中小企業経営・中小企業政策 H26年度 第9問

第9問

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 わが国経済の活性化を図るためには、欧米に比べて低迷傾向にある起業活動をよ り活発なものにしていくことが望まれている。しかしながら、 ① 起業形態は多様であ り、起業家の属性、選択する事業分野、経営志向等もさまざまである。中小企業庁 「起業の実態に関する調査」)2012 年11 月½を見ても、起業して間もない企業)スタ ートアップ企業½には成長志向の企業のみならず、事業の安定を優先したいとする 企業が多数存在している。今後目指している市場も、同一市町村や同一都道府県と 回答する企業から、海外と回答する企業までさまざまである。 スタートアップ企業が持続、発展を遂げるためには、事業を進めるうえで直面す るさまざまな課題に柔軟に対応していく必要がある。 ② 起業の準備段階から経営が安 定するまでに生じる課題は、起業形態によっても異なり、成長・発展の段階に応じ て抱える課題や必要となる経営資源の内容も大きく変化していくためである。 起業を支援する人材には、多様な起業形態を理解したうえで、起業の準備段階か ら経営が安定するまでの過程の中で、さまざまに変化する支援ニーズを的確にとら えて、細やかに対応していくことが求められている。 DKJC-1G 11 )

設問1

½ 文中の下線部①について、中小企業庁「起業の実態に関する調査」)2012 年11 月½に基づき、起業の特徴を見た場合、最も不適切なものはどれか。 なお、ここで「地域需要創出型」とは、上記調査において、事業経営方針として 「規模の拡大より、事業の安定継続を優先したい」と回答し、かつ目指している今 後の市場として「同一市町村」または「同一都道府県」と回答している企業を指す。 「グローバル成長型」とは、事業経営方針として「規模を拡大したい」と回答し、か つ目指している今後の市場として「全国」または「海外」と回答している企業を指 す。

  1. 起業家に占める女性の割合を見ると、「地域需要創出型」に占める女性起業家 割合は「グローバル成長型」より高い。
  2. 起業時と現在の従業員数の伸び率を見ると、「グローバル成長型」が「地域需 要創出型」を上回っている。
  3. 起業時の起業家の平均年齢を見ると、「地域需要創出型」は「グローバル成長 型」より高い。
  4. 主要市場を見ると、「グローバル成長型」では対個人消費者向けの割合が「地 域需要創出型」を上回っている。 DKJC-1G )

設問2

½ 文中の下線部②について、中小企業庁「起業の実態に関する調査」)2012 年11 月、複数回答½に基づき、起業準備に着手してから本業の製品・商品・サービス による売上が計上されていない段階)萌芽期½における資金調達について見た場 合、資金調達先として、回答企業割合が高いものから低いものへと並べた組み合 わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。 a 家族・親族の出資・融資 b 自己資金)預貯金、副業収入等½ c 民間金融機関等の融資 V解答群X

  1. a 家族・親族の出資・融資安b 自己資金)預貯金、副業収入等½ 安 c 民間金融機関等の融資
  2. a 家族・親族の出資・融資 安 c 民間金融機関等の融資 安 b 自己資金)預貯金、副業収入等½
  3. b 自己資金)預貯金、副業収入等½ 安a 家族・親族の出資・融資安 c 民間金融機関等の融資
  4. b 自己資金)預貯金、副業収入等½ 安 c 民間金融機関等の融資 安 a 家族・親族の出資・融資 DKJC-1G
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=エ、設問2=ウ

設問1

「地域需要創出型」(安定志向・地域市場)と「グローバル成長型」(拡大志向・全国/海外市場)の起業の特徴を比較し「最も不適切なもの」を問う。

  • ア(×・適切):女性起業家の割合は、地域需要創出型のほうがグローバル成長型より高い傾向にあり整合する。
  • イ(×・適切):従業員数の伸び率は、拡大志向のグローバル成長型が地域需要創出型を上回り整合する。
  • ウ(×・適切):起業時の起業家の平均年齢は地域需要創出型のほうが高い傾向にあり整合する。
  • エ(○=最も不適切):主要市場について、グローバル成長型で対個人消費者(BtoC)向けの割合が地域需要創出型を上回るとするのは誤り。地域密着の地域需要創出型のほうが対個人消費者向けの割合が高い。これが正解。

よって、最も不適切なものは

設問2

萌芽期(起業準備着手後、本業売上が計上される前)の資金調達先を、回答企業割合の高い順に並べる。自己資金(預貯金・副業収入等)が最も多く、次いで家族・親族、民間金融機関等の順となる。a家族親族・b自己資金・c民間金融機関を高い順に並べる。

  • ア(×):家族親族>自己資金>民間金融機関。最多であるべき自己資金が下位で誤り。
  • イ(×):家族親族>民間金融機関>自己資金。自己資金が最下位となり誤り。
  • ウ(○):自己資金>家族親族>民間金融機関。萌芽期は自己資金が中心という実態に整合する。
  • エ(×):自己資金>民間金融機関>家族親族。家族親族と民間金融機関の順序が逆。

よって

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