企業経営理論 R01年度 第2問

第2問

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)に関する記述として、最も 適切なものはどれか。

  1. プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントでは、自社の事業の成長率と相対 的な市場シェアとを基準として事業を分類し、戦略事業単位が他の戦略事業単位 と製品や市場について相互に関連した統合的な戦略を持つ。
  2. プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントでは、成長市場で市場シェアを維 持するために必要な再投資を大きく上回るキャッシュフローをもたらし、資金の 投入によって競争優位を維持する「花形」よりも、資金の流出を削減して競争優位 を獲得できる「問題児」の選択が重要である。
  3. プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントでは、「花形」は分野の将来性に大 きな魅力があり、特定の事業に対する集中的な投資の主要な資金供給源としても 重要であり、「負け犬」からの撤退を支える役割を果たす。
  4. プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントは、事業間のマーケティングや技 術に関するシナジーが考慮されていないが、外部技術の導入によって規模の経済 を達成することで優位性を構築する事業にも適用できる。
  5. プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントは、全社的な資源配分の論理の 1 つとして位置づけられ、成長率の鈍化した業界の「花形」事業の大きな余剰資金 と「負け犬」を売却して得た資金を「金のなる木」に集中的に投入して競争優位を維 持する。
▼ 解答・解説を見る

正解:

解答:エ

PPMは「市場成長率」と「相対的市場シェア」の2軸で事業を花形・問題児・金のなる木・負け犬に分類し、全社の資源配分(金のなる木→問題児・花形)を考える枠組み。各セルの定義とPPMの限界(シナジー未考慮など)の理解が要点。

  • ア(×):PPMの前提は各SBUを独立に扱う点にあり、SBU間で「相互に関連した統合的戦略を持つ」とするのは誤り。
  • イ(×):花形は再投資を要し必ずしも余剰資金源ではないが、ここで「資金流出を削減して競争優位を獲得できる問題児の選択が重要」とする記述は問題児(多額の投資を要する)の性格にも反し不適切。
  • ウ(×):「特定事業への集中的投資の主要な資金供給源」となるのは金のなる木であって花形ではない。
  • エ(○):PPMは全社的資源配分の論理の1つであり、事業間のシナジー(マーケティングや技術の相乗効果)を考慮しない点が限界として指摘される。記述として最も適切。
  • オ(×):余剰資金を生むのは「金のなる木」であり、その資金を投入すべき対象が問題児・花形。資金を生む事業と投入先の説明が逆で不適切。

よって

#経営戦略・全社戦略#競争戦略#マーケティング戦略

← 企業経営理論の一覧へ戻る