第21問
変化する環境に効果的に適応していくためには、組織を戦略的に変革することが 必要となることがある。一般に戦略的に組織変革を進めていくプロセスを、 ① 組織変 革の必要性を認識すること、組織変革案の創造、 ② 組織変革の実施・定着という段 階に分けて考えることができる。戦略的な組織変革のプロセスについて、以下の設 問に答えよ。 ?
設問1
@ 文中の下線部①の組織変革の必要性を認識することに関する記述として、最も 適切なものはどれか。
- ア 組織の現状を客観的に診断するために、組織内の情報に頼らず、外部環境の 調査機関やコンサルタントなどから情報を収集する。
- イ 組織変革を進めている間にも現在の業務を遂行しなければならないため、中 間管理職や現場管理者を巻き込まないよう配慮し、大局観をもったトップマネ ジメントが現状を診断する必要がある。
- ウ 組織メンバー間やコンサルタントとの間で、フェイス・ツー・フェイスのコ ミュニケーションを通じて、できるだけ問題が生じている現場の生のデータを 収集し、予期されなかった事態についての情報にも耳を傾ける必要がある。
- エ 変革の認識を共有する場面では、様々なコンフリクトが顕在化した場合、円 滑な変革プロセスを妨害する可能性があるため、速やかに政治的な処理をして いく必要がある。 DKJC-1C ?
設問2
@ いかに優れた変革案が作成されても、実際にその変革を実施し、定着させる過 程で様々な混乱や抵抗が生じることがある。文中の下線部②の組織変革の実施・ 定着段階に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 既存の組織内で権力を持っていた集団が新しい組織案ではその権力を失って しまうことに抵抗を示す可能性があるので、そのような権力集団を排除する必 要がある。
- イ 望ましい組織変革案を支持するメンバーに対して、ボーナス、給与、昇進な どの報酬を与え動機づける必要がある。
- ウ 変革の実施段階では、非公式のコミュニケーションルートを様々なうわさや 妨害情報が流れるので、非公式な情報ルートを遮断し、公式なコミュニケーシ ョンを徹底することが重要となる。
- エ 変革を自己に有利な形で利用して権力を握ろうとする集団が登場することが あるため、混乱が収まるまで新しい組織案を提示しないようにしなければなら ない。 DKJC-1C
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正解: 設問1 ウ 設問2 イ
解答:設問1=ウ、設問2=イ
〔戦略的組織変革のプロセス〕
設問1(組織変革の必要性の認識):正解ウ
- ア(×):客観性のために外部情報のみに頼り、組織内部の情報を排除するのは不適切。内外双方の情報を活用すべき。
- イ(×):中間管理職や現場管理者を巻き込まないよう配慮するのは誤り。現場を巻き込み生のデータを得ることが必要。
- ウ(○):フェイス・ツー・フェイスのコミュニケーションを通じ、現場の生のデータや予期せぬ事態の情報にも耳を傾ける、というのは現状診断の姿勢として適切。
- エ(×):コンフリクトを「速やかに政治的に処理」して抑え込むのではなく、顕在化させ問題認識を共有することが重要。
設問2(組織変革の実施・定着段階):正解イ
- ア(×):権力を失う集団を「排除」するのではなく、抵抗を緩和し巻き込む対応が現実的。
- イ(○):望ましい変革案を支持するメンバーにボーナス・給与・昇進などの報酬を与えて動機づけるのは、変革を定着させる有効な手段で適切。
- ウ(×):非公式の情報ルートを「遮断」するのは不適切。非公式コミュニケーションも活用すべき。
- エ(×):混乱が収まるまで新案を提示しないのは、変革の停滞を招き不適切。
よって 設問1=ウ、設問2=イ。