第18問
企業組織を、組織それ自体の構造や管理・コントロールに責任を持つ「経営管理 コア(administrative core)」と、原材料等を製品やサービスに変換するビジネスプ ロセスに責任を負う「技術コア(technical core)」というつのコアからなるものと 考えることができる。組織階層上は、経営管理コアは技術コアの上位に位置する。 このとき、組織構造や経営戦略の変革に関する記述として最も適切なものはどれ か。
- ア 主に技術革新によって成長してきた企業が、事業を再構築したり報酬システム を変更する場合には、経営管理コアから中央集権的に変革をリードする必要があ る。
- イ 技術革新や生産工程の変革などは、技術コアを中心とした、機械的な組織構造 を通じて促進される傾向にある。
- ウ 経営管理コアのイノベーションを頻繁に行う必要のある組織は、技術コアを有 機的な組織に維持しておき、ボトムアップで変革を行う必要がある。
- エ 戦略の変更や組織のダウンサイジングなど重要な意思決定は、分権化された経 営管理コアが有機的な組織として主導する必要がある。
- オ ボトムアップ形式で技術革新を行ってきた企業が危機に直面した場合、技術コ
- を中心とした有機的な組織が中心となって経営管理コアの変革を促進する必要 がある。 ― 23― ◇M3(023―64)
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正解:ア
解答:ア
〔リード〕組織を「経営管理コア(上位)」と「技術コア(下位)」の二層からなるものとみたとき、変革に関し「最も適切」な記述を選ぶ。一般に、技術コアの変革(技術革新・生産工程の革新)はボトムアップ・有機的に進むのが効果的なのに対し、経営管理コアの変革(戦略再構築・組織再編・報酬システム変更)はトップダウン・中央集権的に進める必要がある(ダフトの二重コア・モデル)。
- ア(○):技術革新で成長してきた企業が事業再構築や報酬システム変更(=経営管理コアの変革)を行う場合は、経営管理コアから中央集権的に変革をリードする必要がある。妥当で正解。
- イ(×):技術革新や生産工程の変革(技術コアの変革)は、機械的組織よりも有機的な組織構造を通じて促進される。「機械的な組織構造を通じて」が誤り。
- ウ(×):経営管理コアのイノベーションを頻繁に行う必要のある組織はトップダウン(中央集権的)で進めるべきであり、「ボトムアップで変革」とするのは誤り。
- エ(×):戦略変更やダウンサイジングなど経営管理コアの重要な意思決定は中央集権的に主導すべきで、「分権化された経営管理コアが有機的組織として主導」とするのは誤り。
- オ(×):技術コアを中心とした有機的組織が経営管理コアの変革を主導するという方向は、二重コア・モデルの想定と整合せず誤り。
よって ア。