第3問
以下の会話は、中小企業診断士であるあなたとX 株式会社(以下「X 社」という。) の代表取締役甲氏との間で行われたものである。この会話を読んで、下記の設問に 答えよ。 甲 氏:「今度、当社で開発した新製品a の販売を計画しています。そこで、卸売 業者との間で締結する継続的な売買基本契約の内容を検討しています。ち ょっと見てもらってもいいですか。売主が当社で、買主が卸売業者になり ます。」 あなた:「分かりました。あれ、g買主は、売主が指定した価格で商品を小売業者に 転売するものとする。jという条項が定められていますね。」 甲 氏:「何か問題がありますか。」 あなた:「こうした条項を定めることは、 A のうちの再販売価格の拘束に 当たり、独占禁止法上、原則として違法となるとされていたはずです。」 甲 氏:「そうなんですか。」 あなた:「ええ。他にも、卸売業者に対して、a と競合する商品の購入を禁止した り、X 社が事前に同意していない小売業者への転売を禁止したりすると、 A に該当する可能性があります。」 甲 氏:「知りませんでした。 A に該当するとどのような処分を受けるの ですか。」 あなた:「例えば、公正取引委員会から B を受ける場合があります。ただ、 A に該当する可能性のある条項でも場合によっては定めることが できたと思います。詳しいことは弁護士の先生に相談してみてはどうでし ょうか。」 DKJC-1E 4 (設問 ) 会話の中の空欄Aに入る語句として最も適切なものはどれか。
- ア 抱き合わせ販売
- イ 不公正な取引方法
- ウ 不当な取引制限
- エ 優越的地位の濫用 (設問 ) 会話の中の空欄Bに入る語句として、最も不適切なものはどれか。
- オ 課徴金納付命令
- 警告
- 排除措置命令
- 罰金刑 DKJC-1E
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正解:イ
解答:設問1=イ、設問2=エ(罰金刑)
再販売価格の拘束(売主指定価格での転売を義務付ける条項)に関する独占禁止法の問題。
設問1(空欄A)=イ 再販売価格の拘束、競合品取扱い禁止、転売先制限などは、いずれも不公正な取引方法の類型に該当する(独禁法2条9項、一般指定)。
- ア(×)抱き合わせ販売:別個の類型で、本問の説明全体を包含しない。
- イ(○):不公正な取引方法。再販売価格の拘束はその代表例で原則違法。
- ウ(×)不当な取引制限:カルテル・入札談合等を指し、再販拘束は含まれない。
- エ(×)優越的地位の濫用:別類型で本問の上位概念ではない。
設問2(空欄B/最も不適切)=エ 不公正な取引方法に対する公取委の措置として、排除措置命令・警告があり、再販売価格の拘束等一定の類型には課徴金納付命令もあり得る。
- ア(適切)課徴金納付命令:再販売価格の拘束は課徴金対象であり得る。
- イ(適切)警告:行政指導として行われ得る。
- ウ(適切)排除措置命令:不公正な取引方法に対し命じられる。
- エ(最も不適切=正解):罰金刑(刑事罰)は不公正な取引方法には科されず、本問の処分として最も不適切。
よって 設問1=イ、設問2=エ。