企業経営理論 H21年度 第26問

第26問

音響機器メーカーのB 社は、10年前にデジタル時代に向けた基幹ブランドとし て開発した携帯オーディオ・プレイヤーの販売実績が思わしくないことから、大幅 に改良した新モデルの投入に先駆けて、大規模なプロモーション・キャンペーンを 実施することにした。同社の宣伝部で行われるキャンペーン施策に関する以下の記 述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. AIDMA モデルの最初のA は、Attention(注目)の獲得を意味するから、まず は注目度を向上させるために、標的市場への到達度と広告接触頻度を掛け合わせ た指標を使って、媒体間の期待広告効果の比較をすることが重要である。
  2. 広告は大きな支出をともなうが、メッセージの内容や発信のタイミング、さら には到達する対象の特徴がとらえやすい。一方、販促を用いれば販売業者と消費 者に対して強く訴求できるが、必ずしも効果が長続きするとはいえない。
  3. 今回の新製品プロモーション・キャンペーンでは大規模な広告投資を行うが、 その売上への貢献は、製品コンセプトの差別性、販売業者との取引条件や製品価 格の設定、チャネル・サービスの質と量など、マーケティング・ミックス要素の 総合的成果である。
  4. テレビ、新聞、雑誌、ラジオのマス媒体は、このところ急速にセグメント・ メディア化が進んでいるので、60歳以下の幅広いターゲットを狙う場合、今回 の新商品のプロモーションには不適切である。
  5. プロモーション政策は、広告、販促、パブリシティ、営業活動を含むものであ り、これらの活動は、マーケティング目的に対して明確な意味づけがなされ、意 思決定プロセスや効果測定の方法も明示しておく必要がある。 ― 34― ◇M3(557―82)
▼ 解答・解説を見る

正解:

解答:エ

プロモーション・キャンペーン施策に関する出題。「最も不適切」型なので、正解=誤った記述を選ぶ。

  • ア(○):AIDMAモデルの最初のAはAttention(注目)。注目度向上のため、標的市場への到達度(リーチ)と広告接触頻度(フリークエンシー)を掛け合わせた指標(GRP等)で媒体間の期待広告効果を比較するのは妥当。正しい。
  • イ(○):広告は内容・タイミング・対象特徴がとらえやすいが大きな支出を伴う。販促(セールス・プロモーション)は販売業者・消費者に強く訴求できるが効果が長続きしにくい。それぞれの特性として正しい。
  • ウ(○):広告投資の売上貢献は単独で決まるのではなく、製品コンセプトの差別性、取引条件・価格設定、チャネル・サービスの質・量などマーケティング・ミックス全体の総合的成果である。正しい。
  • エ(×:最も不適切=正解):テレビ・新聞・雑誌・ラジオのマス媒体はセグメント・メディア化(細分化)が進んでいるとはいえ、依然として幅広い層へのリーチに優れる。むしろ「60歳以下の幅広いターゲット」を狙う場合にはマス媒体は有効であり、「不適切」と断ずる記述は誤り。
  • オ(○):プロモーション政策は広告・販促・パブリシティ・営業活動を含み、マーケティング目的に対し明確に意味づけされ、意思決定プロセスや効果測定方法も明示しておく必要がある。正しい。

よって最も不適切なものは

#マーケティング戦略#製品・ブランド戦略#価格・チャネル戦略#プロモーション

← 企業経営理論の一覧へ戻る