経営法務 H28年度 第17問

第17問

共有に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 共同相続された金融商品のうち、株式は共同相続人らの共有となるが、委託者 指図型投資信託の受益権は相続分に応じて分割債権として各共同相続人に単独で 承継取得される。
  2. 共有に係る商標権の共有者は、他の共有者の同意を得なくてもその持分を譲渡 することができるが、その商標権に係る通常使用権を他人に許諾することについ ては、共有者の持分価格の過半数によって決する必要がある。
  3. 共有不動産の共有者の 人の持分を競売により取得した買受人は、他の共有者 との間で協議が調わなければ、その共有不動産全部について単独で所有権を取得 することができない。
  4. 不動産の共有者の 人は、共有不動産について全く実体上の権利を有しないの に持分移転登記を経由している者に対し、単独でその持分移転登記の抹消登記手 続を請求することができる。 DKJC-1E
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正解:

解答:エ

共有(民法・商標法等)に関する横断問題。

  • ア(×):判例(最判平成26年)によれば、共同相続された委託者指図型投資信託の受益権は、当然に分割債権として各共同相続人に承継されるのではなく、共同相続人の準共有となる。「相続分に応じて分割債権として各共同相続人に単独で承継取得される」とする点が誤り。
  • イ(×):商標権が共有の場合、各共有者は他の共有者の同意がなければ持分を譲渡することができない(商標法35条→特許法73条1項準用)。また通常使用権の許諾も他の共有者全員の同意を要する。「同意を得なくても持分を譲渡できる」「通常使用権は持分価格の過半数で決する」という点がいずれも誤り。
  • ウ(×):共有物分割の方法として、競売により持分を取得した買受人も、協議が調わなければ裁判による共有物分割を求めることができ、その結果として全部の所有権を取得する余地もある。「協議が調わなければ全部の所有権を取得できない」と断定する点が誤り。
  • エ(○):実体上の権利を有しないのに持分移転登記を備えている者に対し、共有者の一人は、保存行為として、単独でその持分移転登記の抹消登記手続を請求することができる(民法252条但書の保存行為。判例)。正しい。

よって

#特許・実用新案#意匠・商標#民法・契約・PL

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