キャッシュレス・消費者還元事業の 加盟店IDの申請は7月末までに

2021年10月28日

補助金は、申請先が市役所であったり、商工会議所経由だったりといろいろありますが、キャッシュレス・消費者還元事業では、申請先は「決済事業者」になります。

IT導入補助金、軽減税率補助金も似たような仕組みとなっています。IT関連は補助金の申請の仕組みがIT化されているから、ワードなどで資料作りこむよりだいぶ楽になってきています。

ただし、今回のキャッシュレス・消費者還元事業で悩ましいのは、申請先が複数存在する可能性があることです。 例えば、LINE PayとPayPayの両方を使いたければ、両者に申請する必要があります。(決済事業者A型に)

もちろん、LINE Pay、PayPayの両方をカバーしている事業者(B型決済事業者)も存在します。リクルートのAirPayなどが代表格です。しかし、基本的にはA型の方がB型より手数料は安くなります。

LINE PayもPayPayもあと2年程度は(基本的には)決済手数料が0です。 しかし、AirPayに申請すると 3.24%手数料がかかります。(補助適用後2.16%)

そうすると、LINE PayとPayPayだけの利用でよければ、2社に個別に申し込むほうがお得と言えます。しかし、補助金制度上、名寄というか統一が必要になります。そのため、「加盟店ID」が付与されます。

LINE Payに先に申請を行って、「加盟店ID」をゲットして、その後、その「加盟店ID」をPayPayにも伝えて申請するという流れです。

しかし、申込みが殺到しているようで、時間がかかっています。そのため、後出しですが、政府の補助金サイトで、(https://cashless.go.jp/) 加盟店IDが申請できるようになりました。

以下の画像の黄色の「加盟店IDの発行はこちら」から申請できます。https://cashless.go.jp/franchise/index.html

私も実際に、クレジットカードの会社に申し込みをしましたが、クレジットカードリーダーは2−3週間で届いたものの、加盟店IDの連絡は1ヶ月以上経ってもありませんでした。しかし、こちらの政府のサイトから申し込むと、5営業日で加盟店IDが付与されました。あとは、このIDを決済事業者に伝えるだけですね。

これから新しく申請する決済事業者にはその際に加盟店IDを伝えればよいですが、既に申請済みの決済事業者にはどう伝えるべきか、すでに二重に採番されてしまっているのか、悩ましいところですね。

いずれにしても、10月までに間に合わすには7月中に申し込まねばなりません。

10/1に向けて混乱は続く!?

当面、混乱が予想されます。10/1は軽減税率の導入も始まりますので、対象となる店舗はレジの変更も対応が必要です。キャッシュレス決済とレジを合わせて変更・導入する必要があります。

店舗の方々も忙しいでしょうが、レジや決済事業者はかつてない忙しさになると思われます。きっと、直前期とか、問い合わせしても返事がないなんてことは多数ありそうです。

だからこそ今のうちに早めに対応しておきたいです。

最近のレジはタブレットのものも含めて導入が非常に簡単になっています。アプリダウンロードすればすぐに使い始められます。使えそうならそれから周辺機器を買うといいでしょう。

一方で、タブレットを使うなんてとても無理!というお店があるのも承知しています。そういったお店こそ、すぐにでも準備を始めないと、10/1に間に合わなくなります。

間に合わなくなると、以下のようなことが起きるでしょう。
(1)軽減税率非対応→10/1から消費税10%をいただく仕組みができていなければ、結果的に税抜売上は減少し、お店の利益が減ることになります。(何も準備しないまま、店内飲食でも、お持ち帰りでも同一価格のまま突入する店舗もありそうです)
(2)キャッシュレス非対応 →消費者が還元されないお店では買わない可能性があり、売上が下がるかもしれません。

キャッシュレスの対応は店舗の状況にもより必須とは言えませんが、軽減税率は対象店舗は対応必須です。早急な準備が求められます。

加盟店IDの申請画面のイメージ

業種によっては、今回のキャッシュレス還元が対象外のところもあります。また、課税所得が15億円を超えると中小企業でも対象になりませんし、大手フランチャイズに入っているところは還元率が5%→2%となります。自分のお店が対象かは、実施要領に目を通しておくことも必要です。

そんなところで