経営法務 H30年度 第1問

第1問

合同会社は、当事者間で最適な利害状況を自由に設定することを可能とすること によって、事業の円滑な実施を図り、法規制による保護ではなく、利害関係者の自 己責任による問題解決に委ねるという会社類型である。 株式会社と合同会社を比較した記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 株式会社の株主は、会社債権者に対して間接有限責任しか負わないが、合同会 社の社員は、会社債権者に対して直接無限責任を負う。
  2. 株式会社の場合には、資本金を増やさずに出資による資金調達を行うことはで きないが、合同会社の場合には、資本金を増やさずに出資による資金調達を行う ことができる。
  3. 株式会社の場合にも、合同会社の場合にも、純資産額が300 万円以上でなけれ ば、配当を行うことができない。
  4. 株式会社の場合にも、合同会社の場合にも、貸借対照表を公告しなければなら ない。
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正解:

解答:イ

株式会社と合同会社(いずれも持分会社のうち全社員が間接有限責任)の制度比較。配当規制や計算書類公告の有無が論点となる。

  • ア(×):合同会社の社員も、株式会社の株主と同じく出資額を限度とする間接有限責任しか負わない(会社法576条4項)。「直接無限責任を負う」は合名会社の社員等の説明であり誤り。
  • イ(○):株式会社では出資の払込みは原則として資本金の額に計上されるが(一部を資本準備金とすることも可)、合同会社では出資の払込み全額を資本剰余金とすることが認められ、資本金を増やさずに出資による資金調達ができる。
  • ウ(×):純資産額300万円未満では配当できないとする規制(会社法458条)は株式会社のみに適用される。合同会社にはこの規制はない。
  • エ(×):貸借対照表(決算公告)の公告義務は株式会社にのみ課される(会社法440条)。合同会社には決算公告義務がない。

よって

#会社の種類・設立#株式・機関#計算・配当

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