第5問
どのようにして早く競争力のある製品を開発し、市場に供給するか、という時間 をめぐる競争は「タイムベース競争」と呼ばれるが、タイムベース競争に関する記述 として、最も不適切なものはどれか。
- ア 製品開発では、最初に製品を生産・販売することにより、企業のブランドを一 般名詞のように使うことで顧客の頭の中に刷り込み、商品選択の際に有利となる ような先発者の優位性が生じる。
- イ 製品開発では、最初に製品を生産・販売することで競合他社よりも早期に量産 化し、大規模生産による経験効果を連続的に享受できるような先発者の優位性が 生じる。
- ウ タイムベース競争の効果は、開発から生産・販売までのリードタイムの短縮に よる販売上の機会損失の発生の防止にも現れる。
- エ タイムベース競争の効果は、工場での生産リードタイムの短縮による原材料費 の削減によって、原材料購入にかかわる金利の削減にも現れる。
- オ タイムベース競争の効果は、顧客ニーズに俊敏に対応することで価格差を克服 し、結果的に競合他社よりも高い利益率を実現することにも現れる。 DKJC-1C
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正解:イ
解答:イ
〔リード〕タイムベース競争=開発・生産・販売のリードタイム短縮を競争力に変える戦略。先発者優位(ブランドの一般名詞化、経験効果の先取り)や、機会損失防止・在庫金利削減・俊敏な顧客対応などの効果がある。「最も不適切」を選ぶ。
- ア(○):最初に生産・販売することでブランドが一般名詞のように顧客に刷り込まれ、商品選択で有利になる先発者優位は実在する。適切。
- イ(×):「大規模生産による経験効果を連続的に享受」というのは規模・累積生産量に基づく経験曲線効果の説明であり、「時間をめぐる競争(タイムベース競争)」の効果そのものではない。タイムベース競争はリードタイム短縮による速度の優位を論じるもので、量産規模の経験効果と直結させる本記述が最も不適切。
- ウ(○):リードタイム短縮は販売上の機会損失の発生防止につながる。適切。
- エ(○):生産リードタイム短縮は仕掛・在庫の保有期間を縮め、原材料購入にかかる金利負担の削減につながる。適切。
- オ(○):顧客ニーズへ俊敏に対応すれば価格差を克服し、結果的に高い利益率を実現しうる。適切。
よって イ。