第2問
H.I.アンゾフは、経営戦略の考察に当たって、戦略的意思決定、管理的意思決 定、業務的意思決定の3 つのカテゴリーを基軸として、企業における意思決定を論 じている。 それぞれの意思決定に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 管理的意思決定とは、最大の成果を引き出すための経営資源の組織化に関わる 意思決定である。
- イ 企業の多角化戦略は、管理的意思決定における主要な決定事項の1 つである。
- ウ 戦略的意思決定の対象となる問題は、事業活動を通じて生じることから、トッ プ・マネジメントが意識的に関心を寄せなくても、自ら明らかになる。
- エ 戦略的意思決定は、企業外部の問題よりも、むしろ企業内部の問題と主に関 わっている。
- オ 戦略的意思決定は、企業における資源配分を中心としており、固定資産や機械 設備など企業内部の資産に対する投資の意思決定と同じである。
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正解:ア
解答:ア
アンゾフは意思決定を、戦略的(外部環境との関係・製品市場分野の選択など全社的な問題)、管理的(経営資源の組織化・体制整備)、業務的(日常の資源配分の最適化)の3つに分類した。
- ア(○):管理的意思決定は、最大の成果を引き出すために経営資源を組織化(構造・権限・情報の流れの整備など)することに関わる。アンゾフの定義に合致する。
- イ(×):多角化(製品市場分野の選択)は全社的方向づけであり、管理的意思決定ではなく戦略的意思決定の主要事項である。
- ウ(×):戦略的問題は日常業務から自然に明らかになるものではなく、トップ・マネジメントが意識的に注意を向けなければ顕在化しない。記述は逆。
- エ(×):戦略的意思決定は主として企業外部(製品市場との関係)の問題に関わる。内部問題は管理的意思決定の領域。
- オ(×):戦略的意思決定は資源配分にとどまらず、企業の事業領域そのものの選択を含む。固定資産投資など内部資産への投資判断と同一視するのは誤り。
よって ア。