中小企業経営・中小企業政策 R02年度 第16問

第16問

下請取引の適正化を図るため、「下請代金支払遅延等防止法」は、下請取引のルー ルを定めている。中小企業庁と公正取引委員会は、親事業者がこのルールを遵守し ているかどうか調査を行い、違反事業者に対しては同法を遵守するよう指導してい る。 下請代金支払遅延等防止法に関して、下記の設問に答えよ。

設問1

この法律の内容として、最も適切なものはどれか。

  1. 親事業者には、委託後、直ちに、給付の内容、下請代金の額、支払期日及び 支払方法等の事項を記載した書面を交付する義務がある。
  2. 親事業者には、下請代金の支払期日について、給付を受領した日(役務の提 供を受けた日)から30 日以内で、かつ出来る限り短い期間内に定める義務があ る。
  3. 親事業者の禁止行為として、発注書面の修正の禁止など、15 項目が課せら れている。
  4. 親事業者は、下請事業者が認めた遅延利息を支払うことによって、支払代金 の支払期日の延長が認められる。

設問2

この法律が適用される取引として、最も適切なものはどれか。

  1. 資本金300 万円の企業が、個人事業者に物品の製造委託をする。
  2. 資本金800 万円の企業が、資本金500 万円の企業に物品の修理委託をする。
  3. 資本金3 千万円の企業が、資本金1 千万円の企業に物品の製造委託をする。
  4. 資本金8 千万円の企業が、資本金2 千万円の企業に物品の修理委託をする。
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正解: 設問1 設問2

解答:設問1=ア、設問2=ウ

下請代金支払遅延等防止法の親事業者の義務・禁止行為と、適用される取引の資本金区分を問う。

【設問1】法律の内容。

  • ア(○):親事業者には、発注後直ちに、給付内容・下請代金の額・支払期日・支払方法等を記載した書面(発注書面)を交付する義務がある。発注書面の交付義務は基本義務として正しい。
  • イ(×):支払期日は給付受領日から「60日以内」でかつできる限り短い期間内に定める。30日以内とする点が誤り。
  • ウ(×):親事業者の禁止行為は11項目であり、15項目とする点が誤り。
  • エ(×):支払遅延の場合は遅延利息(年14.6%)の支払義務が生じるのであって、下請事業者が認めれば期日延長が認められるという制度ではない。

【設問2】適用される取引(物品の製造・修理委託の資本金区分)。製造委託・修理委託では、親事業者が資本金3億円超→相手方3億円以下、または親事業者1千万円超3億円以下→相手方1千万円以下が対象。

  • ア(×):親事業者の資本金300万円(1千万円以下)では適用対象外。
  • イ(×):親事業者の資本金800万円(1千万円以下)では適用対象外。
  • ウ(○):親事業者の資本金3千万円(1千万円超3億円以下)が、資本金1千万円(1千万円以下)の事業者に製造委託する取引であり適用対象。
  • エ(×):親事業者8千万円・相手方2千万円。相手方が1千万円超のため、この資本金区分では適用対象とならない。

よって 設問1=ア、設問2=ウ。

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