経営法務 H20年度 第12問

第12問

次の文章は、機械のパーツを製造することを業とし、資本金を1,000万円とする 株式会社甲の代表者社長と中小企業診断士であるあなたの会話である。この会話の 空欄Aには下請代金支払遅延等防止法(下請法)に違反する行為が入るが、この空欄 にあてはまらないものを下記の解答群から選べ。 社 長:「ちょっと、最近嫌な感じがするんだけど。」 あなた:「どうされたのですか?」 社 長:「うちの売り上げの半分を占める乙社なんだけどね、最近、乙社のライバ ル社との競争による価格の下げプレッシャーが強いんだ。それとね、どう も乙社の状態も良くないらしくてね、 A ようになったんだよ。」 あなた:「それはいけませんねえ。たしか乙社は、資本金が億円ある工業用機械 メーカーですよね。」 社 長:「そうそう。」 あなた:「いわゆる下請法に基づいて、ちゃんと貴社の権利を主張するべきです よ。」

  1. 支払期限を、従来は納品から30日後現金払いだったものを納品から45日後 に定める
  2. 正当な理由がないのに発注した物品の納期を延期する
  3. 大量発注の割引価格で見積もりさせ、その単価で少量を発注する
  4. 発注後直ちに発注内容を記載した書面の交付をしない ― 14― ◇M5(743―130)
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正解:

解答:ア

〔リード〕資本金1,000万円の甲社(機械パーツ製造)と、資本金3億円の乙社(工業用機械メーカー)の製造委託取引。下請法(下請代金支払遅延等防止法)違反となる行為が空欄Aに入る。これに「あてはまらない(=違反でない)」ものを選ぶ。資本金区分上、製造委託につき乙が親事業者、甲が下請事業者にあたり下請法が適用される。

  • ア(○=あてはまらない=正解):支払期限を「納品から30日後現金払い」から「納品から45日後」に定める行為。下請法は、下請代金の支払期日を給付の受領日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に定めることを求めている(下請法2条の2)。45日は60日以内に収まるため、それ自体は下請法違反とはならない。したがって空欄A(違反行為)にあてはまらず、これが正解。
  • イ(×=あてはまる=違反):正当な理由がないのに発注した物品の納期を延期する行為は、不当な給付内容の変更・やり直し等にあたり、親事業者の禁止行為に該当する。
  • ウ(×=あてはまる=違反):大量発注を前提とした割引価格で見積もらせ、その単価で少量を発注する行為は、通常の対価に比し著しく低い代金を不当に定める「買いたたき」に該当する(下請法4条1項5号)。
  • エ(×=あてはまる=違反):発注後直ちに発注内容を記載した書面を交付しない行為は、3条書面の交付義務違反にあたる(下請法3条)。

よって

#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当#不正競争・独禁法

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