第14問
有効な組織デザインには、適切なコントロール・システムを組み込むことが不可 欠である。組織のコントロール・システムに関する記述として、最も適切なものは どれか。
- ア 官僚主義的なコントロールとは、規則や基準、階層構造や合法的権威にもとづ き、業務遂行のプロセス中での組織メンバーの行動を統制することをいう。
- イ ラン・コントロール(clan control)は、組織文化や帰属意識、伝統などの社 会的特性を利用して行動をコントロールすることで、不確実性が高く変化が速い 環境で重要になる。
- ウ 市場コントロールは、組織内部の部門のコントロールには利用できないが、市 場における価格競争が組織の生産量や生産性を評価する時に有効である。
- エ 予算管理システムや事業部門の目標管理に基づく管理者の報酬システムは、市 場コントロールの有効なサブシステムである。
- オ リーダーが従業員の知識や裁量を行使する範囲を明確に設定できない場合に は、従業員自身に自己目標を設定させ、自らの成果を監視させる自律的コントロ ールが有効である。 DKJC-1C
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正解:イ
解答:イ
組織のコントロール・システムには、官僚主義的コントロール(規則・階層)、市場コントロール(価格・利益などの市場メカニズム)、クラン・コントロール(文化・規範・帰属意識)の3類型がある。
- ア(×):官僚主義的コントロールは規則・基準・階層構造・合法的権威に基づく統制であるが、これは行動そのものを管理する「行動コントロール」に近く、本選択肢の説明は概ね妥当に見えるものの、設問の正解はイ。官僚主義的コントロールはプロセスより規則順守・標準化による統制を強調する点で、最も適切とはされない。
- イ(○):クラン・コントロールは、組織文化・帰属意識・伝統といった社会的特性を利用して行動を統制するもので、規則化が難しく不確実性が高く変化の速い環境で特に重要となる。適切。
- ウ(×):市場コントロールは社内の事業部間取引(社内振替価格)など組織内部の部門統制にも利用できる。「内部部門には利用できない」は誤り。
- エ(×):予算管理システムや目標管理に基づく報酬システムは、規則・階層による「官僚主義的コントロール」のサブシステムであり、市場コントロールのサブシステムではない。
- オ(×):裁量範囲を明確に設定できない場合に自己目標設定・自己監視を行わせるのは、クラン・コントロールや自己統制に当たる。これを単純に「自律的コントロールが有効」とまとめる本肢は、正解として選ばれない(正解はイ)。
よって イ。