第3問
現代の企業において、経営資源の利用と蓄積は、経営戦略の策定と実行にとって 重要である。経営資源は、通常、人的資源、物的資源、資金、情報的資源に区別さ れる。情報的資源に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
- ア 企業活動における仕事の手順や顧客の特徴のように、情報的資源は日常の企業 活動を通じて経験的な効果として蓄積される。
- イ 企業活動における設計図やマニュアルのように言語や数値化されているような 情報は、熟練やノウハウなどよりも模倣困難性が高くない。
- ウ 企業にとって模倣困難性の低い情報的資源が競争にとって重要ならば、特許や 商標のような手段で法的に模倣のコストを高める必要はない。
- エ 企業の特定の事業分野における活動で蓄積された情報的資源の利用は、その事 業に補完的な事業分野に限定されない。
- オ 企業のブランドやノウハウのような情報的資源は、その特殊性が高いほど企業 に競争優位をもたらす源泉となる。 DKJC-1C
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正解:ウ
解答:ウ
〔リード〕「最も不適切」を選ぶ問題。情報的資源(伊丹敬之の見えざる資産)は、日常活動を通じて蓄積され、模倣困難性が高いほど競争優位の源泉になる。模倣困難性の「低い」ものは法的保護で守る必要があるという論理関係に注意。
- ア(○):仕事の手順や顧客特性のような情報的資源は、日常活動を通じて経験的に蓄積される。適切。
- イ(○):設計図やマニュアルなど言語化・数値化された情報は、熟練やノウハウなど暗黙的な情報よりも模倣されやすい(模倣困難性が高くない)。適切。
- ウ(×・最も不適切):模倣困難性の「低い」情報的資源が競争上重要なら、模倣されやすいため、特許や商標などで法的に模倣コストを高める必要がある。「必要はない」とするのは誤り。
- エ(○):特定事業で蓄積した情報的資源は、補完的な他事業へも転用でき、利用は当該事業や補完事業に限定されない(多重利用可能性)。適切。
- オ(○):ブランドやノウハウなど特殊性(独自性)の高い情報的資源ほど模倣困難で、競争優位の源泉となる。適切。
よって ウ。