企業経営理論 R06年度 第23問

第23問

組織のライフサイクル仮説によれば、組織は発展段階に応じて直面する課題が異 なる。組織のライフサイクルを起業者段階、共同体段階、公式化段階、精巧化段階 に分けて考えるとき、それぞれの段階に関する記述として、最も不適切なものはど れか。

  1. 起業者段階では、起業家の創造性や革新性が重視されるとともに外部からの資 源獲得が優先されるが、組織の成長とともに経営管理を実行できるリーダーシッ プが求められるようになる。
  2. 共同体段階では、組織メンバーの凝集性の向上を図るべくトップはリーダー シップを発揮するが、トップダウンによって部下のモラールダウンが生じないよ うにトップは権限委譲を進めることが求められる。
  3. 公式化段階では、さまざまな規則や手続きが導入され、公式的な調整によって 安定性や効率性が追求されるようになるが、組織構造が複雑化するにつれて官僚 制の逆機能が顕著に生じるようになる。
  4. 精巧化段階では、安定性や効率性を省みず公式的な構造を解体するとともに、 新たな成長機会を自ら発見するリーダーシップの発揮が課題となる。
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正解:

解答:エ

グレイナーらの組織ライフサイクル(起業者→共同体→公式化→精巧化)の各段階の課題を問う。「最も不適切」を選ぶ。

  • ア(○):起業者段階では創造性・革新性と資源獲得が重視され、成長に伴いリーダーシップの危機(経営管理を担えるリーダー)が課題となる。適切。
  • イ(○):共同体段階では凝集性向上のためトップがリーダーシップを発揮するが、やがて自律性の危機(権限委譲)が課題となる。適切。
  • ウ(○):公式化段階では規則・手続きによる調整で安定性・効率性を追求するが、複雑化により官僚制の逆機能(形式主義など)が生じる(管理の危機)。適切。
  • エ(×):精巧化段階では、官僚制の硬直を打破するためチーム・水平的調整などで協働を図るが、「安定性や効率性を省みず公式的な構造を解体する」わけではない。安定性・効率性を維持しつつ再活性化を図る段階であり、記述が不適切。

よって、最も不適切なものは

#組織構造#リーダーシップ

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