第2問
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。 財務省「法人企業統計調査年報」に基づき、1983 年度から2016 年度の期間につい て、製造業の労働生産性(従業者一人当たりの付加価値額)を、企業規模別に見た場 合、小規模企業の労働生産性は中規模企業と大企業を下回っている。 労働生産性は、資本装備率(従業者一人当たりの有形固定資産)と資本生産性(有 形固定資産当たりの付加価値額)に分解できるが、企業規模別に見た場合、小規模 企業の資本装備率は中規模企業と大企業より A 、小規模企業の資本生産性 は中規模企業と大企業より B 。しかしながら、近年こうした規模間格差に 変化が見られるようになっている。 なお、ここでは中規模企業は小規模企業以外の中小企業とし、企業規模区分は中 小企業基本法に準ずるものとする。対象となる企業は全て法人であり、比較は中央 値で行うものとする。
設問1
文中の下線部①に関して、1983 年度と2016 年度について、小規模企業と大企 業、中規模企業との労働生産性の規模間格差を比較した場合の記述として、最も 適切なものはどれか。
- ア 小規模企業と大企業、中規模企業との格差はともに拡大している。
- イ 小規模企業と大企業、中規模企業との格差はともに縮小している。
- ウ 小規模企業と大企業との格差は拡大、小規模企業と中規模企業との格差は縮 小している。
- エ 小規模企業と大企業との格差は縮小、小規模企業と中規模企業との格差は拡 大している。
設問2
文中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
- ア A:高く B:高い
- イ A:高く B:低い
- ウ A:低く B:高い
- エ A:低く B:低い
設問3
文中の下線部②に関して、財務省「法人企業統計調査年報」に基づき、企業規模 別に資本装備率と資本生産性を、1983 年度と2016 年度について比較した場合の 記述として、最も適切なものはどれか。
- ア 小規模企業の資本装備率は上昇し、中規模企業、大企業との規模間格差は縮 小している。
- イ 小規模企業の資本装備率は低下し、中規模企業、大企業との規模間格差は拡 大している。
- ウ 小規模企業の資本生産性は上昇し、中規模企業、大企業との規模間格差は縮 小している。
- エ 小規模企業の資本生産性は低下し、中規模企業、大企業との規模間格差は拡 大している。
- オ 小規模企業の資本生産性は低下し、中規模企業、大企業との規模間格差は縮 小している。
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正解: 設問1 ア 設問2 ウ 設問3 オ
解答:設問1=ア、設問2=ウ、設問3=オ
製造業の労働生産性を「資本装備率×資本生産性」に分解し、規模間格差の長期推移をみる問題。
設問1(労働生産性の規模間格差/1983年度→2016年度)
- ア:○。小規模企業の労働生産性は大企業・中規模企業のいずれをも下回り、長期でみるとどちらとの格差も拡大している。
- イ:×。ともに縮小は誤り。
- ウ・エ:×。一方が拡大・他方が縮小という非対称の組み合わせは誤り。
設問2(空欄AB)
- 労働生産性=資本装備率×資本生産性。小規模企業は労働生産性が低いが、その要因をみると資本装備率(一人当たり有形固定資産)は大企業・中規模より「低く」、資本生産性(有形固定資産当たり付加価値)は逆に「高い」。設備が薄い分、少ない資本を効率よく使っている構図。
- ア・イ:×。A=高くが誤り。
- ウ:○。A=低く、B=高い。
- エ:×。B=低いが誤り。
設問3(資本装備率・資本生産性の推移/1983年度→2016年度)
- ア・イ:×。資本装備率に関する記述だが、本問の正答は資本生産性に着目したもの。
- ウ:×。資本生産性は上昇ではなく低下している。
- エ:×。資本生産性は低下するが、規模間格差は拡大ではなく縮小している。
- オ:○。小規模企業の資本生産性は低下し、それに伴い中規模・大企業との規模間格差は縮小している。
よって 設問1=ア、設問2=ウ、設問3=オ。