第32問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 ある地方の山間部の温泉地で旅館を経営しているB 社は、当該温泉地を代表す る老舗高級旅館で、高サービス・高価格を特徴としている。その主要な顧客層は比 較的裕福な中高年層であるが、景気の悪化の影響もあり、ここ数年来客数が減少し ており、客室稼働率の低下に悩まされている。このような状況への対策として、同 社は顧客満足度の向上に取り組もうとしていた。 (設問) 物財と比べたときのサービス財の一般的特徴に関する記述として、最も不適切 なものはどれか。
- ア サービス財の場合、買い手がその生産に関与し成果に影響を及ぼす。
- イ サービス財は需要の変動が大きいため、物財よりも多くの在庫をもたなけれ ばならない。
- ウ サービス財は生産と消費を時間的・空間的に分離して行うことができない。
- エ サービス財は物財と比べて品質を標準化することが困難である。
- オ サービス財は無形であるため、物財に比べ、利用前にその品質水準を評価す ることが難しい。 (設問) B 社の顧客満足度向上に向けた具体的施策として、最も不適切なものはどれ か。
- 従業員の研修を徹底し、接客技術・知識の向上を図る。
- 従業員の表彰制度などを導入して、従業員のモチベーションを高める。
- 接客のマニュアル化を徹底してサービスの標準化を図る。
- 料理、客室の調度品や寝具、温泉施設などに関する顧客の苦情やリクエスト などをデータベース化する。
- 料理の特徴・楽しみ方や温泉の効能・利用方法などを顧客に分かりやすく説 明する。 ― 35― ◇M3(688―80)
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正解:イ
解答:イ
〔リード〕本ファイルの公式正解はサービス財の一般的特徴を問う設問1で、「最も不適切」を選ぶ。サービス財の4特性=無形性・不可分性(生産と消費の同時性)・変動性(品質の異質性)・消滅性(在庫できない)。
- ア(○):サービスは生産過程に買い手が参加し、その関与が成果(品質)に影響を及ぼす(不可分性・顧客参加)。妥当。
- イ(×):サービス財は消滅性をもち在庫として貯蔵できない。需要変動が大きくても在庫で吸収できず、需給調整は別の方法(予約・価格・要員調整等)で行う。「物財より多くの在庫をもたなければならない」はサービスの本質に反し、最も不適切。
- ウ(○):サービスは生産と消費を同時に行い、時間的・空間的に分離できない(不可分性)。妥当。
- エ(○):サービスは人や状況によって品質がばらつき、標準化が困難(変動性・異質性)。妥当。
- オ(○):サービスは無形であるため、購入・利用前に品質水準を評価することが難しい(無形性)。妥当。
なお本問にはB社の顧客満足度向上施策を問う設問2も含まれるが、本ファイルの公式正解は イ。
よって イ。