企業経営理論 R06年度 第15問

第15問

組織メンバーの行動や思考パターン、価値観などに影響を与えるものとして組織 文化は注目されてきた。組織文化についての代表的な研究者であるE. シャインの 組織文化論に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 質問票調査は組織文化の内容を的確に把握するための有効な方法であることか ら、組織文化に関する質問票調査を定期的に実施すべきである。
  2. 組織文化は組織内部の統合という問題の解決に役立ってきたものであるため、 長く続いている組織では組織文化を変革すべきではない。
  3. 組織文化は明文化された経営理念・価値観に沿って醸成されるため、組織の リーダーがそれらの変更を行えば組織文化の変革がおのずと達成される。
  4. 組織メンバーであれば、目に見える組織構造や儀礼といった「人工物(artifacts)」 を手がかりとして組織文化の「基本的仮定」を読み解き、組織メンバーではない第 三者に組織文化の全容を説明することは容易に行える。
  5. 組織メンバーの採用や昇進の際にリーダーが適用する基準は、組織文化に影響 を及ぼす。
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正解:

解答:オ

シャインは組織文化を「人工物(artifacts)」「標榜される価値観」「基本的仮定(深層の前提)」の3層で捉え、文化はリーダーの行動を通じて埋め込まれ強化されると論じた。

  • ア(×):基本的仮定は無意識・暗黙のため、質問票調査だけで的確に把握するのは困難。臨床的・観察的アプローチが必要。
  • イ(×):組織文化は外部適応にも内部統合にも機能するが、環境変化に応じて変革が必要な場合もある。「変革すべきでない」とは言えない。
  • ウ(×):文化の核は無意識の基本的仮定であり、明文化した理念を変えればおのずと変革が達成されるという単純なものではない。
  • エ(×):人工物は観察できても、その背後の基本的仮定を読み解くのは難しく、第三者に全容を容易に説明できるわけではない。
  • オ(○):採用・昇進の基準などリーダーが何に報い何を評価するかは、文化を埋め込み強化するメカニズムであり、組織文化に影響を及ぼす。正しい。

よって

#組織文化・組織学習#人的資源管理

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