第22問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 金属部品製造業のY社は、低単価の部品の大量生産から脱却し、優れた加工技術 を用いた付加価値の高い製品づくりへ改革を図りたいと考えている。Y社の経営者 (以下、「Y社長」という。)から相談を受けた中小企業診断士のX氏は、Y社長に「経 営革新計画」の作成を薦めることにした。 以下は、X氏とY社長との会話である。 X 氏:「経営の向上を図るために新たな事業活動を行う経営革新計画の承認を受 けることで、日本政策金融公庫の特別貸付制度や信用保証の特例など多様 な支援を受けることができます。」 Y社長:「経営革新計画ですか。それは、どのように作成すればよいのでしょう か。」 X 氏:「経営革新計画には、経営目標が必要になります。ところで、この事業の 期間は何年になりますか。」 Y社長:「5年間を予定しています。」 X 氏:「それでしたら、事業期間終了時に付加価値額または従業員1人当たりの 付加価値額が A 伸びる計画となっていること、 B 、 C が D 伸びる計画となっていることが必要です。」 Y社長:「事業期間内に付加価値額や C を、着実に伸ばさないといけない のですね。」 X 氏:「御社には優れた技術があり、優秀な従業員もいます。しっかりと計画を 定めて実行すれば、十分達成可能だと思いますよ。」
設問1
文中の下線部に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 生産性向上特別措置法に規定されている。
- イ 地域未来投資促進法に規定されている。
- ウ 中小企業支援法に規定されている。
- エ 中小企業等経営強化法に規定されている。
設問2
会話の中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれ か。
- ア A:10 %以上 B:かつ
- イ A:10 %以上 B:または
- ウ A:15 %以上 B:かつ
- エ A:15 %以上 B:または
設問3
会話の中の空欄CとDに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれ か。
- ア C:営業利益 D:5.0 %以上
- イ C:営業利益 D:7.5 %以上
- ウ C:給与支給総額 D:5.0 %以上
- エ C:給与支給総額 D:7.5 %以上
▼ 解答・解説を見る
正解: 設問1 エ 設問2 ウ 設問3 エ
解答:設問1=エ、設問2=ウ、設問3=エ
経営革新計画の根拠法と承認要件(経営目標)を問う。
設問1(正解:エ)
- エ(○):経営革新計画は「中小企業等経営強化法」に規定されている。
- ア(×):生産性向上特別措置法は先端設備等導入計画等に関わる別法(既に失効)。
- イ(×):地域未来投資促進法は地域経済牽引事業に関する法。
- ウ(×):中小企業支援法は支援体制(経営診断・指導等)に関する法で、経営革新計画の根拠ではない。
設問2・設問3(正解:ウ、エ)
経営革新計画の経営目標は、計画期間(3〜5年)終了時に、
- 付加価値額または従業員1人当たり付加価値額が年率3%以上伸びること
- かつ、給与支給総額が年率1.5%以上伸びること の2要件をともに満たす必要がある(「または」ではなく「かつ」)。
5年計画では、年率3%×5年で 15%以上(A)、給与支給総額は年率1.5%×5年で 7.5%以上(D)となる。
- 設問2:A=15%以上、B=かつ → ウ(○)。ア・イはA=10%以上が誤り、エはB=「または」が誤り(両要件を「かつ」で満たす必要)。
- 設問3:C=給与支給総額、D=7.5%以上 → エ(○)。ア・イはC=営業利益が誤り、ウはD=5.0%以上が誤り(年率1.5%×5年=7.5%)。
よって設問1は エ、設問2は ウ、設問3は エ。