第13問
契約の成立に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア A 市内の会社からB 市内の会社に対して有効期間を明記した注文書を郵送で 発送した場合、注文書に注文は撤回可能である旨の記載があっても、注文者は注 文を撤回することができない。
- イ ンターネットショッピングでEC 電子商取引事業者が顧客からの購買申込 みを承諾する通知を電子メールで送信したが、顧客から購買申込みを撤回する電 子メールによる通知がされた場合、契約の成否は承諾の通知の発信と申込撤回の 通知の到達の先後により決せられる。
- ウ 隔地者に対する契約の申込みは、申込みの発信後その到達前に申込者が死亡し た場合でも有効であるが、その申込みの相手方が承諾の発信前に申込者の死亡を 知った場合には、申込みは効力を失う。
- エ 株式会社の代表者同士の対面交渉において承諾期間を定めずに契約の申込みが された場合、相手方が直ちに承諾しなくても、申込みの効力は有効に存続する。 DKJC-1E
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正解:ウ
解答:ウ
契約の成立(申込み・承諾)に関する問題。出題時H28は民法(債権法)改正前であり、隔地者間の承諾は発信主義(旧526条1項)、対話者間の規律等を前提に判断する。
- ア(×):申込者は申込みの効力(撤回の可否)を自ら定めることができる。申込書に「注文(申込み)は撤回可能」と記載してあれば、その記載どおり撤回することができる。「撤回することができない」とする点が誤り。
- イ(×):隔地者間の契約は、承諾の通知を発した時に成立する(旧526条1項・発信主義)。承諾通知の発信と申込撤回通知の到達の先後で決せられるのではなく、承諾発信時に契約は成立しており、その後に撤回通知が到達しても契約成立は覆らない。先後比較の対象がずれており誤り(さらにEC取引では電子契約法により到達主義の特則がある点も併せて検討を要するが、本記述の論理構成が不適切)。
- ウ(○):隔地者に対する申込みは、発信後・到達前に申込者が死亡しても原則として有効だが、相手方が承諾の通知を発する前に申込者の死亡を知ったときは、申込みは効力を失う(旧525条・97条2項関連)。正しい。
- エ(×):対話者間で承諾期間を定めずにした申込みは、対話が継続している間に相手方が承諾しなければ効力を失うのが原則。「相手方が直ちに承諾しなくても効力が有効に存続する」とする点が誤り。
よって ウ。