中小企業経営・中小企業政策 H25年度 第5問

第5問

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 新興国市場が拡大する一方で、国内需要の停滞や取引先の海外移転が進む中、海 外展開に対する関心が高まっている。現在のところ、資金、販路、人材、現地情報 の確保等が障壁となって、中小企業全体に占める ① 直接輸出を行う企業(輸出企業)お よび ② 海外直接投資を行う企業(直接投資企業)の割合は高くないが、中小企業の海外 展開は中長期的に見れば拡大傾向にある。 (

設問1

) 文中の下線部①について、経済産業省「2009 年工業統計表」に基づき、中小製 造業における輸出企業の業種構成、従業者規模別の輸出企業の割合を企業数で見 た場合、最も適切なものはどれか。 ここでは従業者数人以上の事業所単位の統計を企業単位で再集計し、産業区 分は直接輸出を行う事業所を保有する企業の産業分類に従うものとする。中小製 造業とは中小企業基本法の定義に準ずるものとする。

  1. 業種構成を見ると、化学工業の割合が生産用機械器具製造業の割合より高 い。
  2. 業種構成を見ると、金属製品製造業の割合が化学工業の割合より高い。
  3. 業種構成を見ると、生産用機械器具製造業の割合が金属製品製造業の割合よ り高い。
  4. 従業者規模が小さいほど輸出企業の割合は高い。 DKJC-1G (

設問2

) 文中の下線部②について、総務省「2009 年経済センサス安基礎調査」に基づ き、規模別・業種別の直接投資企業数を見た場合、最も適切なものはどれか。 なお、ここで直接投資企業とは、海外に子会社(当該会社が50 %超の議決権 を所有する会社。子会社または当該会社と子会社の合計で50 %超の議決権を所 有する場合と、50 %以下でも連結財務諸表の対象となる場合も含む。)を保有す る企業(個人事業所は含まない)をいう。企業規模区分は、中小企業基本法の定義 に準ずるものとする。

  1. 大企業の直接投資企業数は、中小企業の直接投資企業数より少ない。
  2. 中小卸売業の直接投資企業数は、中小製造業の直接投資企業数より多い。
  3. 中小小売業の直接投資企業数は、中小卸売業の直接投資企業数より多い。
  4. 中小製造業の直接投資企業数は、中小小売業の直接投資企業数より少ない。 DKJC-1G
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=ウ、設問2=ア

設問1(中小製造業の輸出企業の業種構成・従業者規模別割合) 直接輸出を行う中小製造業の業種構成では、機械・金属系の加工業種が大きな割合を占める。生産用機械器具製造業は金属製品製造業より高い割合を示す。また従業者規模が小さいほど輸出企業の割合は低く(規模が大きい企業ほど輸出に取り組みやすい)。

  • ア(×):化学工業>生産用機械器具とするが、輸出企業構成では機械系の比率が高く逆。
  • イ(×):金属製品>化学工業とあるが、本問の正解選択肢との関係で適切でない。
  • ウ(○):生産用機械器具製造業の割合が金属製品製造業より高い。機械系業種が輸出で大きな比率を占める実態に合致。
  • エ(×):「従業者規模が小さいほど輸出企業の割合が高い」は逆で、規模が大きい企業ほど輸出比率が高い。

設問2(規模別・業種別の直接投資企業数、2009年経済センサス) 海外直接投資を行う企業は大企業に多く、中小企業の直接投資企業数は限られる。

  • ア(○):大企業の直接投資企業数は中小企業より少ない。直接投資に取り組む企業の絶対数では、企業数の多い中小企業の方が大企業を上回るため正しい。
  • イ(×):中小卸売業>中小製造業とあるが、中小の直接投資企業は製造業に多く、適切でない。
  • ウ(×):中小小売業>中小卸売業とあるが、卸売業の方が海外取引・直接投資に積極的で逆。
  • エ(×):中小製造業<中小小売業とするが、製造業の直接投資企業数の方が多く誤り。

よって 設問1=ウ、設問2=ア

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