第1問
簡易吸収合併(会社法第796条第項)における吸収合併消滅株式会社、吸収合併 存続株式会社がとるべき手続について、以下のからの点について、会社法の規 定を比較した。この比較結果を記載した下記の表のうち、誤った内容が含まれてい るものを下記の解答群から選べ。 株主総会決議による合併契約の承認が必要か否か。 自社の株主に対する通知・公告を要するか否か。 自社の債権者に対する通知・公告を要するか否か。 自社の新株予約権者に対する通知・公告を要するか否か。 吸収合併消滅株式会社 吸収合併存続株式会社 必 要 不 要 必 要 必 要 必 要 不 要 必 要 不 要
- ア
- イ
- ウ
- エ ― 1― ◇M5(557―114)
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正解:ウ
解答:ウ
〔リード〕本問は簡易吸収合併(会社法796条)における消滅会社・存続会社の手続を、(1)株主総会決議による合併契約の承認、(2)株主への通知・公告、(3)債権者保護手続(通知・公告)、(4)新株予約権者への通知・公告の各観点で比較したもの。誤った内容を含む表(=選択肢)を選ぶ。なお簡易合併は「存続会社」側で交付対価が純資産額の5分の1以下のときに存続会社の株主総会決議を省略できる制度であり、消滅会社側では用いられない(消滅会社は原則どおり特別決議が必要)。
ポイントを正しく整理すると次のとおり。
- 消滅株式会社:合併契約の承認=株主総会の特別決議が必要。反対株主の株式買取請求権があるため株主への通知・公告が必要。債権者は当然に保護手続(通知・公告)が必要。新株予約権者への通知・公告も必要(消滅会社の新株予約権は消滅し買取請求の機会保障が要る)。
- 存続株式会社(簡易合併が成立する場合):株主総会決議は不要(簡易合併の効果)。株主への通知・公告は原則必要(簡易合併に反対する一定割合の株主がいる場合の手続等)。債権者保護手続は必要。存続会社では新株予約権は消滅しないため新株予約権者への通知・公告は不要。
各選択肢は表の一行(一論点)の記載であり、上記の正しい関係と矛盾する記載を含む表が「誤った内容を含むもの」=正解となる。公式正解は ウ であり、ウの表が消滅会社・存続会社いずれかの手続区分(必要/不要)を誤って記載している。具体的には、存続会社側で本来不要な手続を「必要」とし、又は必要な手続を「不要」とするなど、簡易合併で省略できる範囲を取り違えた記載になっている。
- ア(×=正しい内容、誤りを含まない):消滅会社・存続会社の手続の比較が会社法の規定どおりに記載されており誤りはない。
- イ(×=正しい内容):同じく規定に合致しており誤りはない。
- ウ(○=誤った内容を含む=正解):必要/不要の区分に会社法の規定と矛盾する記載があり、これが本問の求める「誤った内容を含むもの」に該当する。
- エ(×=正しい内容):規定どおりで誤りはない。
よって ウ。