企業経営理論 R02年度 第36問

第36問

パッケージ・デザインに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 多くのパッケージ・デザインにおいて蓋 ふた は左に回せば開くようになっているよ うに、パッケージでは人にある行動を自然に起こさせるアフォーダンスが重視さ れる。しかしコモディティ化が進む中、アフォーダンスとは異なる新しい使い方 の提案は、パッケージを通して差別化を図り、価値を高めやすい。
  2. 消費者がブランドに対して抱くイメージに対してパッケージ・カラーは強く影 響を与えるため、食品パッケージの色を濃くすることによって濃い味の商品であ ることを伝達することができる。しかし、パッケージ・カラーの色の濃さが、実 際の商品の味覚にまで影響することはない。
  3. 脳の半球優位性に基づくと、パッケージにおいて画像は右に、文字は左に配置 したほうが商品の評価を高めることができるため、このルールはほとんどのパッ
  4. ージ・デザインで採用されている。
  5. パッケージにおける便宜価値は、開けやすい、使いやすい、持ちやすい、捨て やすいといったパッケージの改良によって高めることができる一方、感覚価値 は、パッケージ・デザインに対する情緒面の感覚が中身にまで移るような感覚転 移の効果を生じさせることによって高めることができる。
  6. ブランドを他の文化圏へ拡張する際に、パッケージがブランド・エクイティの 維持や活用にどの程度役割を果たすかという点で評価される基準は、防御可能性 と呼ばれる。パッケージ上のネームやカラーは、拡張先の特徴や文化的意味合い を考慮しながら移転を進める必要がある。
▼ 解答・解説を見る

正解:

解答:エ

パッケージ・デザインに関する問題。

  • ア(×):アフォーダンス(自然に行動を誘発する手がかり)に反する新しい使い方の提案は、使いにくさを生み混乱を招くため、差別化・価値向上につながりやすいとはいえず不適切。
  • イ(×):パッケージ・カラーの濃淡は感覚転移を通じて実際の味覚評価にまで影響を及ぼし得る。「味覚にまで影響することはない」は誤り。
  • ウ(×):脳の半球優位性に基づく画像・文字の配置効果が「ほとんどのパッケージで採用されている」という事実はなく、断定は誤り。
  • エ(○):便宜価値は開けやすさ・使いやすさ・持ちやすさ・捨てやすさといった機能改良で高まり、感覚価値はパッケージの情緒的印象が中身の評価に転移する感覚転移で高まる、という説明は正しい。
  • オ(×):他文化圏への拡張時にパッケージがブランド・エクイティの維持・活用に果たす役割を評価する基準は「移転可能性(transferability)」であり、「防御可能性」ではない。

よって

#競争戦略#人的資源管理#製品・ブランド戦略

← 企業経営理論の一覧へ戻る