キャッシュレス決済の動向は? 〜現金はいつ無くなるかしら

キャッシュレスロードマップ2024
2024年12月に一般社団法人キャッシュレス推進協議会から発表された「キャッシュレス・ロードマップ 2024」のデータを中心にキャッシュレスの進展状況を確認していきます。
諸外国に比べて低いと言われていたキャッシュレス決済比率は40%弱まで来ました。政府が掲げていた、「2025 年 6 月までに、キャッシュレス決済比率を4 割程度とする」という目標は前倒しで達成できそうです。

金額ベースの決済手段の動向
決済手段の内訳は、クレジットカードの割合は減少しているものの、金額ベースでは、83.5%と圧倒的ですね。

決済件数で見ると雰囲気が変わってくる
一方で、決済件数でみると、クレカは52.2%で、コード決済は 27.3%となっています。少額決済ではコード決済の割合が増えているのでしょう。

増加率では、コード決済の33%増が目につきますね。

平均利用金額をみてみましょう
そうすると、クレカは5千円くらい、電子マネーは1千円くらい、コード決済は1.5千円程度でした。
電子マネーは交通系で使っている人が多いため、駅内の売店や自販機などでの利用で少額利用が多いのだと考えられます。

口座に入ったお金はどのように払い出されるのか?
このデータは面白いですね。
給与を受け取った口座から、どのように引き出すかというと4割弱がATMで引き出していますね。
私は昨年、ATMを使ったのは1回だけでした。本当は0回を目指していたのですが、地方へ長期で行ったときに、どうしても、現金決済のお店が多く、泣く泣く10万円だけ引き出しました。それ以外はすべてキャッシュレス決済で生活をしています。
クレカ払いの口座振替の割合は20%強ですね。たしかにこれは私も多いです。ほとんど支払いはクレジットカードになるので、この割合は圧倒的ですね。

各国のキャッシュレス決済手段の保有状況
このグラフは奇妙です。日本のキャッシュレス決済手段は圧倒的ではないですか?
日本の決済比率はそれほど高くありません。(後でグラフ出てきますが)それなのに手段だけが多数あると状態ですね。まあ選択肢が多いのはいいことなのかもしれませんが、店舗側の対応は面倒になっていくので、ある程度寡占の方が望ましいかもしれません。

日本の倍以上のキャッシュレス決済比率を誇る韓国、中国の決済手段枚数は6割ですね。決済手段の集約がすすんでいるのでしょうかね。

キャッシュレスの普及促進
まだまだ決済比率は4割弱ですから、さらなる普及活動が求められています。
直近ではマイナンバーカードの導入によるポイント付与でしょうか。ただこういうのは一時的なものなので、普及活動で一番有効なものは、使える場所を増やしていくことです。
そういう意味では、行政機関と医療機関でのキャッシュレス化がすごい進んでいますね。
いつも混んでいた医療機関が、3年前から予約システムが導入され、待ち時間が殆どなくなったと思えば、昨年からようやくクレジットカードで支払いができるようになりました。
また大きめの病院や薬局では、セルフ払いの機器が増えていますよね。おくすりをもらったら、QRコードが発行されて、それを持って自分で支払いをすると。まだまだ現金で払っている人も多いですが、こういった機械に高齢者も慣れてしまえば、キャッシュレスへの移行のハードルも下がりそうです。
また災害時に、電波が来てなくてもできるオフラインの決済も普及が進んでいますね。もちろん支払額に上限があったりしますが、「災害のときにどうするんだ!キャッシュレスだけにするのは危険だ!」という意見への反論となりますね。
さらに将来的にはレジレスの仕組みがすすむといいですね。店舗に入って商品を持ち出したら、自動でアプリから引き落とされるといった仕組みです。なかなかセキュリティ的に難しい面もありそうですが、企業のビル内のコンビニなどで実証実験が行われていたので、徐々に場所を選びながら普及するのかな、と思います。
個人間のやりとりでキャッシュレス化がさらにすすむ
あとはCtoCというか、個人間のやり取りですね。割り勘とか、そういうのはできうる限りキャッシュレスでやっています。当初はLINE Payでやっていたのですが、残念ながらサービス終了ということで、PayPay送金が主流になりました。
今年も新年会で事前に、金額をPayPayで送ってもらって、私がまとめてお店にPayPayで支払いました。幹事が楽ですね。
さらに以前記事を書きましたが、3年前から親戚の子に送るお年玉は、キャッシュレスにしました。
今年は姪っ子がスマホデビューだったので、お年玉をおくって、一緒にコンビニに行って、キャッシュレス決済の練習をしました。 キャッシュレ教育ですね。
また、はじめて、キャッシュレスお賽銭にも挑戦しました。
地元の神社がちょうどPayPay対応してくれていたので。思わず、いつもよりお賽銭の額をはずんでしまいました。

まとめ
どうせなら、現金がなくなり、フルキャッシュレスの世界に早く進めばいいのになと思います。レジも早くなるし、小銭もたなくていいし、消費者にとってはいいことしかありません。一方で、事業者側は手数料がかかるので、ここが安くならないと、フルキャッシュレスの世界線はこないのでしょうか。
そうすると暗号資産の普及待ちになるのでしょうか。暗号資産といってもbitcoinではなく、日本政府が発行するデジタル円が日常的に使われる時代が来れば、今よりも効率的な世界が訪れそうですね。
そんなところで
さいごにキャッシュレスロードマップを貼っておきます
