企業経営理論 H19年度 第11問

第11問

市場の成長力を分析して自社製品を戦略的に位置づける場合の対応として、最も 不適切なものはどれか。

  1. 自社製品が強い市場は売上げが伸び悩んでいるが、一定の収益が得られている し、これまで投入した生産設備や販売網の投資を考えると撤退は難しいので、現 有の製品の改良や販売方法の改善をすることにした。
  2. 自社ではいくつか有力な製品の開発が進んでいるが、莫大な研究開発費がかか るので、有望分野を絞り込むために、これまでしたことのない方法であるが営業 部門の意見を聞くべく、開発担当者と第一線の営業所長との合同会議を開催する ことにした。
  3. 自社の独創技術による新製品は業界トップを占めて急進しているが、近々他社 が類似製品を投入する予定であり、競争の激化が予想されるので、既存顧客への 拡販に重点をおいた営業活動に特化し、生産や研究開発への投資を控えることに した。
  4. 市場の成長力はかつてのような勢いを失いつつあるものの、自社製品は依然と して業界トップの地位にあるので、ライバルに対しては必要最小限の対抗手段を とり、コストのかかる追加投資については慎重な姿勢をとることにした。
  5. 成長力の乏しい不採算部門については、リストラの一環として他社へ売却する ことにしたが、存続部門と技術的に関連の深い熟練技能者や技術者については他 の部門に配属することにした。 ― 14― ◇M3(023―55)
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正解:

解答:ウ

〔リード〕市場成長力を分析し自社製品を戦略的に位置づける場合の対応として「最も不適切」なものを選ぶ(PPMの考え方が背景)。選択肢は順にア・イ・ウ・エ・オ。

  • ア(×=適切):成長が伸び悩むが一定収益が得られ撤退も難しい製品(金のなる木的)について、改良や販売方法改善で延命を図るのは合理的。妥当。
  • イ(×=適切):有望分野を絞り込むため、開発担当者と第一線の営業所長の合同会議で現場の声を聞くのは適切な意思決定支援。妥当。
  • ウ(○=最も不適切):独創技術による新製品が業界トップで急進している(高成長・高シェア=花形=スター)局面では、競争激化が予想されるからこそ生産・研究開発投資を継続してシェアを維持・拡大すべきである。「既存顧客への拡販に特化し、生産・研究開発投資を控える」のは花形製品への対応として誤り。よって正解。
  • エ(×=適切):成長力が鈍化したが業界トップ(低成長・高シェア=金のなる木)の製品には、最小限の対抗手段にとどめ追加投資に慎重になるのは妥当。
  • オ(×=適切):不採算部門(負け犬)は他社売却するが、存続部門と関連の深い熟練技能者・技術者は他部門へ配属して経営資源を活かすのは妥当。

よって

#経営戦略・全社戦略#経営資源・RBV#製品・ブランド戦略

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