより良い設計などについては、一般論しか返ってこないため、まだ人間が考えたほうが良いと感じた(エンジニア)」
→クラウドの良い設計のアイデア出しとか、そら無理な気がしますが。。。
デザインの具体化
「過去のABテスト結果を踏まえた具体的なデザイン。AIに事前学習をさせる時間でデザインが終わるため。AIは0→60は得意だが70→75は苦手なイメージ(クリエーター)」
→いいデザインは作るけど、微調整苦手ですよね。図表作るときなんかもザクっと作ってくれることには感激しますが、その後の調整がなかなかうまくいかない。
人の気持ち
「人の気持ちを「汲み取る」ことは、まだAIよりは人間が行ったほうが良い。特にユーザーからの問い合わせ内容など、ハイコンテクストな文章・会話内容から『その先にある希望』を汲み取るのは人間のほうが優れている(カスタマーサポート)」
→人の気持の汲み取りは結構できると思うんですよね。ウンウン聞いてくれながらのカウンセリングっぽいやつは特異だと思います。
一方で、そもそもコールセンターでの回答をそのままお客に返すのはまだまだ怖いでしょうね。嘘が交じるほか、口論とか発生しかねないですもんね。コールセンター担当の画面に提案が出て、それを人間が確認しながら回答するのでしょうね。
感想
面白い記事でした。もっと詳細のデータとか取り組みが出ていたらじっくり確認したい。プログラム生成はもう効果が出ることが明白になっている。それ以外の業務でどこまで効率が上がっているのか。特に管理系。そもそもどれくらい文章作っているんでしょうね。
別の話ですが、印鑑廃止もいいですね。こっちのほうが管理系業務の効率アップにすぐつながりそうです。
そんなところで。