経営法務 H23年度 第18問

第18問

会計参与の制度に関連する下記の設問に答えよ。 なお、下記の設問の会社は、非公開会社で委員会設置会社でない株式会社を前提 とする。 (

設問1

) 会計参与の設置に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  1. 新たに会計参与設置会社とするためには定款を変更しなければならないの で、株主総会の特別決議が必要となる。
  2. 会計参与が何らかの事情で欠けた場合に備えて、補欠の会計参与を選任する ことができる。
  3. 会計参与の任期は、監査役と同様であり、原則として選任後年以内に終了 する事業年度の定時株主総会の終結の時までである。
  4. 会計参与を新たに設置した場合には、その旨ならびに会計参与の氏名または 名称および計算書類等の備え置きの場所を登記しなければならない。 (

設問2

) 会計参与の職務と責任に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  1. 会計参与が悪意または重過失により計算書類等に虚偽の記載を行い第三者に 損害を与えた場合には、その損害賠償責任を負う。
  2. 会計参与は、各事業年度の計算書類等を年間備え置き、その業務時間内で あれば株主や債権者からの閲覧や謄写等の請求に応じる義務がある。
  3. 会計参与は、取締役と共同して計算書類等を作成するとともに、それが適正 に表示されているかの意見を付した会計参与報告書を作成する。
  4. 取締役会を設置する会社は監査役を置かなければならないが、会計参与設置 会社では監査役の設置は不要となる。 ― 22― ◇M5(688―129)
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=ウ、設問2=ウ

〔リード〕会計参与制度。非公開・委員会非設置会社が前提。各設問とも「最も不適切なもの」を選ぶ(正解=誤っている記述)。

設問1(会計参与の設置)

  • ア(○):会計参与は定款で定める必要があり(会社法326条2項)、新たに設置するには定款変更=株主総会の特別決議が必要。適切。
  • イ(○):会計参与が欠けた場合に備え、補欠の会計参与を選任できる(329条3項)。適切。
  • ウ(×・最も不適切):会計参与の任期は「取締役」と同様であり、原則として選任後2年以内に終了する事業年度の定時株主総会の終結時まで(334条1項・332条)。任期4年が原則の監査役と同様とする本記述は誤りで、これが正解。
  • エ(○):会計参与設置会社である旨、会計参与の氏名・名称、計算書類等の備置場所は登記事項である(911条3項16号)。適切。

設問2(会計参与の職務と責任)

  • ア(○):会計参与が悪意または重過失により計算書類等に虚偽記載をして第三者に損害を与えた場合、損害賠償責任を負う(429条2項)。適切。
  • イ(○):会計参与は各事業年度の計算書類等を5年間備え置き、業務時間内であれば株主・債権者からの閲覧・謄写請求に応じる義務がある(378条)。適切。
  • ウ(×・最も不適切):会計参与は取締役と共同して計算書類等を作成し(374条1項)、会計参与報告を作成する。しかし会計参与は自ら作成に関与する立場であり、計算書類が「適正に表示されているかの意見を付した」報告を作成するのではない(監査の意見表明は監査役・会計監査人の職務)。「意見を付した会計参与報告書を作成する」とする本記述は誤りで、これが正解。
  • エ(○):取締役会設置会社は原則として監査役を置かなければならないが、非公開会社では会計参与を置けば監査役を置かないことができる(327条2項ただし書)。適切。

よって設問1=、設問2=

#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当#民法・契約・PL

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