中小企業診断士としての独立を目指すには?〜三多摩支部にてセミナー実施

2021年10月27日

独立6年目診断士の村上です。

早いものですね。時が経つと、時々、独立するにはどうするの?どうやって決断したの?どうやって営業したの?みたいな質問が増えてきます。今回は、三多摩支部にて、村上がどうやって独立したのか?どうやって仕事増えてきたのかをQA方式でお伝えしてきました。

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ポイントは2つ。
(1)今までの経験を活かせないと、うまくいかないです。
(2)やっぱり最初は、人脈というか、ネットワークも大事です。

(1)今までの経験

ココらへんは結構悩ましいところです。私は独立前、IT企業で勤務していました。肩書はITコンサルタント。いわゆるERPの導入コンサルタントだったわけですが、企業を訪問して、業務上の問題をみつけ、効率化のポイントを提案して、システム開発につなげるような仕事です。

独立する前からコンサルタントだったと思います。そのため、診断士として独立するからには、企業の経営をサポートできるコンサルティングがやりたい!と思っていました。でも今までやったことありません。でもITコンサルをやるなら、会社勤務で出来るわけで、独立するからには別の仕事を!と思っていたわけです。つまり、経営コンサルタントになりたかった。

独立の時にマスターコースにも通い、メンバーとともに、事業承継のセミナーをやったり、事業承継の記事を書いたりしました。でも、事業承継の仕事にすぐ繋がることはなかったわけです。今考えれば当然で、ITには強いけど、経営面を支援できないコンサルタントが事業承継なんかやれるわけもなく、依頼も来るわけもないわけです。

独立2年前に私はこのHPを作成しましたが、なるべくIT色を消していました。だって、経営コンサルタントになりたかったんだもの。でも、HPから問合せ来るわけもなく、経営コンサルタントらしい仕事は少なかったですね。独立当初。

では、どんな仕事が多かったかというと、IT関連の仕事です。

村上くん、IT業界出身だよね、HPの改善とかやってきてよ

みたな感じです。

わたしは、ITの仕事はずっとやってきて、色んなシステムやサービスは立ち上げてきました。しかしWebで集客する系の仕事は、会社員時代にはやったことがありません。でも、Web、HPの改善の依頼が相次ぎました。

一般の人には、ITとWebの違いなんて、大した差じゃないのです(^^;

そのため、Webのチカラをつけるため、独立してから自分でもものすごく勉強しました、そうしているうちに、いまでは6−7割はWeb改善、ネット・ショップ改善の仕事が中心になったわけです。

その頃には、私も考え方を変えました。経営コンサルタントがしたい!といっても仕事に繋がるわけではない。でもITという経験をいかせばなんぼでも仕事はあるんだと。もちろん、わたしはWeb製作会社勤務でもありませんので、Webの仕事と言っても創るだけではありません。そもそも、その中小企業さんの強みを明確にしたり、営業の方針を立てたりといったところから始めます。

そして、Webや営業でうまくいくと、さらに踏み込んだ、お金面やその他諸々の仕事ができるわけです。

コンサルティングのやり方って、

理念 → ドメイン → 経営戦略立案 →個別の戦略立案 (組織、営業、マーケ、生産、財務)

という風に、上位概念から落としていくものだと、最初は思っていましたが、実際はいつもそうではないです。いきなり、経営理念や、ドメインの話から入ると、上滑りしてしまうケースが多いです。 具体的な営業やマーケティング、もしくはWeb自体の改善をすることで、短期的に成果を収められば、支援先企業の経営者さんとの信頼関係が高まります。そうすれば、コンサルティングの幅が大きく広がるわけです。

もちろん、力や実績のあるコンサルタントさまのやり方は違うかもしれませんが、私には、個別のWebや営業支援からスタートして、経営戦略に戻る進め方が今のところあっているようです。

さて、話を巻き戻すと、やはり、自分の経験に基づいた支援の方が、力も発揮できますし、依頼もたくさん来るわけです。まずは、自分の経験や強みを見なおして、周りの人に伝えることが、独立の一歩ではないでしょうか?

(2)やっぱり最初は、人脈というか、ネットワーク

わたしは、異業交流会とか苦手です。いきなり知らない人となかなか打ち解けられないですね。 なので、今では交流会にいくことはないです。めんどくさいし。でも、人脈が大事でないと言っているわけではないです。

浅く広いネットワークが得意な人と、狭くても深いネットワークを重視するひと。それぞれタイプが有るのではないでしょうか。もちろん、私は後者です。

いまでも、独立前に書いた、受験参考書の執筆メンバーや受験勉強会の仲間と一緒に仕事をしたり、仕事を紹介してもらったり、紹介したりというのは本当に多いです。信頼できる、ありがたいネットワークです。これからもこのネットワークは大切にしていきたいです。

会社員時代の経験、そして、会社員時代、受験時代、独立時代それぞれでどんなネットワークを作るかというのは本当に大事ですね。人脈も作ろうと思って創る薄っぺらいものではなくて、一緒に仕事したり、遊んだりする中で形成されていくんですね。

さて、ここらかは、QAの例を幾つか紹介します。

全体像としては以下のようなQAに答えました。この中の幾つかをこの記事でも紹介していきますね。
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なんで独立しようと思ったんでしょうね。
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最初、中小企業診断士の勉強を始めた時は、自己啓発の一環でした。会社で1年に1個は資格取ろうと思ってやってきました。初級の情報処理を取り、高度の情報処理を取り、ネットワークやERPのベンダ資格をとり、5年がすぎて、29歳になりました。6年目に取ろうと思ったのが、中小企業診断士でした。30才で診断士になるはずでした。。。

でも、結果は5回の受験をかさね、35歳になっていました。正直意外でしたし、悔しかったです。でも、この私が5年も勉強したんだから、たいていの診断士より、知識は豊かになっているはずだから、独立しても大丈夫だろう!と思ったことも確かです。

それに、独立したことなかったから、まあ独立してみよう!と思ったわけです。

悪魔の電話の詳細が知りたい方は、J-net21の記事に詳しく書いてますから、参考にしてください。

つぎは、独立直後の仕事の状況についてです。
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私は独立前から、診断士予備校で仕事をしていました。これは本当に良かったです。仕事をしながら、新しいことにチャレンジできて、ある程度の収入も得ることができ、感謝しています。グラフのとおり、独立1年目は多くの時間を予備校に費やしていましたね。

一方で、徐々に、いつまでも受験業界にいてもいいのだろうか?と思いました。資格をとった直後はこの勉強した力を、今後診断士合格したい人たちに伝え、貢献したい!と思っていました。でもしばらく経つと、やはり診断士の本質は、中小企業を支援することだと思い、2−3年目以降、だんだん仕事の内容もシフトしていったわけです。

そしてつぎはどうやって仕事を取っていくか。
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もちろん、営業力が圧倒的であれば自分でもなんとかなるんでしょうが、多くの人は紹介中心ではないでしょうか。そんな中で独立が続くかどうかは、リピートがくるかどうかが勝負なんだと思います。リピートしてもらうためには、いい仕事するしかない。その結果があたらしい紹介を生み、新規の仕事にもつながるのだと思います。

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つまり、QCDのDとQをしっかりやること! もちろん、単価もあげたいので、お金面も色々考えたいのですが、それはひとまずおいといて、納期が早いとか、期待以上のアウトプットを出せば、次の仕事には繋がります。

そしてさらに、言うなら、得意分野は明確にしたいです。「村上さんは、やっぱWeb支援だよねえ」となると、すぐに思い出してもらえます。全般的な支援だと、なんとなくなってしまいますが、特長ある分野を持っていると、頼まれやすくなるのは事実です。

最初に書いたように、私はITコンサルタントではなく、経営コンサルタントになりたくて、中小企業診断士を取得して、独立しました。だから、IT面を薄めたかったのですが、それは間違っていました。得意のIT面を打ち出せば、仕事はとれるし、そのあとに、信頼が得られば、経営コンサルもできるわけです。

仕事はもらうだけでなく、どんどん創り出していきたいなあと考えています。数年前から、自分が企画して仕事になったものも徐々に増えつつあります。色んな転機が来ていると思います。

本当に、独立してよかったなあと思います。(とりあえず今のところは(^^;)

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セミナーでは他にもたくさん、質問に答えましたが
ブログは、そんなところで。

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