衰退産業だったメガネ市場でなぜJINSは成功を収めたのか~日経トレンディ2012ヒットランキング

2013年1月28日

パソコンに向かってばかりいるIT中小企業診断士の村上です。
 

ブルーライトカット対策のメガネを買いました。
なんだか、目が疲れない気がします。
更にかけていて疲れない。軽いんですよね。

私は幸せなことにまだ視力がいいので、メガネは買うことがありません。
でも今回購入しました。企業からすると新規市場が開拓できたわけですね。

メガネ業界は以下のグラフを見ると衰退産業に見えます。
普通に考えるとこういった業界には参入したくないものです。
でも、JINSは参入して成功を収めています。
なぜでしょうか?

日経トレンディの2012年のヒット商品ランキングで、
JINS PCは6位に入ってます。
PCから発せられるブルーライトをカットするメガネが大ヒットしたのです。
(そして私も購入したわけですが)

でも、ちょっと待って下さい。
ブルーライトのカットでめずらしいことでしょうか?
以前からあった技術だし、目にとって悪いということも
世の中的に認識されていたのではないでしょうか?

パソコングッズとしては、こういった保護カバーは
以前から販売されていました。

わたしはパソコンを3台保有していますから、
3枚シートを買うか、もしくは1枚シートを買って、
メガネ自体に切り貼りすればいけるやん!と思ってしまいました(^^;
でも売れたのは保護シートじゃなくて、JINS PCだったわけです。

やはり売れる商品は他業界のことと顧客のことを良く見ているなあと感じます。
このJINSPCを開発した方も、メガネ業界の方ではなくて、
アパレル雑貨の業界から転職された方です。
アパレルのセンスをもって、パソコン業界を眺めて、
そして、メガネ業界に適応させて大ヒットを生んだわけです。

ブルーライトカットの大成功で機能性メガネの分野は大きく広がりました。
最近では、保湿のメガネや ゴルフで芝目がよく見えるメガネも販売されています。

でも、機能を増やせば売れるというものでもありません。
やはり、増やすところと減らすところ両面から考えるのが重要だったのではないでしょうか?
(ブルーオーシャンを作り出す戦略の基本ですね)

JINS PCでは、機能を足す前に、そもそもメガネの本質的機能の中心である
よく見えるようにするというのを減らしています。
(正確には度つきのレンズも売っていますが、私にとってはへらされています)
減らすことがあって初めて増やすことも出来るんじゃないでしょうか?

とここまで、JINS万歳の記事を書いてきましたが、
実はそうではありません。
私が買ったメガネはJINSではなくてZOFFでした。

駅前にJINSあったよなあ、とおもって買いに出かけた私でしたが、
あったお店はZOFFでした。そして ZOFFにもPC用のメガネがあるわけです。
ま、違いもわからないから、これでいいや!」と。

JINSはPCメガネで旋風を起こしましたが、すでに模倣されている状態です。
今年も同じように機能性のメガネの種類を増やすだけでは、
再びメガネ業界は衰退モードに突入・・・なんて心配もしてしまいますね。

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