企業経営理論 H29年度 第13問

第13問

世界的に展開する企業にとって、本国親会社と海外子会社との関係は重要とな る。グローバルな統合の必要性と現地市場への適応の必要性を軸にした多国籍企業 の戦略に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 規模の経済が作用し、現地市場への適応の必要性が低い製品を提供する企業で は、通常、本国親会社のリーダーシップで、各国の子会社の能力を最大限に発揮 させ現地向けの製品を開発して全体の効率性を高める。
  2. グローバルな統合の必要性は低く、現地市場への適応の必要性は高い製品を提 供する企業では、通常、全社方針のもと複数の国に共通する製品需要を吸い上げ て集中的に生産拠点と販売拠点を整備し製品を供給する戦略をとる。
  3. 現地の習慣や文化への配慮の必要性は高く、グローバルな統合の必要性は低い 製品を取り扱う企業では、通常、海外子会社が独自に製品開発やマーケティング に取り組み、現地の需要の変化に即座に対応する戦略がとられる。
  4. 製品開発の固定費が大きく、各国の認可と文化的理解の必要性が高い製品を取 り扱う企業では、通常、全社方針のもと集中的に生産拠点と販売拠点を整備し製 品を供給することで全体の生産性を高める。
  5. 製品開発の固定費が大きく、現地の習慣や文化への配慮の必要性が低い製品を 取り扱う企業では、通常、国ごとに対応した製品開発、マーケティング、生産の 戦略をとることで、現地のニーズにきめ細かく対応する。 DKJC-1C
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正解:

解答:ウ

I-Rフレームワーク(グローバル統合の必要性×現地適応の必要性)に基づき、戦略タイプ(グローバル/マルチドメスティック/トランスナショナル等)と対応を当てはめる。各記述で2軸の高低と取るべき戦略が整合しているかを確認する。

  • ア(×):規模の経済が効き現地適応の必要性が低い製品はグローバル戦略(本国主導の標準化・集約生産)が適合する。「各国子会社が現地向け製品を開発」とする点が、低い現地適応必要性と矛盾し誤り。
  • イ(×):統合の必要性が低く現地適応の必要性が高い場合はマルチドメスティック(各国個別対応)が適合。「集中的に生産・販売拠点を整備し共通需要を供給」とする点が逆で誤り。
  • ウ(○):現地の習慣・文化への配慮の必要性が高く、グローバル統合の必要性が低い製品では、海外子会社が独自に製品開発・マーケティングを行い現地需要に即応するマルチドメスティック戦略が妥当。整合的で正しい。
  • エ(×):固定費が大きい一方で各国の認可・文化的理解の必要性が高い(=統合も適応も必要)場合はトランスナショナル戦略が求められ、単純な集中・標準化だけでは不十分。「集中整備で全体生産性を高める」と一面化する点が誤り。
  • オ(×):固定費が大きく現地適応の必要性が低い製品はグローバル戦略(標準化・集約)が適合。「国ごとに対応した開発・生産」とする点が低い適応必要性と矛盾し誤り。

よって

#競争戦略#技術経営・イノベーション#国際経営#マーケティング戦略

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