第11問
ある企業では、国際化に際して、「自社の事業特性を考え、標準化を最小限に抑 えながら、現地適応を最重要視する」という方針を立てた。この方針と合致する、 I-R フレームワークに基づいた経営スタイルに関する記述として、最も適切なもの はどれか。
- ア 意思決定の権限や経営資源は海外子会社に分散され、親会社は子会社と緩やか につながる。
- イ 親会社が海外子会社を公式的に管理・統制し、子会社間の調整を行うが、日常 業務の意思決定の権限や経営資源の多くは海外子会社に分散される。
- ウ 各海外子会社が密接につながるネットワークとなり、各地での学習成果を企業 全体で活用する。
- エ 現地化と標準化の両立を図ることの負荷を下げるために、現地企業との戦略的 提携体制を整える。
- オ 重要な意思決定や経営資源は本国や親会社に集中し、集権的に海外子会社を統 制する。
▼ 解答・解説を見る
正解:ア
解答:ア
I-R(統合-適応)フレームワーク(バートレット&ゴシャール)では、グローバル統合の圧力と現地適応の圧力の高低で4類型に分かれる。本問の方針は「標準化を最小限・現地適応を最重要視」=現地適応圧力が高く統合圧力が低い「マルチナショナル(分散型)」企業に該当する。
- ア(○):意思決定権限と経営資源が海外子会社に分散され、親会社は子会社と緩やかにつながる。これは現地適応重視のマルチナショナル型の特徴。正しい。
- イ(×):親会社が公式に管理・統制し子会社間調整を行いつつ権限は分散、という記述はインターナショナル型に近く、本方針の説明として最適ではない。
- ウ(×):子会社が密接なネットワークを成し全社で学習成果を活用するのはトランスナショナル型(統合・適応の両立)。本方針とは異なる。
- エ(×):現地化と標準化の両立を狙う戦略的提携の記述で、適応最重要視・標準化最小限という本方針と合致しない。
- オ(×):重要な意思決定・資源を本国に集中し集権的に統制するのはグローバル型(統合重視)で、本方針と正反対。
よって ア。