なぜ、居酒屋「鮮」の売り上げは統計学で上がったのか?

2022年9月21日

居酒屋で検定をしてデータを確かめるのはちょっとやり過ぎかもしれませんね。
でもとったアンケートのデータがどこまで信ぴょう性のあるものなのか、
確認はした方がいいでしょうね。 
ということで最初は カイ二乗検定、t検定をやります。

そして、売上にどんな要因が影響しているのかを
重回帰分析します。
このあたりはエクセルが使えれば十分できます!

物語の中では、 計太くんは気づきます。
「影響しているのは「接客の良さ」と「酒の種類の多さ」だ!えー、うちは海鮮に力を入れていたけど、「肴種類の多さ」はあまり関係ないんですか?」
なんて、せっかく力を入れていた施策が空振りだとわかってしまうのはがっかりしますが、
間違った方向に進むのを、統計学が止めてくれるわけです。

さらに主成分分析して、
売れるお酒の傾向を掴んでいます。
そして、品揃えの改善を測っています。



ということで、
「売り上げを上げるのに最強のツールはやっぱり統計学だった!」の目次のご紹介

第1章 はじめに 数字にだまされるな! 2
(1)アンケートでデータって信頼できるの? 2
(2)データの背景を把握している!? 3
(3)今回の特集の全体像 5
第1章 マーケティング調査してみよう 7
1.どっちが売れてるの? (カイ二乗検定) 7
(1)「今日の焼き魚定食」は売れているのか? 7
(2)仮説を立てる(帰無仮説) 8
(3)お刺身と焼き魚が同じ割合で売れるなら 9
(4)検定してみる~カイ二乗検定 9
(5)検定した結果はどうなった? 10
2.どっちがおいしいの? (t検定) 12
(1)なぜ売れてないのだろう? 12
(2)t検定で平均点を比較する! 13

第2章 売上に効くツボを見つける! 16
1.売上の予測をする 16
 (1)まずは売上傾向を確認から 16
 (2)次に売上の予測式を作ってみる 17
2.売上に影響する要因を見つける 20
 (1)売上に影響する要因を調べてみる 20
 (2)売上に影響する要因を見つけた! 21

第3章  商品マップで品揃え強化 24
1.主成分分析で商品特性を把握する 24
(1)お酒を評価するポイントを決める! 24
(2)実際に主成分分析をしてみる 25
2.ポジショニングマップを使う 26
(1)マップを使って酒の品揃えを変える 26
(2)ポジショニングマップの活用方法 27
第4章 料理の組み合わせを最適にして売上げを回復!! 29
1.居酒屋「鮮」における売上減少の原因と対策 29
(1)なぜ、売上が減少しているのだろうか? 29
(2)主人は対策を考えた 30
2.最適な組合せを見つけ出す統計手法とは? 31
(1)コンジョイント分析とは? 31
(2)コンジョイント分析の進め方 31
3.分析結果からセット内容を決定します! 32
(1)分析結果 32
(2)分析結果からわかること 34
4.導入効果 34
おわりに ~本当に統計学って使えるの? 36

統計学は難しい。そう思っていませんか?
確かに統計学は数学ですので、数式とは切っても切り離せません。だから、統計は苦手と感じている人は多いものです。

しかし、統計学を使うと、今まで曖昧だったことが明確になり、経営の方針を明確化できます。今現在、漠然と経営をされている方が、統計学を使いこなせれば、必ず業績は向上させられます。

それほど統計学の効果は絶大なのです。単なる数字遊びではありません。

経営に、必要なことは仮説・検証です。優秀な経営者の皆様が仮説を立てたり検証したりしますが、そこには決定的に数字の観点が抜けていることが多いです。

顧客の声を聞いた結果、この商品は売れるに違いない!と思っても、その顧客の声のアンケートに統計的意味がなかったら。。。

経営に統計学を使わないのは、まさに羅針盤なしで、大航海に乗り出すようなものです。無謀です。危険です。

本書は、統計学の基本をなるべく平易にまとめました。ほとんど数式はでてきません。そのため、本書だけでは統計処理を自分で実行するのは難しいかもしれません。しかし、インターネットを検索すると具体的にエクセルで統計処理する方法は山のように書かれています。

本書で学んで欲しいのは、ビジネス上のこのシーンでは、この統計処理を行えばいいんだ!と把握してもらうことです。実際の処理は、専門家に頼んでもいいですし、理解が進んだ方は、エクセルを片手に取り組んでいただくのも結構です。

まずは、統計学ってこんなに効果がでるんだ!ということを体感してみてください。